廃縫製工場訪問
一昨日廃縫製工場に行ってきた話が昨日は抜粋していたので本日少し。
縫製工場が無くなると大体皆機械や小物なんかをヤフオクで売ったりなんだかんだ処分しているのをよく見かけるのだけれど、私が今回訪れさせて頂いた工場は当時のまま残る財産の山だった。そこから人だけ居なくなったようなミシンの数々と洋服を作る上での資材パーツや糸で溢れかえっていた。
社長にお話を伺うと手放したくないと。多分使うわけでもないんだろうけどそのまま残しておきたいと。凄くわかる。コレクターの域に達しているのだろう。
そこは主にパンツを専業にしていた工場でパンツを縫うための様々な専門的なミシンが揃っていた。私も過去に縫製工場勤務だったがそこではプレタポルテのジャケットやワンピースシャツやブラウスなどが多かったので設備もまた全然違って、凄く面白かった。やはりみたことの無いミシンが何個かあってそれについてお話を聞くことがワクワクが止まらない。
これはベルトループの下側を縫うだけのミシンだよ。とかベルトループをひたすら作るミシンだよ。とかやはりミシンは一台専業のアナログが一番良い。
今はコンピュータ制御のミシンが出ていて様々なものに対応できたりするんだけど壊れたら自分で直せない。そうなると皆当時のそれしか出来ない自分で調整できるミシンを種類別に揃える。
何でもそうだけどそれを専門にやることの強さみたいなのは間違いなくある。
一つだけ秀でていればそれでいいのだ。
そんなこの工場はやっていたブランドも半端なくパリコレの先駆者で今も活躍するブランドを請け負っていた。元々ギャルソンのパタンナーをやっていた方が親の後を継いだそうだ。
私は経営者としてデザイナーとして川久保さんを尊敬している。そんな方と一緒に仕事をしていた氏から川久保さんの話まで聞けて本当に良い時間を過ごさせて頂いた。
今の自分のお店をしっかり保ちお金を持ってミシンを売ってもらえるよう頑張ろうと思った。笑 お客様がいない時間の方が多いのでパン屋さんみたいな洋服屋になりたい。お客様がいない時間はずっと製作に励み出来たものから店頭に並べる。夢のような話だ。そうなるとスペースが足りないなー。
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