日日と魂に:子育てや疾患についての走り書き_18
2024/10/30
あっという間に号泣してしまうため、日々の中でなるべく聴かないようにしていたYUKIの「Home Sweet Home」を、ショッピングモールで流れた有線で聴いてしまった。
「あなたの目は、透き通る暗い海の底で息をしてる水」。歌詞、無理すぎ。
その日の夜、もうすぐ2歳になる娘の寝かしつけをしながら「Home Sweet Home」の素晴らしさ、残酷さについて語り合ううちに、父と母(大黒様)は泣き出してしまう。異様な状況に、娘を起こさぬよう声を殺して笑う不気味な夫婦は、頬をつたうその温かい涙を、ひと言も打ち合わせず、すやすや眠る娘の手足へ同時に擦り込み始める。
娘がもし起きていたら悲鳴をあげていたかもしれない。
おまじないみたいなものだったのだろうか。真意は2人にさえ分からない。
10/31
父、大黒様と娘より1人の時間を貰う。
家から少し離れたシネコンへ車を走らせ、『リトル・ワンダーズ』を見に行く。
大好きな映画だった。
ブルーベリーパイの作り方が書かれたメモのキーホルダーと、XLサイズのTシャツを買った(巨漢につき入るかは賭け)。
子どもが踊る映画はいい。
『ジョジョ・ラビット』のエンディング、切り返しで踊る2人は同じ画面に映らない。これもなんて素晴らしい。
今年はもう、新作映画は見なくていいと思ったため、素直にそうすることにした。この日以来映画館には出かけていない。
11/9
娘と2人えっちらおっちら、町田リス園へ向かった。
娘の食べしぶりがキツく、叱ったところ激しい抵抗にあったことより、朝から喧嘩に発展してしまった2人だが、仲直りもしたく、動物の力を借りることとした。
土曜日だが、大黒様は午後にかけて長めの出勤である。
園に到着後、娘はじっとカメの水槽を見つめたまま動かなくなった。カメと目が合ったまま両者無心で睨み合い。園内には他の動物の鳴き声が響いている。娘が満足するまでしばし待つ。
ようやくカメから目を離した娘が一目散に出口へ駆け出したため慌てて捕まえる。もう満足したのか。進行方向を修正し、リスやモルモット、うさぎが過ごす檻へ連れて行く。
彼ら彼女らに気付いた娘、興奮の雄叫びをあげる(「フゥ〜ッ!」)。漫画『いぬまるだし』を思い出し笑いする父。
感心しているらしく、段々声色が変わり、「オアァ〜」としか言わなくなる。娘も動物たちの仲間みたいだ。
奥に進むと、リスが放し飼いになったスペースがあるとのことで、娘を連れて入場。餌を購入し、ミトンを受け取るが(リスの爪が鋭い)、ミトンを着けることに娘が激しく抵抗。汗だくになりながらしゃがんだ太ももの上に娘を乗せてなんとかミトンを着用させる。見かねたスタッフ?園長格の風貌のおじさんが手伝ってくれる。
歩道を行くとすでにリスが目の前を横切る。かわいい。しかし硬直する娘。かわいい…。
餌やりはやはり怖いようで、父が見本をみせてみるも、ミトンをつけたら寄ってくると思い込んだのか急いで外してしまう。
35歳男子、1人でリスに餌やりを行う。娘はリスの居ない小高いところへ行きたがり、待ってよと言いながらすばやくリスに餌を与える。
リスは飛び乗ってきたり、バッグの上に乗ったり人懐っこい一面を見せる。娘大泣き。リスと触れ合う娘の動画、ほとんど撮影できず。
娘の動物好きに付き合っていたら、父が動物好きになってきた自覚あり。
リスのフリーゾーンを逃げるように離れ、再度うさぎのゲージの前へ。先にうさぎを見ていたカップルに「かわいいね?ねえ?」と感想を強要していた。「うん、かわいい。かわいいねえ」と4〜5回言ってくれた2人、どうもありがとう。
娘、かろうじてうさぎだけ触って撫でていた。もふもふだからか?
結局1時間半滞在。ベンチで膝の上に乗せ、お菓子とジュースを食べさせる。仲直りはなんとなく成功した。
帰り、共用トイレで父が排尿している最中に鍵を開けられてしまうハプニング。かろうじて、排尿終わりまで人は来なかった。おむつ替えてあげたのに。