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「GQ JAPAN」ダイヴァースでインクルーシヴという言葉を見て「俺のスカート、どこ行った?」を思い出した話

 「GQ JAPAN」10月号、世界の未来のヴォイス日本代表は藤井風。ここで「ダイヴァースでインクルーシヴな音楽芸術」という言葉が出てきた。この時、私の頭に浮かんだのが「俺のスカート、どこ行った?」というドラマだ。主人公は古田新太演じる「原田のぶお」というゲイで女装家の教師。彼が勤務することになった高校が目標に掲げていたのが「ダイバーシティ」という考え方。単語の意味は多様性なので、簡単にいうと多様性を認める(引き出す)教育ということだ。でも、言うは易く行うは難し。さまざまな問題や悩みを抱える生徒や教員たちを型破りな方法で救っていくのぶおに元気をもらう。のぶおが教師をするきっかけは自身を救ってくれた教師の存在。まだ自分は男性が好きだという自覚もはっきりしない時に彼を救ってくれた。いつしか先生が好きだと分かり、告白するも振られる。でも「男が好きでもいいじゃないか」と認めてくれた人だった。のぶおは自分が苦しんだ(苦しんでいる)からこそ人の痛みが分かるし、救ってもらったからこそだれかの力になりたいと思う。のぶおに悩みを相談したいなと思いながら見ていたのを思い出した。

 もうひとつ「インクルーシヴ」の意味は、包括的、包み込むなど。これは、特別支援教育などでよく耳にする言葉だ。うちの長男は特別支援学校に通っているが、地域の小、中学校などにも特別な支援が必要な子どもたちは大勢いる。「インクルーシヴ教育」は、障害に有無に関わらず、困難を感じているすべての子どもたちを学校が「包み込む」ことの実現を目指している。困難を感じている子に分かりやすいものはすべての子にとっても分かりやすい。うちの子は地域の学校ではなく特別支援学校を選択した。その方が本人が必要とする教育を受けられると感じたからだ。でも、どこに通っても必要な支援が受けられるのであれば、そういう経験もさせてみたかったとも思う。

 「GQ JAPAN」は、風くんの音楽が「ダイヴァースでインクルーシヴな音楽芸術」だと表現している。確かに、性別、年齢、国籍…問わず、多様な人々を包み込んでくれる音楽だ。悩みや問題のあるときこそ心にしみる。どんな人も見捨てず寄り添ってくれる。ファーストアルバム「HELP EVER  HURT  NEVER」は「常に助け決して傷つけない」という意味だ。傷つけないどころか、傷を癒やし明日への活力を与えてくれる。チーム風だけでなく、風友さんにも助けられている。この恩をなんとか返したい。まずは自分を大切に、周囲を大切に。同じようにしんどい思いをしている人にはさりげなく風くんの音楽を勧め、この喜びを共有したい。

 あと、今できることは、Fujii Kaze  "Free”  LIVE  2021の成功を祈ること。チーム風、関係者のみなさま、風友さんたち、みんなが笑顔で9月4日を迎えられますように。 

 


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