感情を感じる
ここ最近かなり深夜まで起きていて、昼過ぎまで起きれないのでもう少しで昼夜逆転してしまうのではないかという危機感がある。
朝起きれず、ゴミ出しの時間に間に合わなくて、仕方なく次のゴミ出しの日までベランダに放置することも。
夜更かしは楽しいが、とにかく朝起きるのがつらい。
なので昼過ぎまで寝てしまうのだけど、昔は寝なくても平気だったのに、この歳になるとある程度の生活のリズムがくるうと身体に堪える。
それも次の仕事が見つかるまでのこと。
今日は久しぶりに実家へ行った。
GWで母親と末の妹がいて、父親は経営しているジムの換気扇の修理で留守にしていた。
キッチンでお茶を淹れてくれている母、換気扇のそばでiQOSを吸う妹、そしてわたしの3人でしばらくシンクの前に立ったまま近況などを話し(ほぼ母が話していた)そろそろ座って話そうかということでリビングのソファーに移動した。
さっきまで笑いながら話していたのに、母が突然、「いや、ちょっと話があるんだけどその前にちょっとトイレに行ってくる。」と深刻そうな顔をして言った。
母親は時々、いきなりギョッとするようなことを言い出すことがある。
3年前、突然家を出ると言い出した時もビックリした。(昨年実家に戻った)
妹と顔を見合わせて、母がトイレに行ってる隙に帰っていいかな?と言って笑い合った。
ただこの時、何を言うのかはうすうすわかっていた。
「この度、お父さんと離婚しました。」
うすうすわかってはいてもびっくりして言葉が出てこなかった。
しばらく黙ったまま母親の話を聞いていた。
もうここ何年も、会うたびに母親からは父親の愚痴を聞かされていた。
なにかこちらが意見を言えば、更に父親への不満が止まらない母親。
父親からは、母親に寂しいおもいをさせていたじぶんがわるかったんだ、と罪悪感に浸りきった話ばかりで、それをどうするでもない状態が続いていた。
両親が不仲になりつつある中、末の妹が統合失調症と診断されたこともあって、2つ下の妹と弟たちと話をして、なるべく家族でご飯を食べたりする時間をつくろう、実家で1人1品ご飯を作ってみんなで食べよう、今度は弟の家の近くの川でみんなでBBQをやろう、次は妹夫妻の家の屋上でBBQをやろう、もう少し暖かくなったら…と年に何回か集まってみんなで過ごした。
会えば毎回みんなでくだらないことを言って腹を抱えて爆笑し、このままこの時間が終わらなければいいのにとおもった。
わたしたち妹弟は大人になってもいつまでも子供のようだなとおもう。
過去には両親の離婚で離れ離れになった時期もあったけれど、いい歳をしてケンカもする。(さすがに最近はしなくなった)
今の両親がほとんど会話もしなくなって、わたしたちが話してどうなるものでもないけれど、そんなわたしたちの行為が、父親や母親にとってはそれに応えるのはしんどかったかもしれない。
それぞれ自由に幸せであればそれでいい、のに。
母親が話し終えてまたトイレに行った。
わたしはまだ何か言葉にならなくて、そばにいた妹に、久しぶりに会った母親が髪を短く切っていて、そのことに触れる間もなく母親が話し始めたから、その髪型が和田アキ子と同じ髪型だと言えなかった、とつぶやいた。
帰宅してからは父親から「これからも前向きによろしく👍」とLINEが届いた。
その後、シャワーを浴びながらしばらく泣いた。
元気が取り柄!みたいに言って本当に風邪も引かず病気ひとつしたことがなく、何十年も欠かさず毎朝続けているスクワットやストレッチ。昨年、家出中に喘息にかかり、周りが禁煙しだした頃は死ぬまで吸うと意地みたいになって吸っていたタバコをやめて、すっかり痩せて小さくなった母。
どうしてだろう?わたしはまだ、感情がおいつかないでいる。