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勇気をもって行動する

9月から10月初旬まで一月あまりフランスとドイツを旅行してきました。
旅行です。仕事でも勉強でもないです。ただの遊び、娯楽です。

ラグビーが熱狂的に好きな夫と一緒にラグビーワールドカップの日本の全試合を見に行くという理由もあったのですが、娯楽であることには変わりありません。

自分たちで旅程を組んで自分たちのお金を使っていく旅なので、誰に迷惑をかけるわけでもないのですが、ただの娯楽で一月以上も海外をフラフラするということには、正直変な後ろめたさがありました。

どうも、私の中には、

「長い時間とお金をかけて好きなことをするからには、何か崇高な目的があったり、大きな代償を払わなければいけない」

こんな価値観があるようです。

日頃、日本人は働きすぎる、真面目過ぎる、柔軟性がない、息苦しい、みたいなことをよく思ったりするのですが、実は私の中に超クソ真面目な価値観がどっしりと根を張っていたのです。(ちなみに、そういう価値観があるってだけで、良いも悪いもないです。)

そんな訳ですから、仕事(法律事務所での週3日のパート勤務)は辞めないといけないと思っていました。それが好きなことをする代償と考えたのです。辞めるからには後任を雇ってもらって引継ぎもしなくてはと思い、出発の3か月前に旅の計画を事務所の代表に打ち明けました。

そうしたら、何と辞めなくても良いというではありませんか!
一か月休んで良いというのです。

まあ、お休み中は無給なので事務所側の金銭的な損失はないでしょうけど、しかし、一月も仕事に穴があくなら新しい人を雇うと考えるほうが普通な気がします。特に私はパートのおばちゃんな訳で、私がやってる仕事は特に専門知識も要らないし誰にでもできる仕事です。代わりなんていくらでもいるのです。

もう超感動しました。勤務先への愛着が増しました。とても小さな事務所で、誰もが知るようなキラキラの有名企業ではありませんが、私にとっては素晴らしい職場です。つくづく就職先はブランドで選んじゃいけないと思いました。

今回、勇気をもって、自分のやりたいことをやり抜こうとしたお蔭で、今の職場の良さを改めて知ることができました。休みから復帰した後は、前よりもずっと前向きに仕事ができています。

勿論、たまたまラッキーだっただけじゃんと自問することもあります。でも、仮に違う結果(仕事を辞める)になったとしても、その時はまた違う発見があって新しい出会いがあったのだろうと思います。

要するに、行動することで変化が生まれて、あるべき姿に落ち着いていくのだと思うのです。

先日、面白い記事を読みました。

失われた30年で経済が低迷して少子高齢化も加速して先行きが暗い日本の状況について解説した記事です。色々な方が引用されていますが、私がこの記事で面白いなと思ったのはここ。

「日本のように海を隔てて中国がある国とは違って、陸続きですぐ隣に旧東欧があるため、移転圧力は日本よりも強い。そのため、ドイツの地元に残って企業活動してもらうために、地方政府は多くのアイデアを考え、大変な努力をしている。」

今回、ヨーロッパを一か月旅行して思ったのは、人々が本当に気軽に国境を越えて移動していることです。色々な環境・文化がある中から、今の自分にあうところを選び「行動して」生きている人が多いような気がしました。そして、合わないと思ったらあっさりと別のところに移るという行動をします。

そうなると、多分、ブラック企業なんかには人が居つかなくて潰れるしかないです。地方自治体なんかもそうです。行動する人々をつなぎとめておくためには、企業や自治体が頑張って変わるしかないのです。

だから、嫌なことがあるなら、逆にやりたいことがあるなら、臆せず行動した方が良いと思います。一人一人がそうすることで回り回って世の中が変わっていきます(例えば、ブラック企業がなくなるとか!)

行動には勇気が要ります。ひょっとすると悪い結果になるかもしれません。でも、そこから学べます。行動せず我慢するだけでは何も変わらず学びもないのです。

ということで、勇気を出した長期旅行、ただの娯楽の旅でしたが、楽しい思い出や出会い以外に、発見も沢山あり、帰国後はより前向きで寛容になれてるような気がします。

やっぱ行動して良かったです。

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