さいとう文緒

二人の息子の子育てが終わり自分のための人生を満喫中のアラ還。

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二人の息子の子育てが終わり自分のための人生を満喫中のアラ還。

最近の記事

今さら「こころ」を読んでみて

この間、漱石の「こころ」を最初から最後まで読みました。   きっかけは、今年の冬辺りにやってた「舟を編む」のドラマ。もう終わって久しいのですが、最近人と会ってドラマの話になったときに、私はお勧めとしていの一番に挙げました。   話したらまた見たくなってしまって、録画したのを全話もう一回見てしまいました。   そしたら、漱石の「こころ」が出てきて。ドラマの主人公が、教科書で一部しか読んだことのないこの小説を、職場の先輩に勧められて全文を読むというエピソードでした。     そう

    • 三連符ハイ

      先月まで練習していたピアノ曲は、左手がずっと3連符でした。 三連符とは音符を3等分したもの。4/4拍子だったら、四分音符一つの間に音を3つ鳴らします。 まあ、右が四分音符だったら、一つポーンと音を鳴らす間に左をポポポとならせばよいのだから、そんなに難しくはありません。。 ところが、そのうちに 右で八分音符を二つ、 左で三連符 を一緒に弾くというのが出てきました。 いや、参った。左で3つ弾く中に、右で音を2つ入れる?? 2÷3=0.666666... 割り切れない!

      • オンリーワンの薄茶ライフ

        去年くらいから、良い和菓子をいただくと、抹茶(正確には薄茶)を点てて一緒にいただくことにしています。 茶道はもう7年位習っていますが、正直、余り上達しません。 そもそも、習おうと思ったキッカケがいい加減でした。 当時、たまたま受けていた市民講座で上品な年配の女性と隣同士で座り、その方がお茶の先生をしてるというのです。 「そういえば私、こういう日本の伝統文化とか避けてた(というか毛嫌いしてた)けど、一回くらい体験してみるのも良いかな、ここで先生に会ったのも何かの思し召し

        • その先が見える

          タイトルのフレーズは、私がものすごくハマってたドラマ「舟を編む」に出てきたものです。 もっと詳しく書くと、 年齢を重ねて長く生きると、色々な出来事のその後を見ることができて幸せだ、 という意味です。 (もちろん、「その先」は良いことばかりではありません。でも、悪くなっても、その悪いことにも先があって続いていくのです。) これを私自身が強く感じた出来事がありました。 数日前に行われた息子の古巣のピアノ教室の発表会でのことです。 息子はこの春大学を卒業して社会人とな

        今さら「こころ」を読んでみて

          宝物は家族

          一昨年の秋から外国にルーツを持つ子供の高校受験の勉強のお手伝いをしてます。 昨年度は中国から来たKちゃん、今年度は東南アジアの国からやってきたSちゃんを担当してます。 Sちゃんはお父さんが日本人でお母さんが東南アジアの国の人です。一昨年の5月に日本に来るまでは、お母さんの実家でおばあちゃんやおじさん・おばさんたちと暮らしていたそうです。(お父さんとお母さんはずっと日本暮らしでお休みの時に会うだけだったそうです。) Sちゃんが希望する高校には帰国子女枠で受験ができるそうで

          不運がとびきりの幸運に変わったこと

          先のヨーロッパ旅行で非常に思い出深かった出来事についてです。   せっかくヨーロッパに行くのだからと、数日間だけ古い趣のあるお屋敷に滞在しました。(それ以外は“民泊で自炊”の一択です!)   最初は古城をホテルにしてるところに泊まろうと考えたのですが、こういうところは非常に高額です。もう少しお手軽なところはないかと探したら、あるお屋敷(シャトレ)がヒットしました。お城ではないですが、19世紀に音楽家が作ったシャトレで、予約サイトに掲載された写真はとても良い感じです。 (日本で

          不運がとびきりの幸運に変わったこと

          勇気をもって行動する

          9月から10月初旬まで一月あまりフランスとドイツを旅行してきました。 旅行です。仕事でも勉強でもないです。ただの遊び、娯楽です。 ラグビーが熱狂的に好きな夫と一緒にラグビーワールドカップの日本の全試合を見に行くという理由もあったのですが、娯楽であることには変わりありません。 自分たちで旅程を組んで自分たちのお金を使っていく旅なので、誰に迷惑をかけるわけでもないのですが、ただの娯楽で一月以上も海外をフラフラするということには、正直変な後ろめたさがありました。 どうも、私の

          勇気をもって行動する

          オンリーワンのピアノライフ

          一昨年の12月から大人のピアノ教室に通っています。 次男が大学生になってアパート暮らしを始めたので、彼が子供時代から使っていたピアノの弾き手がいなくなりました。たまに帰ってくれば弾きますが、圧倒的に空いてる時間が多いです。 勿体ないし、何より自分が弾きたい。 ピアノには消化不良の思い出があります。小2の時に少しだけ習ったのですが、何故か姉にもうやめろと言われてその通りにしてしまったのです。5歳年上の姉のいうことは当時は絶対でした。 赤バイエルが終わって黄バイエルに進ん

          オンリーワンのピアノライフ

          父の短歌

          3月から4月にかけて高齢の父が入院した。 何とか退院したが、すっかり体が弱ってしまった。 心配なのは、体以上に気持ちが弱ってしまったことだ。 入院前から農作業はすっかり跡取り夫婦にまかせていたが、退院後は自動車免許も返納して、生きがいだった地元の短歌サークルも、通うのが難しいと退会を決めてしまった。 今は散歩したり読書したりとゆっくり過ごしているが、どこか寂しそうだ。 以前は短歌会に通いながら、新聞の文芸欄に頻繁に作品を投稿し、掲載されると嬉しそうに見せてくれた。 「短歌

          七夕と里芋

          先日は七夕でした。 子供が小さい頃は、保育園や学童保育で短冊を渡されたりしたので、ついでに家でも笹を買って飾ってみたりしました。でも、大きくなるとやらなくなりました。 七夕は、短冊を書いて飾りつけをしているときはとても楽しいのですが、終わった後が辛い。 せっかく飾った笹もイベントが終われば燃えるゴミで捨てるしかありません。ゴミ袋に笹を入れるときの悲しさよ。子供には見せたくない光景でした。 その点、幼少時代を過ごした北関東のど田舎ではそんな心配は無用でした。 笹は家の

          食洗器が壊れたらイチゴが実った

          家の食洗器が壊れてしまった。 少し前に、二度ほど怪しい動きをすることがあったが、何とか乗り越えた。 しかし、今度は完全にアウトだった。スイッチが入らなくなってしまったのだ。 我が家の食洗器はビルトインタイプだが、幅が30センチという極小タイプのものだ。新しいものに入れ替えるにしても、今はこんな小さいモデルはどこにも売られていない。(今普通に売られているビルトインタイプの食洗器は幅が45センチである。) どうしよう。 食洗器はものすごく欲しい。 食洗器は評価が分かれる

          食洗器が壊れたらイチゴが実った

          「ここ倫」にはまる

          「ここ倫」にはまっている。 「ここは今から倫理です。」という漫画作品だ。最近ドラマ化もされた。 難しい哲学書を読むのは苦手だが、哲学にも倫理にも私はとても興味がある。人の生き方について考えるのが好きなのだ。 最初にドラマを見た。 これが最高に良かった。現代の高校生と倫理が、学校の教科以外でどう組み合わさるのだろうと思ったが、面白いように色々なシーンにぴったりとフィットするのだ。倫理はどんな人にとっても大切な問題だというのが良く分かる。 ドラマの映像も良かったし、劇伴

          「ここ倫」にはまる

          8割教

          今日から新しい宗教を始めます。 その名は8割教。 御本尊とかはありません。 教義はざっくり 「大体8割で生きる。」 腹八分目とか良く言いますが、日常生活の色々なことを8割くらいでやろうということです。 先日、長男が夕食にミートソースを作ってくれました。ほぼ美味しくできてたのですが、若干塩味がきつかったです。それを気にして息子がしきりに謝るので、8割以上は上手にできてて成功なんだから、気にするなと言いました。 それで思ったのです。何も料理に限ったことじゃない。大抵のこ

          我が家の松風

          茶道では釜の湯が沸く音を松風と言う。あのサーーッという音が松林を渡る風みたいだということだそうだ。昔の人の想像力とネーミングセンスは本当に素晴らしい。お湯の音って言うより松風といったほうが断然美しい。 茶道では決まった言葉のやり取り以外は行わず、静かにお茶を点ててお客様に召し上がっていただき、飲み終わったら片づけて退場する。基本的にとても静かな空間で行われるものだ。 この一連の行為の終わりに、釜に水を一杓すくって入れるというものがある。 水を入れた瞬間、静かだった部屋が

          我が家の松風

          大事なのは多様性

          先月の話だが、また「ヒューマニエンス」の新しいエピソードを見た。 今回のテーマは「目」だった。また人生観が少しひっくり返った。 それは色覚(色を感じる能力)についての話だ。人間には3色型色覚と2色型の人がいる。半数以上の人が3色型色覚で、2色型の人は特定の色の見分けが苦手だったりして、色覚異常と呼ばれたりすることもある。 実はうちの長男は2色型である。緑と赤の区別が分からないときがあるのだそうだ。私の父もそうだったので、隔世遺伝だと思う。 長男の色覚異常が分かったとき

          大事なのは多様性

          私は社長♪(MBSR8週コースで知ったこと)

          少し前に物凄く面白いテレビ番組を見た。 「ヒューマニエンス 40億年のたくらみ」というシリーズの「“指” ヒトとサルの分岐点」というエピソードである。 「ヒューマニエンス」シリーズの趣旨は、ホームページにある通り 人間という不確かで不思議な存在とはいったい何なのか?その真の姿に迫っていく というものである。これがもう目から鱗の連続なのである。 番組の中で特に印象に残ったのが「筋シナジー」の話。 人の手指の運動をつかさどる筋肉は片手で29個あり、この29個を色々な強

          私は社長♪(MBSR8週コースで知ったこと)