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バックパッカーにはもうなれない「DIE WITH ZERO」自分の人生を生きるために必要なこと

私は税理士として会社や個人事業の経営に関すること以外にも、相続の相談もたくさん受けます。

ご年配のお付き合いのあった社長や経営者が亡くなって相続のお手続きをさせていただくことも数多く経験してきました。

もちろん税理士ですので、税金の計算が主軸になります。
相続税の計算は、まず亡くなった方(被相続人)に属するすべての財産と債務を洗い出して全体の相続税額を算出します。
その後、誰が財産を相続するのか、債務を承継するのか、その取得割合によって各人の相続税額が決まります。
財産評価基本通達に則った評価が必要で、税額算出までの過程は複雑です。生前にご相談を受けているケースも多くあります。

生前を知っている方がお亡くなりになれば、業務を遂行する以前に悲しい気持ちになりますし、相続の依頼を受けて初めてお会いする方であっても、そのご家族から亡くなられた方のお話を聞けば誰しもにその人生のストーリーがあることに気付かされます。
相続を通してどのように生きるかということ、人は必ず死ぬということについて直面する日々でもあります。

最近「どのように生きるか」ついて強烈なメッセージを発している本
DIE WITH ZERO(ゼロで死ね)
ビル・パーキンス著 児島修訳 
を読みました。

この本が一番強く発しているのが
経験にお金を使いなさい
ということです。

やりたいことを先送りにしないで今を大切に生きる。
経験はのちに思い出という配当をたくさんもたらしてくれる。
先送りしては2度と返ってこない。

お金を使い切って0になって死ぬ、というのは現実的には難しいと思います。
いつ亡くなるかを正確に予想することは出来ないですし、年を取ってから収入を得ることは誰しもが簡単にできることではありません。
ある程度の貯蓄はFPの立場からも必要であると考えます。

ですが、経験が重要でプライスレスな財産であるという考えには賛同します。
また、体験するにふさわしい年齢があるという考えにもはっとさせられる部分があります。

私は若いころバックパッカーに憧れていました。リュック一つで世界を巡ってみたい。そこまで過激なものでなくても一人で行き先を決めることなく旅してみたい。
沢木幸太郎さんの深夜特急を読んで当時のむせ返るようなアジアの熱気に思いを馳せていた時期がありました。

しかし周囲の反対や自分自身が怖気ついてしまったことで実行することは出来ませんでした。
そして気付いた頃にはそんな旅に憧れる気持ちがなくなっていました。
今はもっと快適な旅の方がずっと興味があります。

悲しいけれど、夢には賞味期限があるのだと思います。
だからこそ、今わくわくすることは今消費すべきなのだと思います。

私の「今」で言えば、noteで発信をしたいと思ったこと、経営者をサポートするためのサービスやコンテンツの立ち上げをしてみたいと思ったこと、子どもが小さいうちだからこそ経験できるレジャーや家族旅行に行きたいと思ったこと。あと5年もすればもう気持ちが無くなっているかもしれない。

仕事と家族と自分という軸を育てながら自分の思いや感情を大事に生き、行動していきたい。そして願わくばそれを残された人が祝福してくれるような人生を送りたいです。

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