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もうすぐ2歳

キリよく2歳になってから書けばいいじゃん、と思ったけど書いちゃった。まぁいいか。

タイトルのとおり、息子はもうすぐ2歳になる。予定日に産まれていたら1歳10ヶ月になったばかりなのだけど、急転直下なHELLP症候群により突然世に出された彼はもうすぐ2歳である。

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おかげさまで修正で見なくても身長体重共に平均を超えている。50日という、いわばハンデのようなものはサイズ感的にはもうない。彼は本当に頑張っている。本当に本当に頑張っている。

約2年前の、突然入院になり訳もわからないまま出産しとてつもない罪悪感に押し潰されそうだった私に伝えたい。「あなたの息子は、ちゃんと育ってくれているよ」と。


彼が産まれた瞬間は、産声が力強くてホッとして涙が止まらなかった。肺機能が完成する前だったので出産前にめちゃくちゃ痛いというステロイドの注射を2回打っていた(痛みに強いのと、何より罪悪感が強くて痛みをきちんと感じる余裕もなかった)。そのステロイドがちゃんと効いてくれたんだな、とひと安心した。

翌々日。身動きがとれるようになって車椅子でNICUに面会に行った。保育器の中の彼はめちゃくちゃ細くて小さかった。呼吸器やチューブやたくさんのコードに繋がれていた。もちろんそれでも我が子は世界一可愛いけど、32週という現実を叩きつけられた。しばらくの間は、「ちゃんと生きているかな」と不安を抱えながらNに通った。

彼を残して退院するのが辛かった。1日に1時間程度しか面会できず、コロナ禍で私以外誰も彼に会わせてあげられないのが辛かった。彼がいないのに3時間おきに起きて搾乳し続けたのも地味に辛かった。量が出なかった時は本当に落ち込んだし、貴重な母乳を床にぶち撒けた時の絶望感ったらなかった。新生児期は入院中に終わったし、乳児湿疹も入院中だったから悩むこともなかった。沐浴も病院で対応だったからお臍のケアもしたことがない。ある日「臍の緒、取れましたよー!」と小さな袋を渡された。

1日に1時間程度しか彼に触れられない。旦那に関しては触れるどころか写真や動画でしか彼を見ることができない(のちに「息子がいる実感があまりなかった」と言っていた)。私は赤ちゃんを産んだはずなのに、家族が増えたはずなのに、1日の大半は彼がいない。

「私、何もしてない。子育てしてない。」

何度も何度もそう思った。辛かった。

先生方や看護師のみなさんが彼を1人の人間として見てくれて、愛情を持って対応してくれているのが伝わってきたから、私は不安や罪悪感に潰されずに母親になれたのだと思う。そうじゃなかったら私はぶっ壊れていたかもしれない。

そういえば、彼のサイズ感に慣れた頃にあった集団の沐浴指導で、同時期に産まれた正期産の赤ちゃんを見て、その大きさやしっかりした感じに衝撃を受けたし、その時も現実を叩きつけられたなぁ。体重、約半分だったもんなぁ。

月齢を聞かれた時にどう答えようか迷った時期はいつの間にか過ぎて、気付けばもうすぐ2歳。今は踏切と電車が大好きなお調子者である。おチビで軽すぎた彼は、身長が約2倍、体重が約7倍になろうとしている。すごいな。

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まだまだ修正程度なこともたくさんあるし、私の心配性も相まって気になることも色々ある。けれど、彼は確実に成長している。きっとこれからも罪悪感は持ち続けるし、何かある度に「私のせいで」という気持ちにもなる。そうじゃない方が何倍も楽だとは思うけど、まぁ仕方ないのかな。それもひっくるめて私なのだから。


脚を触って「これ、なーんだ?」と聞くと3回に1回「◯ん◯ーん!」と元気に答える彼が今日もかわいい!