ぐるぐる
どんどん大人になって
見えなかったものがたくさん見えてきて
道徳の教科書には載っていないような
プリキュアの世界には描かれないような
白黒つけられない、いや、そもそも白でも黒でも、グレーでもない世界に圧倒される。
善悪、正誤で物事をはかる教育に吐き気をもよおす。
一般なんて概念生み出したのは誰だ。
そんなものがなければ、生まれない苦しみが、絶望が、この世界にはきっとたくさんある。
見たくないものを見ないように生きる事だってできる。
でも、そうやって目を伏せて、善悪や正誤を押し付ける人間に私はなりたくない。
どうしたらいいのか、答えを探し出さなければ気が済まないのはこの世界の教育の賜物だ。
存在しない幻想から目が覚める度
押し寄せる絶望とどう向き合うのか
考え続ける。
どう感じているのか、どう思うのか
そんなものは全て、
こうあるべき、この方がよい、知らない誰かの考えを繋ぎ合わせて生きてきた、
今の私にはなんの中身もない。
そんなことも気が付かず生きてこれたこの世界が気持ち悪い。
引き剥がしても引き剥がしてもくっついてくる。
無意識に世界に植え付けられたこうあるべきという価値観を必死に引き剥がし続けて。
私の考えを探し続ける。
苦しくなった私はまた、プリキュアが描く幻想の世界を見て、安心するんだ。
吐き気がする。