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読書癖


本日から2周目となりました。

ふみくら倶楽部部長のまいです。

今回私が紹介するのは池澤夏樹さんが書いた『読書癖 1』(みすず書房)です。

著者である池澤夏樹さんは1945年北海道帯広市に生まれ、埼玉大学理工学部中退。1975年から3年間ギリシアに滞在し、1987年『スティル・ライフ』で中央公論新人賞及び第98回芥川賞を受賞。詩、小説、評論、翻訳などさまざまななジャンルを手掛けているそうです。(奥付け参照)

この本と出会ったのは古本市で、「読書癖」という言葉に惹かれて手を伸ばしました。

1991年1月に刊行された『読書癖 1』はシリーズ物で『読書癖 4』まで刊行されています。短編小説だと思って買ったのですが、なんと池澤夏樹さんの書評を集めて作られた本でした。見開き1頁に1題の書評が書かれていて、全97篇も収録されているんですよ〜。1頁で完結しているにもかかわらず先が気になって気になって。

世の中にはまったく知らないことを教えてくれる本がある一方で、曖昧な知識や印象を上手に整理してくれる本がありますが、この本はまさにそれでした。頭の中に雑然と入っていて、何かにつけて気にはなっているのに、今一つはっきりしないことが理路整然と綴られていて、読んでいて生理的快感を覚えました。これが4まであるのかと思うともうたまりませんね〜。1頁で完結しているにもかかわらず、はやく読み進めたいと思うのはその快楽に溺れたいのかもしれません。

読書癖をお持ちのみなさんもぜひ読んでみてください。

ではまた月末に。

まい


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