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「イップス」の生徒・競技者に監督・コーチはどう寄り添いますか?
こんにちは。
フィットネスインストラクターで
道売りストの山﨑史子です。
突然ですが、
みなさんは「イップス」
という言葉をご存知じでしょうか?
最近は、ドラマのタイトルにも
使われていましたが、
「心理的な原因で起こる運動障害」
を表す言葉なんですね。
ちょっと、言葉としては難しい感じが
するかもしれませんが、
ただ、実際には、私自身にも
経験があるんです。
小学生から大学まで、
私はソフトテニス(軟式テニス)を
やってきたんですが、
今現在、それはもうやっていません。
それは、なぜかと言いうと、
そのイップスが頭をよぎると
ネットが怖いからです。
純粋にテニスを楽しむことが
なかなか難しいと思っていて、
何度もTRYしてきましたが、
自分だけでは超えることが
出来なかった。
ただ、裏を返せばそのTRYも、
背中を押してくれていた人たちが
居たことで、
勇気をもらって、
前に進む道を自分なりに
探ってこられたのだと思います。
みなさんが指導されている
生徒さんや競技者の方の中にも
『試合で力が発揮出来なくなってしまう。。。』
そんな生徒さんや競技者が思い当たる
という監督・コーチはいらっしゃいませんか?
そこで今回は、
『ご自身がイップスの経験がないために
悩める生徒さんや競技者に
どう関わっていったら良いのか分からない』
あるいは
『ご自身もイップスの経験があっても
それをどう活かしたら良いのか分からない』
と思われる監督・コーチ、
またはその親御さんに向けて、
私の経験から書いていきますので、
是非読んでみて下さい。
私には3つ上の兄が居ますが
幼少期は私の方が活発で、
運動に関して言えば、
私の方が得意だったんですね。
ところが、ある時から兄ちゃんは
マラソンやテニスで開花して、
一躍「強い人」になっていったんです。
(兄ちゃんってそんなスゴイの?)
と始めは半信半疑でしたけど、
だったら私だって出来るのでは?
と自分に期待する気持ちと、
庭に自作のネットまで作ってくれた
父の期待をひしひしと感じながら、
純粋に(もっと上手くなりたい)
という気持に溢れていたように思います。
ところが、
いざ、中学校に上がって試合に出てみると、
兄ちゃんのようにはいきません。
(こんなはずじゃないのに。。。)
そんな、歯がゆさから動揺して、
練習通りの力はますます発揮出来ません。
そしてある時、
試合で低いネットが
ものすごく高く見えるようになって
それが怖くて、
打っても打っても、大きくバックアウトか
ネットの下の方にしか
打てなくなってしまったんですね。
反射的に腕に力が入って
明らかにコントロールが出来ません。
当然、試合はあっという間に
ボロ負けに終わってしまって、
悲しいというよりも
(なんて情けないんだろう)
という思いで辛かった。
兄ちゃんが、
『本番に強くて結果が出せる人』
だっただけに、
『練習で出来ることが試合では出来ない』
ということは、
(一番カッコ悪くて情けないこと)
だと思い込んでいたからだと思います。
テニスの中で、
白球を思い切り強く打ちぬくことが
一番気持ち良くて楽しい、
と思っていたはずなのに。。。
低いネットが高く見えると、
コントロールの感覚が抜ける
独特の瞬間が頭をよぎります。
そんな自分が悲しくて〜
さらには、両親もそんな私に
「試合どうだった?」
と聞かなくなってきて、
プレッシャーをかけまいと
気遣っているんだろうな、
と感じるだけに、
なおさら自分を惨めに感じて
辛くなっていったんですね。
当時の顧問の先生も
テニスの経験があまりなかったためか?
あまり深く関わってくれることも
ありませんでしたから、
自分の中だけで、
グルグルとモヤモヤしていました。
ですから、もしそんな自分のことを
相談できるような先生だったら、
もっと違っていたのかな?
と思ったりするんですね。
自分だけで解決出来ないことを
親にも先生にも相談できなかったことは
自分の責任ではあるんですけど、
もし、寄り添ってくれる存在があったなら
違っていたかもしれません。
みなさんも、
ご自身や、生徒さんに思いを巡らせて
思い当たることはありませんか?
昔は「イップス」なんて言葉は
知りませんでしたから、
私自身は、ただただ
自分の気持ちが弱いんだ!
弱い自分がいけないんだ!
と思っていましたけど、
反射的にコントロールを失う感覚は
一旦インプットされてしまうと
トラウマのように襲います。
それを自分だけで抱えることは
とても辛いんですよね。
とはいえ、
私自身もその後、試行錯誤を超えて
今はテニスではなく
インディアカを楽しんでおります。
時々、イップスが顔を出しますが、
仲間と共に力を出し合う競技なので、
粗削りな私ですが、
プレーを楽しむことが出来ています。
スポーツは特に、
ちょっとした感情が大きくプレーに
影響しますよね。
でも、だからこそ、
感情に向き合っておくことで
競技を楽しめるようになるチャンスは
広がるように思います。
ご自身のためだったり、
指導している生徒さんたちのために
どんな風に寄り添うことが出来るのか?
考えてくれる指導者を
生徒さんや親御さん、競技者は
探しているように思います。
何か、感じるところがありましたら
嬉しく思います。
ちなみにちょうど12月7日㈯に
「道売りトレーナーによるコラボ企画」
を予定しています。
そして、その講師のお一人、
今井憲夫氏も、ご自身の経験から
「イップス」に悩まされている
生徒さんや競技者に
寄り添うことの出来るトレーナーです。
話を聞いてみたいと思いませんか?
指導者として、
さらにステップアップしていきたい、
思われましたら、
コラボ企画に是非お越しください。
みなさまのご参加を
楽しみにお待ちしております。
後記「お申込みフォーム」からどうぞ。
道売りトレーナーによるコラボ企画
「心のコアで未来を変える」
◉12月7日㈯ 14:00~16:00
◉新宿御苑駅(徒歩1分)
◉参加費5,500円
◉講師 今井憲夫、小山多芭沙、山﨑史子
◉お申込みフォーム⇩
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