ファッション用語 こなれって何?
ファッションではよく、こなれ感とかこなれ、という言葉を使います。何となく分かるような分からないような便利なワードです。
今回はこのワード、どんなシーンで使うことが多いのかを分かりやすく、例えや実践方法を交えてお伝えします。
1.型にハマったものを崩して自分ポイントを入れる。
こなれてる! は自分らしいスタイルに近い言葉です。定番のコーデってありますよね。それを自分らしく、もしくはその発信媒体らしさをひと匙入れ込んだコーデをイメージすると分かりやすいんです。
例えば、石田純一さんが素足で革靴を履くようなイメージ。通常履くべきソックスを履かないことで、かちっとした革靴スタイルの型をくずし、自分らしさを出しています。
2.外しのテクニックがうまくいっている様子。
あの人こなれてるよね、と言えば上手に外してるなという意味に近いかと思います。1と似ているかもですが、崩すよりも外す方が難易度が少し高いです。
外しすぎると個性的によりますし、外しがないときちんとは見えるけどどこか退屈な感じです。
例えば、コンバースのハイカットスニーカー。上の2.3段目まで紐を通さず、ゆるっと履く人が多いと思いますが、これは自分らしさ。紐を一番上まで絞めるのは、あえての外しです。ちなみに今はきちっと上まで紐を締める方がこなれて見えます。
よりトレンドに近い崩し方が外し、という概念です。どちらも、こなれというひとくくりにできる便利さが、文字数制限のある雑誌でよく使われる所以ですね。
3.相反する物をぶつけてどこか〇〇なスタイルにする。
カジュアルスタイルをカジュアルに着るのは当たり前ですが、リッチなのにカジュアル、カジュアルなのにフェミニン、など逆の意味を持たせるのもこなれ間です。
例えば、メンズライクなテイパードデニムも、編み目がゆるく、透け感のあるゆるニットを合わせると、どこか女っぽい。
ハードな印象のエコレザースカートなのに、ボウタイブラウスを合わせると、どこかクラシカルに。というように、
こんな属性のスタイルなのに、違う要素を持ってきて世界観を作ってる、そんなコーデがこなれて見える第一歩。
実際こなれコーデってどうやるの?
これは型を少し破るコーデにすることがポイント。具体的に説明すると、例えばカジュアルの代表の1つであるパーカ。
あえてタイトなパーカにして、ボリュームのあるスカートを持ってくると、フェミニンなこなれがでます。また、フラノ素材のワイドパンツを合わせれば、マニッシュで知的な雰囲気に。
1〜2サイズ大きめのパーカの婆。腕をめくり、膝下タイトスカートを選ぶと女性らしさが強調されます。ゆるパーカを萌え袖で着て、ワイパンやロングスカートを持ってくるゆるゆるスタイルは、足元にトゥの細いフラットシューズをスイッチすると、どこか甘いガーリーコーデになります。
こんな風に、こなれ感はポイントを外すのでなく、俯瞰で見て、トータルコーデを崩すのが正解。
実戦! 手持ちの服同士で合わせたことのない物同士を合わせる。
こなれっめどんなものだろう、と興味を思たれたら、手持ちの服を使って体感しましょう。
まずは、合わせてことのない、合わなそうと思っていたコーデを自宅で着てみることから始めませんか?
ポイントは、1番好んでするジャンルの中でのアイテムを主軸にすること。
その服が持つ印象を、少し変える気持ちで合わせてみて下さい。意外にしっくりきたらそれが自分らしい好みであり、こなれているスタイルに近いと思います。
私は好きなスタイルがある! という人の実践法。
好みを変えるのは好きじゃなければ、いつものスタイルに1アクション加えてみましょう。
ジャケットやカーデは腕を通さず肩にかけるみる。
スエットの上から滑らかなカシミアストールを巻いてみる。
ストッキングの色やデニールを変える。
パンツの裾を折ったり伸ばしたりして、丈を変える。
夏のカゴバッグの上に、使わないファマフラーを乗せる。
などちょこっとだけ外すテクニックなら割と簡単にできますよ。
こなれ=オシャレっぽく見える化学反応。
こなれの独自の結論は、なんとなくオシャレっぽく見える、ということになりそうです。
崩す、外す、異なるテイストをぶつけるなど、化学反応を楽しもうと思うアクションて、新しい自分を発見してみるのも楽しいですね。