人生を変えたヒトコト
中学2年生になり、
Aちゃんと仲良くなった事で
他の生徒とも仲良くなり、
少しずつ楽しい学校生活へ
と変わっていった。
担任の先生も印象深い
国語の先生だった。
今でこそ健康志向や
ヨガなど普通だが、
30年以上前に彼女は
その先を行っていた。
授業の一環でクラブの時間があり、
先生はヨガクラブを担当していた。
「ヨガってなんだろうね?」
と興味を持ち、
Aちゃんと一緒にヨガクラブに入った。
先生の見様見真似で
呼吸と共にポーズを取る。
「整う」
とはこの感覚の事を言うのだろうか?
私は、このヨガクラブの時間が
授業の中で一番好きだった。
お昼の時間、
先生は玄米のおにぎりを食べていた。
ここからも、先生の健康志向がうかがえる。
当時は玄米などと言うものを知らず、
母に
「あの茶色いお米は何?あれを食べてみたい」
とお願いした。
私には、先生が食べる玄米のおにぎりが
とても美味しそうに見えたのだ。
先生は何か特別な事を言ったり、
彼女の価値観などを押し付けたりは
全然なかったが、
私は彼女の精神性や
芯のある生き方などを
感じ取っていたように思う。
クラスの生徒たちは、
イベントがあると集まって
遊んだり仲の良いクラスだった。
あるとき、ちょっとマセていて、
目立つタイプのSちゃんが
「親から〇〇のセールのチケットもらったんだけど、ふみかオシャレだから一緒に行かない?」
と誘ってくれた。
えっ!?私ってオシャレなの?
と内心びっくりしながらも、
Sちゃんが、私を誘ってくれたことがとても嬉しかった。
中2の女子2人が都内大手アパレル会社の
セール会場へ行き、買い物をする。
今考えても、なかなかマセたことを
していたなぁと思う。
家が神奈川県内なので、都内に子供達だけで
行くこと自体が、私にとっては大冒険だった。
恐らく、Sちゃんはこれまでも親に連れられ
このセールには来ていたのだろう、
勝手が分かっていた。
セールで何を買ったかは、
まったく覚えていないが、
その日の出来事と
気後れしながらも、
ワクワクした感情は
鮮明に覚えている。
Sちゃんは覚えていないだろうが、
恐らく彼女の一言が無ければ、
ファッション系の学校へ
進学することも無かっただろうし、
その後20年以上も、
ファッション業界で
働くことも無かったかもしれない。
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