MaaSは地方の救世主となるの?
オンラインラボである、LDLに参加するようになっていろんな方と話すようになったんですが。ローカルモビリティに詳しい、猪田さんに知り合います。
猪田さんは地域おこし協力隊で西粟倉に移住し、地域の移動をテーマに活躍されています。クラウドファンディングでローカルモビリティ白書を作ったりと地方の二次交通に対して深い知見があります。いや〜。LDLに参加するといろんな人に出会いますねw
猪田さんの紹介の記事はこちら
MaaSってそもそもなんなの?
いつもの如く、私はMaaSという言葉を知りませんでした。w いや待ってください🙇♂️そんな、一般的な言葉ですかね????😭汗 すみません。まずそこからだったので、一緒に理解していきましょう。
MaaSって、Mobility as a Serviceの略なんですね。
MaaS は、ICT を活用して交通をクラウド化し、公共交通か否か、またその運営主体にかかわらず、マイ カー以外のすべての交通手段によるモビリティ(移動)を 1 つのサービスとしてとらえ、シームレスにつなぐ 新たな「移動」の概念である。利用者はスマートフォンのアプリを用いて、交通手段やルートを検索、利用し、 運賃等の決済を行う例が多い。
交通インフラを ICTを使ってつなげることなんですね。なるほど、確かに。バスでバス運賃、電車で電車賃、タクシーの支払いなど、目的地までいくらでまとまってたり、最適化されたほうがいいですよね。
現状、MaaSの利用には、専用アプリという形で提供されている事例が多い。そして、目的地に至るすべての交通手段のなかから最適な組み合わせをAIが検索して、専用アプリに表示する。利用者はそれらのなかから選択し、必要な予約や手配に加え、決済もひとまとめにできる。しかも、次章で紹介するフィンランドのように、月額定額制であれば、料金のことを気にすることなく、さまざまな交通手段を自由に利用できることにもなる。
海外の例とかが、参考になりそうですね。
Mobility as a Service (MaaS) Platform Whim
「MaaS Global(マース・グローバル)」社が、世界有数のMaasアプリと評判の「Whim(ウィム)」、2019年グッドデザイン賞を受賞されていました。上記のyoutubeとか8分程度なので、さくっと聞いてみてください。
地方の移動問題【私の交通の当事者意識から】
この地図はなんだって?熊本ですよ熊本。w
熊本市を除くと、単純に車がないと生活ができないか、著しく生活の質が下がります。
一方で車があれば、結構便利な暮らしができる。
今回改めて考えると、自動車に依存している田舎暮らし。自動車に乗れなくなったら、仕事は失うわ、買い物は大変になるわで想像しただけでめんどくさそう。。。
高齢化も進むし、交通弱者も増えるし、車社会が今の社会に最適化と言えばそうでもなく、公共交通機関は脆弱だからアップデートが必須と感じますね。
Maasは救世主となるか?
フィンランドの「Whim(ウィム)というサービスなんですが定額制で利用できるというもの。
利用者は各自の利用形態に応じて、毎月49ユーロ(約6,300円)、毎月499ユーロ(約64,000円)、あるいは1回ごとの決済の3つの料金プランを選択し、それによって得られるポイントで、Whimが提示するいくつかの交通経路から最適なものを選択し、予約、乗車、決済まで一括して利用することができます。Whimが提示する交通手段には電車やバスなどの交通機関のほか、民間タクシーやバイクシェア、個人の徒歩や自転車などもあり、スマートフォン等のアプリ画面を提示するだけで、指定した交通手段を利用できます。ヘルシンキのWhimユーザーの交通利用状況は、Whimサービス開始前では公共交通が48%、自家用車が40%、自転車が9%でしたが、2016年のサービス開始後は公共交通が74%と大きく伸びたほか、それまであまりなかったタクシーの利用が5%に増加した一方で、自家用車は20%に減少したとのことです。 引用元:https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02tsushin02_04000045.html
先ほどのyoutubeでも、「電気自動車への置き換えだけで、CO2の削減はあまり変わらない」ものを置き換えるだけでなく、MaaSを活用して効率よく少ない台数で活用できるという、持続可能性を持っているというとすごい可能性を感じますし、実際そうなるんでしょう。
「フィンランドすげえ!!」と文章を書いてると気になったので、フィンランドオウル大学に行ってる友達に「Whim使ってる?」とメッセンジャーで尋ねたら「田舎だからチャリかバスだよw、日本と変わらないよ」と言われ、、、ヘルシンキのサービスだったことを思い出した次第。
※画像の下がヘルシンキで、上が友人が住んでるところ。w (スクショで送ってくれたw)
まずは都市部や一部の地方都市などデータがエリアで行ってから徐々にということなんでしょうね。うちの地元でやっても人はいないわ、モビリティの選択肢は少ないわで優先されないですよね。w
ま た 、M a a S に は 段 階 が あ る と さ れ て お り 、ス ウ ェ ー デ ン の チ ャ ル マ ー ス 工 科 大 学 の 研 究 者 は 以 下 の 5 つ の レ ベ ル に 分 け て い ま す。
レベル0:統合なし
(No integration : Single, separate services)
従 来 の 統 合 さ れ て い な い 状 態 で 、各 移 動 手 段 が 独 立 し た ま ま サ ー ビ ス を 提 供 し て い る 状 態 で す 。
レ ベ ル1:情 報 の 統 合
(Integration of information : Multimodal travel planner, price info)
移 動 手 段 の 情 報 ま で は 統 合 さ れ て い る 状 態 で す の で 、目 的 地 ま で の 交 通 手 段 の 組 み 合 わ せ や 移 動 時 間 、料 金 に つ い て 予 め 知 ることができます。レベル 2:予約、決済の統合
(Integration of booking & payment : Single trip-find, book and pay) 目的地までに利用する複数の移動手段について、予約と決済まで一括して処理できます。
レベル 3:サービス提供の統合
(Integration of the service offer : Bundling/subscription, contracts, etc.)
目 的 地 ま で の 交 通 手 段 の 組 み 合 わ せ 方 に か か わ ら ず 一 律 の 料 金 が 適 用 さ れ た り 、月 々 の 定 額 料 金 で 一 定 区 域 内 の 交 通 機 関 を 自由に利用できます。
レベル 4:政策の統合
(Integration of policy : Governance & PP-cooperation) 交通システムについての政策が統合され、国や自治体、事業者が協調する最終形態です。
結果的に。自動運転などで解消されていくのでしょうが、団塊の世代が後期高齢者になっていくここ10年レベルで考えるとその間がうまく切り替わってもらったほうがありがたいですね。一気に交通弱者が増えますし、医療介護福祉の送迎とかの時間が半端なくなりそうw
引用元:https://www.mlit.go.jp/common/001268824.pdf
こちらの資料では、大都市型と地方都市型のように地域の特性に合わせて目的、手段を議論していく必要がありますね。
都市における人の動きとその変化~平成27年全国都市交通特性調査 集計結果より~
早く目的地に着く乗り物が至高なのか?
これは猪田さんが話しててなるほどと思ったんですが、「早く移動することが乗り物の第一条件」みたいなところは、みんなが求めているというより経済的だからという視点をいただきました。
一番、乗車率が多い時間帯に合わせて乗り物を用意しなければいけないとか、確かにそう考えると合理的ではないなぁと。同じ通勤時間だから混むんですよ。
そう考えると、ライフスタイルから考えるローカルモビリティって奥深いなぁと思いました。
通勤ラッシュは当たり前だ、盆には渋滞するものだ。車がないと不便だ。でも、車社会になったのって最近でそれまで違う移動手段だったんですよ。
車社会の時に生まれたからそれしか知りませんが、次があるのは過去の歴史が証明していますね。
まだ理解できてないので、ローカルモビリティ白書を読もう。。。
本当にLDLに入ってからローカルモビリティを知ったぐらいのレベルですから、「確かにそうだよね」仕事で患者さんの送迎とかに時間とってるもんとか。w
身近すぎて、当たり前のように感じていて気づかなかったことに今回気づけているというのが正直なところ。「だって他に選択肢がないんだもん」みたいに思ってましたしね。いや、正直いまでも思っています。汗
そんな素人な私ですので、ローカル・モビリティ白書を読んで勉強します。
購入希望の方は下記のリンクから問い合わせ注文できると思います。
https://readyfor.jp/short_proposals/new?sp_follow_button_for_pps
猪田さんもLDLで、プロジェクトを立ち上げていますので、よければ参加して情報共有してみてはいかがでしょうか?2021年版ローカル・モビリティ白書を作成するとのことだったので、関われると思います。興味あるかたは、控えめにいって超チャンスです。
Locally Driven LABsについては
【この記事について】
Locally Driven Labs(LDL)のプロジェクトの1つ“地方のオンラインの普及と価値の創造“にて、オンラインツールの情報共有を記事にしています。地方で実践しているメンバーがオンラインツールの使用感などを話しており、参考資料しても活用できます。