近視改善に太陽の光!
アレルギーとたたかう理学療法士
及川文宏 より
日本だけではなく世界的に問題になってきている
子供の「近視」の問題
文部科学省は2019年12月20日、2019年度の学校保健統計調査の結果概要を公表。
裸眼視力が1.0未満の割合は、小学生が34.57%、中学生が57.47%、高校生が67.64%、いずれも過去最多。
コロナ禍で、スマホやタブレットなどに目をやる機会が増えて、ますます目には負担のかかる状況ですね。
30センチ以内の近いところを見る時間が長くなると進行するとされる近視の原因の1つには、「眼軸」の長さが延びることが挙げられます。
「眼軸」:眼球の前後方向の長さが延長すること
眼軸の延長とは?
近くのものに目の焦点を合わせることばかりを繰り返すと
水晶体の厚みで調整することに留まらず
眼球の前後方向の長さを長くする(眼軸を延長させる)
本来、
眼軸の延長は、近くのものを見る時の
「最後の手段」
これが、最近の小さな子供たちにおいて、日常的に眼軸の延長が認められる子供が増えてきているという現状。
(これは子供に限った話ではなさそうですよね。大人のことは、論文では確認できていませんが。)
この近視対策に有効とされるのが「光」
近視予防に強い光によるドーパミン分泌が有効
という論文が報告されています。
・ひよこによる実験。
・強い光(15,000ルクス)に1日5時間さらすと、500ルクス未満(弱い光 or 暗い)でみられるものと比較して、眼軸の延長による近視を約60%減少させた。
・眼軸延長の抑制されたひよこの眼において、ドーパミンが多く分泌されていた。
・ドーパミン拮抗薬を使用した場合には、眼軸の延長による近視を減少させる効果が薄れた。
✅ ドーパミンが近視の進行を約60%抑えた。
上記のことなどが、以下の文献で報告されています。
文献:The Effect of Bright Light on Lens Compensation in Chicks.
屋外の光が近視の改善に効果
台湾では1日に2時間以上、屋外で光を浴びることを目標に、およそ10年前から取り組みを進めた結果、視力0.8未満の小学生の割合は5%以上減ったということです。
文献
Increased Time Outdoors Is Followed by Reversal of the Long-Term Trend to Reduced Visual Acuity in Taiwan Primary School Students
ちなみに屋内の光の明るさは以下の通りです。
光の明るさ
窓際 : 800ルクス
リビング : 200ルクス
デスクライト : 300ルクス
オフィス : 500ルクス
スーパーマーケット: 1000ルクス
日陰 : 1000ルクス
曇天昼太陽光 :32000ルクス
晴天昼太陽光 :100000ルクス
光の話に加えて、アメリカ眼科学会では、以下のような対策を推奨しています。
「20ー20ー20」 ルール
20分間継続して近くを見たあとは
20フィート(6メートル)以上離れたものを
20秒間眺める
目を定期的に休めるために遠くを見るということが大事なんですね。
「目が近すぎるよ!」
「ゲームと目を離しなさい!」
「寝て漫画本を読まない!」
こうやって子供に怒ってしまいがちですが、親も子供も上記のことを少しずつでも理解していかないといけないですね🍀
近視の予防方法
✅「1日2時間、太陽の光を浴びる」
✅「20分ごとに遠くを見る」
このことをしっかり頭に入れておきましょう!
最後までご覧いただきありがとうございました。
アレルギーとたたかう理学療法士
及川文宏より
日本アレルギーリハビリテーション協会
アレルコア
福のしま研究会
YouTube(アレリハちゃんねる)とnoteでは、アレルギー疾患や自律神経に対する理学療法についてお伝えしています。
アレルギーや自律神経に対するリハビリテーションの講習会情報につきましては、以下のHPをご覧ください。
無料のLINEチャットでは、自律神経についての情報発信をしています。
LINEオープンチャット「自律神経の知識箱🎁」
【今後の研修会予定】
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『はじめての自律神経』
日時 8月19日(土) 16:00〜17:00
会場 zoom(アーカイブ配信あり)
内容
・自律神経と理学療法を結びつけるエビデンス
・胸郭の柔軟性と交感神経
・胸郭のチェック方法
・交感神経のトラブル
・自律神経の働きに影響を与えるもの
・交感神経活動亢進と減弱の特徴
・症例紹介
・脊椎の動きによる自律神経の変動ヒトの評価・介入の際に自律神経の知識は必要不可欠
✅ 詳細は以下のリンクより↓
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『今日からはじめる自律神経』
日時 9月17日(月) 12:00〜16:00
会場 東京都江東区(現地参加申込者には申込後に詳細をお伝えいたします)
講師・内容
『自律神経を整える』
〜解剖・生理・運動学の視点より〜
理学療法士 佐藤 慶太
『ストレスと脳科学』
〜瞑想が自律神経を整えるメカニズム〜
理学療法士 寺島 佑
『ツールを使ったセルフケア』
〜メディカルアロマで考える自律神経ケア〜
理学療法士 石井 りえ
『自律神経と食事管理のポイント』
管理栄養士 和田 宵湖
『自律神経の不調とは?』
〜自律神経の9つの分類方法〜
理学療法士 及川 文宏
参加方法
・現地参加:先着限定 20名
※資料配布:現地参加特典として講義資料を印刷してお渡しします。
(アーカイブ動画視聴のみの方には資料はございません。ご了承ください。)
・アーカイブ動画視聴:9月20日〜10月4日まで配信
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