おっさんあんたはそういうけれど
人生にはいくつかの解けない問題がある。いや、正確には誰も積極的に解きたがらないというか。短い戯言。
人はいつからおっさんになるのか問題。主にメンズ属性の問題なんだろうけど、たまに女子の中にも「心がおっさんなので」と自称される場合もあるので、単純にジェンダーの問題でもないのかもしれない。
あー、でもそんなの書くと怒られるかもしれないんだよな。いつから、フラットにこういう話ってしづらくなったんだろう。
たぶん、最近の「おっさん」という存在は煙たがられるというか、めんどくさいというか、自称他称問わず蔑称っぽいニュアンスでくくられる。
女子がいう「心がおっさん」は、またちょっと違うけど。
一般的な文脈ではおっさんには近づいてほしくないし、自らも近づきたくないと考える人が多い。なんでだろう。
だけど、言われてみれば「おっさん」領域に入ってるかもしれないのに、そうは感じさせない人もいる。おっさんという認識をさせることなく、ちゃんと「その人」として感じがいいというか。
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何人かそういう人を思い浮かべてみると、もしかしたらという共通点があった。
おっさんを感じさせない人には「教養」があるのだ。すごいざっくりした言い方をすれば。
この人の話には耳を傾けてみようと思わせられる。「知性」とか「品性」という言い方もできるかもしれない。
教養も難しくて、ただものを知ってるとかそういうのじゃない。上から知識を振りかざしてマウント取ろうとするのは違う。
なんだろう。何歳になっても、どれだけ知識や経験値を持ってたとしてもフラットな地平に立って考えることができる人。新しい世界を開いて見せてくれる人。
人はいつからおっさんになるのか。単純に年齢とか見た目の問題ではないのだ。
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