自閉っ子娘 幼稚園最後の生活発表会に寄せて。
自閉っ子(ASD・自閉スペクトラム症)の娘、星ちゃん(せいちゃん)のお話。
星ちゃんは、今年長さん。
幼稚園年少の夏に自閉症スペクトラム症の診断を受けた。
前職の児童養護施設で発達障害の子たちとかかわってきた私は、発達障害のことは少し知ってる。大変さや難しさも知ってる。
なので、発達障害を全く知らない人とはまたちがう葛藤があった。
自分の子どもとなると飲み込むのにちょっと時間かかった。
でも、すぐにおかんに電話して号泣して伝えて、そっか。って言ってもらって落ち着いた。(ちなみに両親は知的障害の入所施設でずっと働いてた)
旦那はとまどいはあったものの、しっかり受け止めてくれたし、私の話を真剣に聞いてくれた。
心理士の親友に電話するまでに2週間かかったけど、やっぱり受け止めてもらった。
大事な友達に伝えて、みんなそれぞれ真摯に気持ちを伝えてくれた。
旦那の両親や親戚、みんな、今までと何も変わらんよ星ちゃんは星ちゃん、と受け止めてくれた。(めっちゃあったかかった。)
そして幼稚園。
加配をつけてもらって、年少の始めはほとんどクラスに入らずうろうろしていたり、クラスの子たちが絵本を読んでもらってる部屋の片隅で加配の先生に抱っこされてちがう絵本を読んでもらったり、運動会もほとんど抱っこしてもらって参加した。
星ちゃんのペースを大事に見てもらっていた。
クラスのお友達もどっかに行ってても、クラスに戻ると「おかえりー!」と自然に受け入れてくれていたようだ。
そのおかげで、年少の秋ごろからクラスで過ごすことが増えていった。
2月の生活発表会の劇は、練習は少し参加できたけど、本番は難しいかもと聞いていて、それでもどんな形でもいいから星ちゃんなりに参加できたらマル!と何度も先生と話した。
本番は、スマホやカメラを向けられるのがしんどくて
「写真やめてー!」って星ちゃんが最初叫んだ時は、
ヤバい…めっちゃ迷惑…
と思った。
その後、舞台の袖に加配の先生と一緒にいたり、舞台裏に引っ込んだりを繰り返して、劇に出ることはなかった。
それでも先生方は、星ちゃん頑張ったね!マル!!
と言ってくれて、星ちゃんも「ワタシがんばった」(カタコト風)
と自己評価していた。
先生方の言葉は嬉しかったけど、私の中ではいろんな葛藤があった。
無理にみんなと一緒にしなくてもいいんじゃないか、
ポジティブに発表会に出ない選択もあったんじゃないか、
と考えて、正直に先生にも話した。
担任の先生は、
お母さんの考えもよくわかります。
でも、星ちゃんがいてひよこ組。それは私だけじゃなくて子どもたちも一緒です。星ちゃんは劇にほんとは出たかったけどいつもと違う環境にとまどいもあったし、あれが星ちゃんの精一杯だったと思います。それで良かったと思います!でも、お母さんの考えのことも私なりに考えたいと思います。
と話してくれた。
私はポロポロ泣いて…
星ちゃんにとっても大事な時間だったし、精一杯がんばったんやなって心から思えた。
年少の時に、星ちゃんのペースで見てもらったことで、年中からはほとんどクラスで過ごせるようになっていった。その時々で苦手なこともあるけど、運動会はみんなと一緒に走って、年中の生活発表会では、先生と
練習はめっちゃ楽しくやってるんですけど、本番どうなるかなぁ…と誰も予想できない状態だった。
結果、みんなと一緒に歌ったり踊ったり、劇の内容も理解して楽しく発表会を終えた。
担任の先生やみてくれていた先生方と泣いて喜んだ。
今年は、ほんま何の心配もなく発表会をむかえて、
星ちゃんはセリフこそないけれど、ちょっと緊張しながら自分がやりたい役を最後まで頑張った。
年長さんの「かさこじぞう」は、とっても優しい気持ちになるお話になっていて、いろんな意味で感動した。
改めて年少の時から、星ちゃんのペースに合わせて見てもらったこと、
発表会についても先生と何度も話し合ったこと、
療育も早くから始めて、星ちゃんの得意なことや苦手なこと、
いろんなことと向き合いながら、先生方の力やお友達の力を借りて
ここまで成長したんやなぁと感慨深かった。
私は、親や周りの大事な人、たくさんの人に受け入れてもらって、
いい出会いをたくさんして、助けてもらって、
今星ちゃんを笑顔で育てられていると思う。
発達障害の子育ては一筋縄ではいかないし、
その子の問題というより、今の社会の中での障害だと思っている。
それでも、理解してくれる人に出会い、環境が整えば、
子どもも親も安心、安定して過ごすことができる。
あと大事なこと忘れてた。
星ちゃんはASDだけど、なかなかタフです。
生きる力があります。
愛され力があります。
それは診断される前から私が感じていたこと。
星ちゃんの生きる力を信じて、これからもサポートしていきたい。
あともう一つ。
私が人を頼って子育てできるようになったのは、
上のお兄ちゃんが2歳のころ子育てが孤独で辛くてつまづいたから。
そこでの気づきは今の私にめっちゃ繋がってる。
あるまもいつもありがとう☆
お兄ちゃんの話はまた改めて。。。
今日も1日おつかれさまです☆☆☆
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