「ウールフ、黒い湖」 ヘラ・S・ハーセ
國森由美子 訳 作品社
読みかけの棚から
読みかけポイント:解説をざっと(もはや読みかけとも言えず…)
ハーセはオランダで最も有名な作家で、フランスなど多くの国で翻訳され評価もされているが、邦訳は初めて。この「ウールフ、黒い湖」は1948年の中編。オランダ全国読書週間為の作品…って何だ?…この週間中、規定の額の書籍を買うと、1冊新作がプレゼントされるという、その新作の為の作品。1932年に始まり、ナチス占領下時代を除いて、現在も続いている…日本でも真似しませんか?…ちなみに前に読んだノーテボームの「これから話す物語」もこの読書週間の為の作品(1991年)。
さて、ハーセを語る上で外せないのは、彼女の一家がオランダ領東インド(現インドネシア)出身だということ。この「ウールフ…」もインドネシアを舞台とする。といっても彼女の両親の時代に移って現地結婚したという、どちらかと言えば新参者。父親は役人で「後にここの人々が独立する為の手助けができたら」と考えていたという(この辺まだパラ読みだから詳細わからず)。母親はピアニスト。ハーセ自身は子供の頃、オランダの学校に通ったりもしていたが、やはりそっちはそっちで差別とか溶け込めないとかあったそうだ…
(2018 06/03)
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