エウジェーニオ・モンターレ 「うなぎ」
集英社版 世界の文学 第37巻 「現代詩集」
エウジェーニオ・モンターレはジェノヴァの貿易商の末子。
バルト海からのうなぎがイタリアを痩せ細りながら山を登り死にゆく…ところ、何かの転換が起こる。二回目の「うなぎ」からはピレネー(スペイン)の地下を流れ、やがてヨーロッパ全土を巡り沸かせていく…
ドイツ、イタリア、スペインと全体主義が勃興した土地を巡る「うなぎ」。「火花」、「泥」という言葉も何かを連想させる。
という読みは一つの読み。反ファシスト運動に参加したという記事を読んだからこういう連想になってしまったけれど、全く違う契機かもしれない。でも単純な「生命を言祝ぐ」詩でもないと思うのだが。最後の問いは真摯に過ぎる…
他の読みも考えよう。
(2022 03/09)
考えた?
この詩の原語朗読聴きたいな。
とりあえず、連想するのは、吉田健一の「酒宴」のラスト。
(2022 03/10)