「よりよき世界を求めて」 カール・ポパー
小河原誠・蔭山泰之 訳 ポイエーシス選書 未来社
読みかけの棚から
読みかけポイント:目次のところに(済)マークのある3編のみ
第1部 知識について
1、知識と実在の形成ーよりよき世界を求めて(済)
2、知と無知について(済)
3、いわゆる知の源泉について
4、科学と批判
5、社会科学の論理
6、大言壮語に抗して(もともと公開するつもりのなかった一通の手紙)
第2部 歴史について
7、書物と思想、ヨーロッパ最初の本(済)
8、文化の衝突について
9、イマヌエル・カント 啓蒙の哲学者
10、知による自己解放
11、自由主義の原則に照らしてみた世論
12、歴史的理解についての客観的理論
第3部 最近のものから・・・これやあれ、さまざまなものから摘みとられた
13、わたくしは哲学をどのように見ているか(フリッツ・ヴァイスマンと最初の月旅行者からとられた)
14、寛容と知的責任(クセノファネスとヴォルテールからとられた)
15、西側は何を信じているか(『開かれた社会』の著者からとられた)
16、科学と芸術における創造的自己批判(ベートーベンのスケッチブックからとられた)
ポパーを読む足掛かりとして、「よりよき世界を求めて」という講演16編集辺りから読み進めようか。「書物と思想、ヨーロッパ最初の本」とか「文化の衝突について」とか面白そうだし、たぶんポパーの源泉の一つだろうカントの話も、1979年ザルツブルク音楽祭オープニング講演もあるというし。
(2015 01/30)
ポパーは前にも書いた「ヨーロッパ最初の本」について。これは近代ではなく古代ギリシャの話。ポパーはホメロスが書籍化した(紀元前6世紀頃?)をヨーロッパ文明の始まりと捉えているみたい。
ポパーの3世界説の2番目と3番目(日常体験の心理的レベル、書き言葉や芸術のレベルにそれぞれ対応…ちなみに1番目は自然・物理的環境)の相互交流が文化を育む。話のメインは初めての自然科学の本の話。
(2015 02/01)
昨日はポパーの「よりよき世界を求めて」の1、2番目の講演。この本のタイトルは1番目の講演の副題から取られた。これは生物進化の「楽観的」視点から取られた(生物有機体は環境に縛られているわけではなく、自分から環境に働きかけていくという視点)。
また(知識)相対主義と闘う姿勢を前面に出しているが…どうだろう。社会学者と自然科学者って相性?悪いのか。どっちの視点も取ればいいのでは、とか思うが…
(2015 02/09)
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