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「思想史の名脇役たち 知られざる知識人群像」 合田正人

河出ブックス  河出書房新社

読みかけの棚から
読みかけポイント:ミンコウスキーとブランシュヴィックをかじった程度…


紹介人物をまずは列挙

ジャン・グルニエ
シャルル・ルヌヴィエ
ジュール・ラニョー
ジャン・ポーラン
ユージェーヌ・ミンコウスキー
ガブリエル・マルセル
ジャン・ヴァール
レオン・ブランシュヴィック

自分が名前だけでも聞いたことあるのは、マルセルとブランシュヴィックだけ。

ユージェーヌ・ミンコウスキー

ミンコウスキーの章を途中まで。フロイトらの考えに対し、意識的なものを低く見積り過ぎているという。特にスキゾフレニー(分裂症?)では理性が肥大化し自分がここにいるという感覚の無さを補っているという。

 自分(患者)は限られた環境のではなく世界全体の影響を受けて反応していた。自分は観念のために生きていて、人々を没人格的に見ていた。思考によって、自分は人々とではなく人類と合体し、できる限り絶対に近づこうとした。
(p154-155)


ラスコーリニコフもこれなのかな。
(2017/10/22)

レオン・ブランシュヴィック


「思想史の名脇役たち」から最後のレオン・ブランシュヴィックを。じっくり読む能力がないので(笑)とりあえずざっと。
レオン・ブランシュヴィックの妻は戦間期の内閣で大臣を務め、女性の参政権や、妻が夫の同意の必要なく旅券を取れるように取り組んだ人らしい。で、ここでの本題レオンの方は、自動機械論でスピノザの本を書く。それがレヴィナスとラカンという二人に影響を与えたのではないかという。
ここからは脇役は消え去って(?)レヴィナスとラカンの対比に専らなる。

 ラカンはソシュールの図式を改変して、シニフィアンとシニフィエのあいだに横線ないし壁を置き、両者を結ぶ矢印を抹消した。
(p279)


ここでいうシニフィアン連鎖というシニフィアンとシニフィエ、意味するものとされるものの関連の数珠繋ぎ、まあ因果関係をラカンは止めたかったらしい。
あとは欲望の限界の探求をするべきか否か。ラカンはすべき、レヴィナスはそれは無意味とした?しなかった?ここいら辺、もう少し自分も理解できるようになれば…
…ちなみに、他の章でも章の半ば以降は脇役は出てこなくなることが多かったような。
(2017 10/31)

以前借りた「現代思想の名脇役たち」の合田氏は確か香川の生まれだったせいもあって「船着場」「群島」をいつもイメージしている。思想も巨大な思想家とその派閥とか、木構造ではなく、群島世界で考えればいいのではないかと。
この本ざっと見て群島の中心はベルクソンらしい。あとは、有限、無限も貫くテーマ。これはレヴィナスを見据えたのか。
(2018 04/01)

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