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「トーマス・マンとドイツの時代」 小塩節
中公新書 中央公論新社
マンの文学そのものというより、どちらかというと、マンとその文学を産んだ文化に焦点を当てる。19世紀後半のドイツの経済成長や、家族のあり方、家具へのこだわりなど、文化論としても楽しめる。
家具はドイツ語ではメーベル、イタリア語ではモビリオ…そういう名前の車もあったが、要するにモバイルで、ヨーロッパでは伝統的にどこへ移住しても、家具は自分愛用のものを持って行くのだそう。ちなみに英語のファニチャーは建物についていて移動できないものを指すという。
(2009 09/14)
今朝、先程、「トーマス・マンとドイツの時代」読み終えた。最近、中公新書多し。
トーマス・マンの妻カチア始め家族からは「トミー」と呼ばれていたトーマスだが、トミーなんてアメリカ的、アメリカ亡命中に呼び名がついたのかな?と思ったら、リューベック時代から「トミー」だそうな。ピンボールの達人かも(笑)。
家族といえば、兄貴のハインリヒ・マンも作家だが、二人が著名になるに従い仲は悪くなったそう。信条の違いもあるだろうが、それより兄貴が弟に借りたカネを返さなかったのが原因らしいとか(笑)。兄と弟は半分ずつ父の商会の遺産を受け継ぎ、利子だけで毎月20万(換算)!のはずなのにねぇ…
一方、トーマスの方は出版社と作品ごとではなく、給料?もらってたし、さらにカチア夫人の生家(ミュンヘンのユダヤ人大富豪)からの小遣いもあったらしい、うらやましい、利子生活、憧れるなあ… 話題が違う方になりつつある…
(2009 09/16)
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