「1冊でわかる古代哲学」 ジュリア・アナス
瀬口昌久 訳 1冊でわかるシリーズ 岩波書店
読みかけの棚から
読みかけポイント:第2章のみ
解説は内山勝利氏。
第2章、プラトン『国家』を巡る解釈史
古代ギリシアではどちらかというと『ティオマイオス』の方が重要視され、ルネサンス期に少し隆盛を見せたが、その後の2世紀は無関心なままだった。少しずつ『国家』はじめプラトンの評価がなされたのは功利主義の時代から。この本の著者アナス氏は「これは驚くべきこと」と言っている。功利主義者とプラトンの倫理学や形而上学は正反対なものであるから。ジョージ・グロートは『プラトン』という解説書を書き、同意はしないけど好意的に描いているという。
ただし、プラトンの全著作を読みやすい翻訳で訳し(1871)、『国家』を現在まで続く政治哲学、理想国家としてプラトン哲学の中心においたのはベンジャミン・ジョウエットであった。
(2019 03/03)
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