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「ウィーン愛憎 ヨーロッパ精神との格闘」 中島義道

中公新書

中島義道氏の「ウィーン愛憎」を読み始め。1970年代末?にウィーン留学した際のヨーロッパ人との付き合い方の苦労。
序盤はウィーン日本人学校の英語教師に就職した時のイギリス人同僚英語女性教師との衝突。
(2017 04/26)

ウィーンの日本人社会
「ウィーン愛憎」は日本人学校の続きと中島氏自身の大学遍歴(法学部・科学哲学科・物理学科)。日本内の場合、人付き合いでは平衡感覚が働くところ、国外の環境では職業身分や公認かどうかとか財産とか、そういうもので露骨に他の日本人を見る目が変わる、という。結構疲れるらしい。
(2017 04/27)

「ウィーン愛憎」を昨日第5章、今日第6、7章と続けて読んで読み終わりにした。
第5章では大学卒業の論文提出までの(図書館で借りたヒューム「人性論」を入れた鞄を盗まれて、同等の本を返すまでの顛末含む)話、第6章は借りていた住居の家主との「闘い」、第7章はウィーンでの結婚式と日本人学校での女性教師の立場について。最後のはウィーンというより日本人社会の問題かな。
一方、第6章の警官の夫(オーストリア人)とその妻(日本人)夫妻との対立の話では、変わり身の早さに驚きつつ、ヨーロッパ人の「真理」より「権利」を貫く姿勢が明らかに。異文化理解というのはなかなか綺麗事ではすまないところが多い。中島氏の姿勢は自身の中にあるコンプレックスを隠そうとしない考えが滲み出ていて興味深い。
(30年くらい経って彼の地でも少し変わったのかな、いやいや変わってないのかな)
(2017 04/29)

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