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ITベンチャー転職1年半後のリアル~項目別に評価してみた~


私は1年9カ月前に、大手建築会社(バックオフィス)からITベンチャー(カスタマーサクセス)へ異業界異業種転職をしました。
現在は第二子の出産に向けて産休中です。
育休後は現職に復職する予定ですが、改めてキャリアを見つめ直すには、良い機会だと思い、ITベンチャーで過ごした1年8カ月のリアルをまとめてみました。
ITベンチャーのリアルが気になる方、是非読んでみてください~!

◎どんな方向けの記事か?
・これから大手からITベンチャーに転職を考えている方
・ITベンチャーでの育児との両立のリアルを知りたい方

◎私の思い
・大手→ベンチャー転職のメリデメをリアルに知って欲しい
・キャリアにモヤっている方へ情報提供したい
・ワーキングペアレンツで転職軸が定まらない人の参考にしてほしい

転職の経緯、転職活動については、宜しければ過去の記事を参照ください!


項目別評価

わかりやすいように、項目別に点数化して評価してみました。
結果は以下の通り。
項目は私が転職時に重要視していたものにしています。
自分が特に大切にしたい項目はウェイトを高くして、各点数に掛けて計算していみました。

結果の通り、前職と比べて、総合点は上がり、全体的に満足した転職になりました。とはいえ、良い事ばかりでもなく、苦労も沢山あったので、項目別に詳細を書いていきます。

やりがい(3点→4点)

「自社プロダクトのカスタマーサクセスの仕事にやりがいを感じるようになった」
カスタマーサクセスは顧客の実現したいことに一緒に向き合う仕事だと思っています。
お客様が実現したい状態に向かって伴走支援ができることに、とてもやりがいを感じました。
もちろん、どの案件も課題は山積で苦労も多いですが、顧客と課題解決に向けて議論したり、提案をぶつけて、少しづつ前進していくことは、私にとって、とても楽しい仕事だと思えるようになりました。
とはいえ、仕事が楽しいと思えるまでには、10カ月くらいかかったんですけどね笑

結果が出るまでに時間がかかる仕事でもあるので、「向いてないな~」と思うこともしばしば。
自分の得意分野をなんとか見つけて、それが活きるようなアプローチの仕方を模索し続けた結果、今でこそやりがいと感じて業務ができるようにかったとも言えます。

結果的に自身の強みが活かせて、かつ自身が楽しいと思える事と仕事内容がマッチしていました。
これは実務を経験してみないと実感できなかったので、良い気づきになりました。


裁量権(1点→4点)

「想像以上に、裁量権は大きかった」
やりたいようにやって怒られることはなかったほぼありませんでした。
入社して上司に言われたことは、「やって駄目なことはないので、とにかくスピード重視でトライして下さい。責任はとります」とのこと。
このスタンスが前職とは一番違いました。
前職では何をするにも、2-3段階上席レイヤーにお伺いを立ててから実行しなければならなかったけれど、ベンチャーの場合となると、細々したことに、いちいち許可を出している余裕は誰にもないので、個人へ裁量権を与えるしかないことが前提。
結果、やりたいようにやっても大きな失敗をしたこともなく、大手時代の「特殊な根回し」って無駄が多かったな~と思うばかり。

一方で、私の性格上、裁量権を与えられすぎるとプレッシャーに感じる側面があったり、一人で抱え込みすぎて自爆することも多々ありました。
裁量権って与えてもらう範囲のバランスが難しいな~という気づきにもなったので、どんな与えられ方が自分にとって良いのか整理して、相手に伝えることが重要だと思いました。

人間関係(2点→5点)

「前職(大手)を比べ、フラットでカジュアル。ドライで程良い距離感。
 私にとってはとてもマッチ度が高かった」
私はある程度成長期に入ったベンチャーに入社したので、バックボーンが様々な人が採用されていていました。
良い意味で、年齢とかキャリアとか、相手の属性を気を使い出すと、いろいろなことが気になって業務が進みません。
なので、基本は年齢&年次に関係なく、フラットに接し合う関係性でした。
基本は敬語での会話し、相手を敬うスタイル。
与えられたミッションを軸に皆が働いていて、最終ゴールに向かって、いかに組織で目的達成をするかをベースに人間関係も構築されていました。
組織としては、これが正常だし、理想だよなって今は思えるけれど、最初はこのドライさにさみしさを感じることもありました。
慣れてくると、以下のような組織としてのコミュニケーションスタイルの特徴のようなものが見えてきました。

「基本はドライ。でも頼ると懇切丁寧に新味になってくれる」
「困っている人がアラートを出せば、誰かが助けてくれる」
「人を否定するのではなく、事象に目を向ける」
慣れれば、私は現職の社風の方が「余計な気遣い」が不要になるので楽なことがわかりました。

雑談のための10n1の時間もあるけど少なくて、基本は用があってMTGを組むことが多く、前職と比べると無駄話の割合は少なく、関係もドライ。

基本、週1出社が原則だったので(それも事情があれば出社しなくてもOK)たまに飲み会に行って、コミュニケーションもとる感じの人間関係。

結果的に、私にとっては年齢に関係なく、ミッションに向かって互いが協力して、成果を出すといったことをベースに人間関係が構築されることがとても合っていました
そして、このほぼ良い距離感が自身の日々のモチベーションにかなり影響するタイプであることも今回分かり、今後のキャリア軸としても大きな柱になりそうだと思います。

仕事量(5点→2点)

「仕事量は想像以上に多くて、とにかくしんどかったのが本音」です。
これは私自身がCS業務が未経験、顧客対応業務が10年ぶりというスキルの問題も大きかったと思います。
具体的には顧客別に課題を整理する、提案書をまとめ等の打合せに向けた準備時間が足りない足りない・・・。
定時の中に仕事が収まることはほぼなく、週3ペースで夕方1時間、朝4-7時で朝残しないと間に合わなかった1年半でした。
育児との両立も成り立たず、常に仕事量がパンクしていた結果、疲労困憊していて、納得のいく育児ができてなかったよな~って思います。
多少、仕事に慣れてくると、「業務へのヨミ」ができるようになったり、要領もつかめてきましたが、基本業務量が多い中で、要領がつかめるようになるのに、私は1年かかりました…。
これは今後復帰する際の課題ですね。
しばらくはフルタイムを止める、ポジションを変えてもう、転職をすることも一つの選択肢かなと絶賛悩み中です。

管理職チャンス(1点→3点)

「思ったよりは、チャンスは少な目だけど、それでも前職の3倍のスピードで管理職へ進める」といった感じでした。
私の場合は、ある程度成果の残せたこと、人となりも含めて上から評価頂いていたこともあり、入社1年のタイミングでMRGへの昇格前提で、MRG一歩手前のリーダー(大手でいう係長くらい)への打診がありました。
早い方だどリーダーに半年くらい、1年半でMRGへ打診がある様子ですね。

ただ、実はこの打診、お断りしてしまったんです・・・。
たしかに当時の転職の目的は、管理職経験を積むことでした。
前職にいても、業務でこれ以上新しい経験は詰めない、
次のステップである管理職経験においてもおそらく10年はかかるといった判断で転職に踏み切りました。

ですが、現職における実際の管理職業務は大手の3倍大変なポジション。
人がいないので、基本プレイングMRG前提。
戦略、管理、アウトプットの質やスピードすべてにおいて求められるレベルがめちゃ高い。

仕事量が追い付かず、毎日ヒーヒーいいながら疲労困憊だったこと、
第二子を授かったタイミングだったこと、
再度キャリア形成を考えた時に、本当に管理職に就きたいのか疑問が出てきたこと、
以上の理由より、申し訳ないけれど、お断りをさせて頂きました。
今後、管理職を目指すかどうか、再度整理しないといけないな~と思っています。


働く環境(2点→4点)

「最高。もうテレワークは手放せない」
現職はテレワークベースで週1出社がルールです。
コアタイムは11-16時。それ以外は中向けOK。
経験してみて、もはやテレワークベースの会社でなければ今後働けないって思うくらい助かってます。
個人的に感じているメリットとしては、
・人間関係のストレスが少ない。
・余計なものが目に入ってこない、聞こえてこない。
・仕事に集中できる。
・家から保育園まで10分で送迎完了。
・仕事のために服を買うことが減る
・業務開始5分前まで家事ができる。
・着ていく服は上だけ気を遣えばOK
・苦手な人との雑談に付き合わなくて済む
私にとっては良い事ばかり。
日々、時間がないので、テレワークがないともはや生活が成り立ちません。
世の中は出社型に戻っている会社が多い中で、現職のテレワークベースはかなり貴重な職場であるな~と思います。
今後もテレワークは外せない軸です。


まとめ

ITベンチャーへの転職は「苦労も多かったが、概ね、転職して良かった」と思ってます。特に以下の点が私にとっては大きかったです。

◆良かったこと
①自分の好きなこと、得意なことががわかった
→今後のキャリア形成の核となるものが見えた
→定量定性共にも納得の成果も残すことができた

②社風・人に救われ、周囲からの学びが多く、前向きに業務に取り組めた
→自分にとって働く仲間次第でパフォーマンスが変わることも知れた

③35歳で本気で仕事にコミットして、業務がパンクした経験も良かった
→自分の限界が見えた、自分にとってもっと家庭との両立を大事にしたいというウォントが明確になった

逆に苦労したことは以下の点でした。
◆苦労したこと
①育児とのバランスが崩れた
→子供への後ろめたさと常に葛藤する日々が精神的に辛かった

②副業は打ち切り
→キャリアカウンセリングの副業を途中で断念。
代わりに現職での成果、評価、信頼は勝ち得たが、当初の転職後の計画からは外れてしまった。

③学びも打ち切り
→業務が忙しく、両立して通うはずだったコーチングスクールを途中で退会した。
現職での成果を出すことに集中するために退会。
選択としては納得しているので、育休中に学び直しをする予定。


ここまでが1年8カ月の転職後のリアル評価です。
転職してみえてきた、「自分が人生において重要視するポイント」もはっきりしてきたので、今後のキャリア形成に活かしていきたいと思います。

次回は、カスタマーサクセスとして、どのようにキャリア形成をしたかについて書きたいと思います!

ここまで読んで下さりありがとうございました★
何か参考になれば嬉しいです!

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