電車で動物と乗り合わせた話
電車で動物と乗り合わせたことはありますか?
私は多分、電車で動物に出くわす頻度が高い。
ここ3ヶ月で2度は見た。私がスタバ、もしくは吉野家に立ち寄るのと同じくらいの頻度だと思う。
スタバで得たオシャレ感を吉野家で打ち消してみましたが、いかがでしょうか。
ちょっと吉野家の頻度が高くてオーバーキルかな。
1回目は猫と乗り合わせた。電車は割と混んでいて、2席ごとに仕切られたシートは全て埋まっていた。
ドア付近を開けるために列車中央まで進むと(アナウンスでよく聞く文字列なのでここまで0.5秒で打てました。えっへん) 話し声とも赤ちゃん声とも取れない甲高い音が聞こえた。
鳴き声の主はゲージに入れられていて中の様子はほとんど見えなかったけれど、黒くて長いフワフワの尻尾が垣間見えて、あ、猫だ、と思った。
ちょっとクールぶっちゃった。
実際は
わ、わ〜!猫では?
猫や〜!!!!!!!!
くらいかも。
オダウエダという芸人をご存知の方は小田さんボイスで脳内再生していただけるとテンションがよく伝わると思う。分からない方は、まあ要するにメロメロなんだな、と思ってほしい。こういうのは歩み寄りが大事だから。お互い受け入れていこう。
ご本猫様からしたらストレスなのかもしれないが、猫の電車移動に出くわすのは私的には結構嬉しい出来事である。鳴き声はファンサ。目線ください。
飼い主さんは次の駅で降りて行き、車内の「ん?猫か?」「あ、猫だ」「おっ猫じゃん〜♡」という空気感はそれぞれ消えていった。つまんない日常がご帰宅ってワケ。ハァ、何でアタシっていつもこうなんだろ。
次に動物と乗り合わせたのは地下鉄だった。
平日の昼間、僅かばかりの大学生と高齢者しか乗っていない環状線に、妙に青臭いというか、牧草?芝生?みたいな匂いが漂っていた。
ウサギだった。
えっウサギ?
電車でウサギを見かけたら「えっウサギ?」ってなりませんか?
猫や犬より飼われてる率が低いであろうウサギと、私は今、電車で乗り合わせている。
ちょっと変じゃない?低確率の二乗じゃない?
しかも私はそのウサギとかなり目が合っていた。
電車は進行方向に対して並行に7人掛けの座席が置かれているタイプで、飼い主のおじさんはゲージのフタを開け、ウサギの姿を完全に見せつけていた。
何の動物だろう?とか思う隙もなく、目に飛び込んでくるウサギ。そんなことある?
電車には、顔を覗かせるウサギ、その正面で固まる私、ドヤ顔のおじさん、「あっウサギ〜♡」みたいな空気感の乗客たちが居た。
乗客全員がその感じなの何でだよ。
この状況はそこそこ何でやねんだろうがよ。
結局そのまま大学の最寄りに着き、私を含む多くの学生が電車を降りた。
ウサギの行方は誰も知らない……と思いながら駅のエスカレーターを上がる。多分動物病院とかだけど。
これが“電車内の皆さんに可愛いウサギをお届けおじさん”だったら、かなり怖いですね。