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一人目の育児と二人目の育児、どうしてこんなに違うのか分析してみた①

10月に第二子となる男の子が生まれた。

第一子は4年前の10月に出産。

そして実は、母である私も10月生まれ。

家族四人のうち、夫を除く三人が10月生まれということになる。また10月が私にとって特別な月になった。


二人目を出産してから一ヶ月以上経って、自分の状態が一人目のときと全く違うことに私は気付いた。

あれ?まだ一ヶ月しか経ってない。なんでこんなに元気になってるんだろう…もっと疲れていたはずじゃ…?ということに。


今回は夫が育休をとって、全面的に育児に取り組んでいる。一人目のとき、夫は新しい仕事を始めたばかりだったから、育休を取るという考えすら、お互いもっていなかった。いやむしろそれ以前に、育児がどんなものかも全く想像できていなかった。

そんな中で始まった怒涛の日々は、想像を遥かに超える大変さだった。新生児は寝るものだって聞いてたのに、全然寝ないじゃないか。

私は慢性的な寝不足により、今日のことか昨日のことか記憶も曖昧になりながら、ふらふらしながら、家事もなんとかこなしていた。

でも、育児ってこういうものなのかな。自分が未知だったんだな。こんなに大変だから少子化になってるのかな、、、というふうに考えた。自分が抱える不満や不安は、子どもを育てる際には必ずつきまとうものなのかと思っていた。みんな我慢して乗り越えていくのかな。お母さんってすごいな、と。


ストレスを抱えながら改善しようともせず必死で向き合っていたのは、ある意味仕方がないことだと思う。自分の経験がないから比較対象がないのだ。何が変で、何が変じゃないのか、その区別もつかない。


とにかく上の子の新生児期は、わたしが一人でお世話したような感じがする。もちろん夫も何もしないわけではないけれど、夜中の赤ちゃんの対応をしてくれたのはたぶん三回くらいしかなかった(根に持っているわけではないけど、もっと夜も対応してくれたら楽なのになあ、とは思っていた)。息子が成長して、歩いて、しゃべって、コミュニケーションがとれるようになってからは、夫も一緒にお出かけしたり、積極的にするようになったけど。


という、一人目の育児を経て、いまの第二子。

正直言って、めちゃくちゃ楽だ。ふたりとも帝王切開で出産したのだが、体の回復が全然違っている。気持ちも明るいことが多い。なんでこんなに違うんだろう、、と自分自身でも驚いている。



そこで、ちょっと真面目に、何がそんなに違うのかを分析してみようと思い立った。というのも、最近一人目を出産した友達から「赤ちゃんなんで泣いてるのか分からなくて困ってる、どうしよう」という連絡をもらったから。

私も一人目のとき、なんで泣いてるのか分からなすぎて、自分も赤ちゃんと一緒に泣いたいくつもの夜を思い出した。でも二人目を出産してからは、そういうことが今のところ一度もない。

友達のように、もしいま一人目の子どもを育てていて、途方に暮れるほどつらい気持ちになっている人がいたとしたら、具体的にどういう行動ができるのか、もしかしたらなにか力になれることがあるかもと思った。それがこの記事を書いている大きな理由だ。




さっそく「一人目と二人目の育児がなんでこんなに違うのか」の答えを探してみる。思いついたのは以下の4つである。

①ちゃんと眠れている

②日々の変化や良い点、改善点などを共有できる相手がいる

③先がある程度見えている

④サポートをお願いできるつながりがある


では、それぞれについてもう少し詳しく掘り下げてみようと思う。

①夜、眠れている

これはかなり大きい。寝不足が人にどれだけダメージを与えるのかを、私は一人目のときに身を持って知った。今回は夫が夜を担当してくれることになっている(うちでは夜勤と呼んでいる)。とはいっても授乳はしなければならないので、赤ちゃんが泣いたタイミングで私も起きる。そして授乳する。だがそのあとは夫が預かってくれて、私はいつ起こされるか分からないストレスから解放されて、ぐっすりと次の授乳まで眠る。これ、結構重要だと思う。ちょっとした物音で起きるかも…と思うと、布団の動くかすかな音さえも気にしてしまって、寝返りにも気を遣うからだ。

夫は赤ちゃんが落ち着くまで抱っこして、寝かしつけをしてくれている。第二子は比較的穏やかで、夜もよく眠る。産後一ヶ月半しか経っていないのに、すでに夜は一回しか起きない。二人目は手がかからないとはよく聞くけど、本当に手がかからない(うちの場合)。



②日々の変化や良い点、改善点などを共有できる相手がいる

これは夫のことだ。

たとえば、先日こんなことがあった。夜の寝かしつけで長時間抱っこしていた夫は、もっと楽したいと思ったようで「電動ハイローチェア」を買わないか?と提案してきた。電動ハイローチェアとは、赤ちゃんを寝かしたまま自動でゆらゆらしてくれる、自動抱っこマシーン、みたいなものだ。形を変えれば椅子にもなるので、そのまま離乳食期にも使える、というもの。こんな機能があるため、なかなか高価だ。

私は夫の提案を聞いたとき、まず「え?それって買っていいの?」と思った。だったら一人目のときから使いたかった・・・というのが正直なところ。

このハイローチェア事件で、私はハッと気が付いた。上の子のときのように、もし自分一人しか大変さが分からないと「ここがつらいよね」「もっとこうしたらいいよね」という前向きな改善がしにくいのだ。


協力できる相手がいると、前向きな改善ができるし、日々の変化にも敏感になる。なんか最近湿疹できてるよね、ここの傷なんだろうね、昨日はなかったよ、とかお互いの情報を照らし合わせて判断できる。これもかなり重要で、一人だけが育児に詳しい状態だと客観的な見方がしにくい。

そういう場合に、いい意味でも悪い意味でも頼りになるのが、インターネット。検索ループにはまると、不安を煽るような記事を見つけてなおさら不安になってしまう。そうして一人で考えて調べた結果、自分なりの結論を出して夫に相談すると「え?」という顔をされたのは一度ではなかった。今思い返せば、かなり理論が飛躍していたんだろうなと思う。

うちの夫はかなり冷静な人で(喧嘩しても怒鳴ることはなくて、黙って分析している。冷静な見方で反論されて大体私は負ける。感情的にならずに本質を見ようとする点は、見習いたいところでもある。)、正直育児においてはその冷静さにすごく助けられている。


こんなこともあった。

産院から退院して一週間ほど経ったとき、息子のうんちがなんとなく白っぽいような気がした。

補足として書いておくが、赤ちゃんのうんちが白っぽくなるときは、胆道閉鎖症という重い病気の可能性がある。母子手帳にはうんちの色見本がカラーで載っていて、そこでいうとギリギリラインの色だった。それでも私は一人目のときの経験からたぶん大丈夫かなと思って、特に気にすることなく普段どおりのお世話をしていた。でも夫が「なんかうんちの色、白っぽくない?」と一言。言われて「あ、やっぱり白っぽいかな…?」と思った。結局その時は夜だったので、明日の朝まで待ってみてどうするか判断することにした。そして翌朝のうんちの色は、ギリギリセーフ。その後通常のうんちの色に戻った。

私一人だったらたぶん「あれ?」とは思っても、まあ大丈夫でしょ、上の子もなんともなかったし!という謎の自信を持って深く考えることがなかったと思う。今回の件で、二人で様子を見ていられることって、冷静でいるためには必要だなと思った。


③先がある程度見えている

ゴールが見えている状態は、常に人に安心をもたらすと思う。

どんなにつらいことがあっても、あとこのくらい頑張れば解放される!と分かっていれば、力の入れ具合が分かるし、加減もできる。ゴールまで頑張るのが無理そうだと分かれば、タイミングを見て誰かにヘルプをお願いすることだってできる。

育児は特にそうだと思う。もちろんいろんな子がいるので第一子と第二子でも同じように成長するわけではない。

ただ、いつかは夜眠れる日がくること、いつかは授乳しなくなる日がくること、ドロドロの離乳食じゃなく大人と同じご飯をもりもり食べる日がくること、自分で歩いて抱っこしなくても平気になる日がくること、そういうことがざっくりでも分かっているのと分かっていないのとでは全然違う。

先述の、赤ちゃんの泣き方についても、一回自分で見たことがあると耐性ができる。上の子のときは、泣いたら早く泣き止ませないと!と、気持ちばかりが焦って、ずーーーっと抱っこしていた気がする。なにをするにもまず赤ちゃん優先。でも今は、少しくらい泣いても大丈夫、とりあえずトイレ行きたいから急いで行ってこよ!という感じ。

余談だけど、下の子はうんちするときの顔があって、その顔をすると100%に近い確率でうんちが出る。うんち出るぞの顔を見ると、なんかわくわくさえする。「うんちしたそうだよ」と夫に言ったあと、案の定うんちが出ると、私はちょっとドヤ顔して「ほらね」と言ってしまう。

その子のくせみたいなものにも早くに気づけると、対応が早くできるし、無駄なストレスが減ると思う。そのためにも赤ちゃんとはどういう生き物で、どんな動きをして、どんな音を出して、どんなふうに泣くのか、そしてどんなふうに成長していくのかを知っている状態は、かなりの強みだ。


④サポートをお願いできるつながりがある

これは一人目も二人目も同じ場所で生活している場合の話。一人目のときは、小児科、支援センター、役所、いろんなところが初めてになる。どういうときにどこに相談できて、どういう手続が必要なのか、誰に頼ることができるのか、そこにはオムツ替えスペースや授乳室はあるのか、そもそもそこってどういう場所なのかイメージがない、、という状態で探り探り知っていく。「そんな場所があるなんて今まで知らなかった!」とあとから知るパターンも結構ある。ママ友に聞いて初めて知る情報とか(ママ友の情報網はすごい)。

これもやはり、下の子になると、ある程度イメージも湧くし、行くハードルがぐっと下がる。時間が経って知り合う人が増え、友達ができるし、頼ってね!と言ってくれるおばちゃん、おばあちゃんがいっぱいできた。

なにかあったときに「助けて!」「ちょっと手伝ってください!」と言える関係性の人がいるというのは安心につながる。



ここまでが分析の結果、見つけ出した大きな要因。

もう少し踏み込んでみたい。この4つの要因から、じゃあどうすればいいのかという具体的な行動について考えてみたい。そして、いま困っている人に対してどんなアプローチができるんだろう。

ちょっと長くなったので、②に続きます。

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