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妹が死んでしまった④
お母さんから妹の死を告げられた日。
眠れるはずがなかった。
それでも横になって、なるべくいつも通りに過ごさなきゃいけないと思った。息子と夫と川の字になった。ただ、目を閉じても開けても、どっちにしても涙は流れた。
感情が波みたいになって、少し引くときと、大きくなってきて覆いかぶさってくるときが交互にやってきた。
何度か大波が来たとき、あふれてきて、どうしようもなくなってしまった。迷いながらも、川の字から離れて隣の部屋へ行き、大好きな友だちにラインを打った。
会話をしたいというよりは、今の気持ちを文字にしたかった。
私はいつも、自分の気持ちが混乱したり分からなくなったときは、文字にする。頭の中では整理しきれないからだ。前後の過程や、それぞれに対して思ったことや、事実を整理しながら書く。そうしないと何が本当の気持ちなのか見えなくなる。
そういうときに決まって話を聞いてくれる友だちがいて、その日もやっぱりその子にラインをした。
偶然だけど、その子は起きていた。
夜中の2時前。たしか1時53分だった。
つらいね、信じられないよね。
私の文字列に呼応するように、友だちはラインを返してくれた。ただただ聴いてくれた。
30分くらいして、少し落ち着いてきたので、お互い目を閉じようと決めて、そこから眠ろうとまた自分の寝る場所へ戻った。
朝になっていた。外は明るい。
気づいたら少し眠れていたみたいだ。
でも息子も夫もまだ寝ている。
そうだ、お休みすること、保育園に電話しなきゃ。
妊婦検診中は息子は夫に見てもらって、もしかしたら検診のあとすぐに実家へ向かうかもしれないと思った。だから保育園を休ませようと夫と話していた。
保育園がお休みになり、いつもよりゆっくりと起きてきた息子と夫。私は兄たちと状況確認のラインをしつつ、妊婦検診と帰省の準備をした。
お腹が大きくて、いつもの喪服は着れないなと思った。
⑤へ続く。