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お前に会社員は向いてないよ【社会人1年目の私へ】
書くンジャーズ日曜日担当のふむふむです。
今週のテーマは【社会人1年目の私へ】。
就職超氷河期と言われた時代に、何とか内定を頂いた会社。ご恩返しができるように頑張ろうと思っていたのもつかの間、体力のない私がぶち当たった大きな壁。
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8時間労働+残業、今日は何時に帰れるんだろう。同期の女子はみんな定時で帰っていく。また私一人、上司の帰り待ちだった。
必死で食らいついた仕事は辛いというよりもどかしさの方が大きかった。パソコンは魔法の箱だと思っている上司からは突飛なアイデアが提案される。慣れないパソコンを使い、出来る限りのことをやっているつもりでも全く説得できず、元SEの他部署の先輩が「新人をいじめるな」と声を上げてくれた。
私自身いじめられているとは思っておらず、上司はパソコンの知識がないだけ。単にお互いの要求と知識が折り合わないだけだった。
それでも何とかやっていくうちに、それなりの形が出来上がった。
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頑張ることは嫌いじゃない。ただ虚弱体質には疲れの許容範囲を超える生活が続くのは致命的だった。
もう少し、早めにSOSを出したり、休息を取ることの大切さに気付くべきだったかな。
何よりつらかったのは季節を感じられなくなったこと。雨のにおいを感じて洋服を選ぶこともなくなり、風に乗って香る花の匂い、鳥のさえずりも感じられなくなった。
都会での生活にあれだけ憧れていたのに、エアコンの中にばかりいたから体温調節がとっても下手な体になっちゃったよ。
もうちょっと敏感で繊細なセンサーを持っていたことに気づかなくちゃ。
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鈍くさい私を、社内の知らない人までもが応援してくれていると知った。なんだか結構大変な上司と仲良くやっているのはどの子だと、わざわざ見に来てくれた人もいた。
どんな時も励まされ、守られてきた、そのことに感謝しようね。
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そして、あの時「お前に会社員は向いてないよ」と言ってくれた先輩へ。
確かにあの時はこんなに頑張っているのになぜそんなことを言われなければいけないんだと悩み、つらい思いもした。けれど、実際8時間労働+残業をするような体力も気力もなくなってしまった私は、結局ドクターストップで退職することになった。
その後約1年の自宅療養を経て、再度別の会社に入ったが、また同じように2年の壁を超えることはできなかった。
社会人失格と思い悩んだ時期もあった。
その時に思い出したのは、この言葉だった。あえて嫌われ役を買って出て、私がつぶれる前に伝えたいと思ってくれたのか。本心は分からない。それでも今は感謝している。
私は8時間労働に対応できる体力を持ち合わせていないだけで、何もできないわけではない。
その後会社員という道ではなくフリーランス的な働き方を選ぶことになり、やっと自分に合った働き方を見つけられたような気がした。
自分で責任をもって出来る分量の仕事を引き受けていたら、今では頼りにされるようになり、直接オーダーがもらえるようになった。クライアント側から体調を考慮して締め切りを長めに設定してくれることもある。
あの頃とは全く違った形、それでも私が求められる仕事に就けた。
就職して正社員になることだけが社会人になるという意味ではない。自分の適性、性質に合った働き方ができる時代になっていた。
みんなができることが私にはできない、そんなふうに思わなくて大丈夫。働き方も生き方も選べる時代がやってくるから安心して。
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