![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/28912802/rectangle_large_type_2_be564ae988cc895a4261fb859f47856a.jpeg?width=1200)
うきはで #ワーケーション コワーキングスペースFLATFORM
「お久しぶり、お時間あればランチしない?」
多忙な毎日を過ごしていることは発信からも重々伝わっていた。そんな彼女からの誘い、少し時間ができたところで私のことを想い出してくれてありがとう。
「車も出せるから行きたい場所があればどこでも」
この界隈から丸2か月どこにも出ていなかったからちょっぴり甘えて、それなら全く知らない場所に行ってみたいと曖昧で大まかなリクエストをしてみることに。行動派の彼女ならきっと何か面白いアイデアがあるんじゃないかな?糸島とか自然に近い場所だったらなおさらいいな、と軽い気持ちで。翌日、返事が届く。
朝は何時から出かけられる?行ってみたい古民家のコワーキングスペースがあるから、そこで夕方まで過ごすのはどう?
ランチの話がいつの間にか1日に変わってる!
私の体調も良く知っている彼女と一緒だし、車だったらそんなに体力を使うこともないだろうから、久々に長時間のお出かけ、挑戦してみようかな。
今は目下休養中の身だけれど、以前はよくコワーキングスペースを利用して、周りから聞こえる会話や仕事中の空気感にピリリと緊張しながら集中できたことを想い出す。地方のコワーキングスペース、しかも古民家ってどんな雰囲気なんだろう。今回は仕事の予定はないから、ミーティングに参加する彼女には悪いけれど、一人ゆるゆると読書時間に充てよう。とりあえず読みたい本を準備しておこうと、仕事の時とは全く違う柄物のバッグに2冊しまい込んだ。
◆目的地は「うきは」
梅雨とは言いながら、雲一つない快晴に熱中症になりませんようにとちょっとだけ恐れをなしている。
久しぶりの満面の笑みを見て、ほっと一安心。さあ出発、よろしくお願いします。
福岡市内から高速を利用して1時間余り。月曜日だというのに意外と混んでいて、一般車が多い。だいぶ仕事以外の人の移動も増えてきている様子。
うきはといえば
野菜や果物の産地として有名な場所。道の駅や雑貨屋さん、白壁づくりの街。
浮羽稲荷神社はパワースポットらしいけど、かなり階段を上るみたい。
行ってみたいけどどうしようか、時間とその時の体力にもよるかな。
あれこれおしゃべりをしながら、あっという間に1時間が過ぎる。
道の駅うきはに到着。先日ニュースでもランキング上位だと話していた。月曜の朝だというのに、9時過ぎで駐車場はほぼ埋まっている状態。買い物ついでにホットの和紅茶をいただき、まろやかな味に心と喉がうるおう。
裏手の見晴台から景色を眺めて深呼吸。鳥の鳴き声が元気だな。
コワーキングスペースの副代表との待ち合わせに間に合うように、道の駅での買い物や街の散策を楽しんで、午前中だけでもすっかりうきはの街や景色を堪能しました。
◆コワーキングスペースFLATFORM
コワーキングスペースFLATFORM 副代表の大熊みつるさんに中の様子を案内していただく。
古民家のしっとりと落ち着いた雰囲気と、広さを生かしたコワーキングスペースは大きな窓ガラスによく磨かれた木の廊下が風情を感じます。ここで日向ぼっこをしたら気持ちよさそうな雰囲気。実際に近所の方が将棋をさしに来るそうです。
バーカウンターのあるイベントスペース。地元の方同士の交流の場にもなり、仕事だけではない思いがけないつながりが生まれているそう。今のところは中断していますが、落ち着いたら再開されるとのことでした。
コワーキングスペースは月額8000円という安さ。シェアオフィス(登記可能)は15000円。
驚くべきは安さだけでなく、居心地の良さもなのです。
今回はドロップイン 1500円 を利用しました。
福岡市内からも車で1時間ほど、仕事だけでなく自然も満喫でき、週末はレジャーとしても楽しめる有意義な使い方ができそうな居場所を見つけた感じ。詳しくはこちらをご覧ください。
◆庭では自然体験も
広い庭にはたわわに赤い実をつけている木が。「そこのはしごに上って好きなだけすももを取っていって」との言葉に喜び、遠慮なくはしごに上って取らせてもらうことにしました。
鳥が実をつついて落としたり、完熟して赤くなった一番おいしいところで実が落ちてしまったりするのがもったいないから、喜んで取ってもらった方が僕たちもうれしいんですと話していました。
木からもいでいると、葉の間からのぞく日差しに照らされたすももがかわいくて、自然と笑顔がこぼれる。
せっせと赤い実を探していると入居者の方たちも手伝ってくださって、たちまち袋がいっぱいに。こんなにたくさんいいんですか?とびっくりするほどたくさんのすももを頂戴し、帰りに二人でわけっこしました。
FLATFORMのみなさま、ありがとうございます。
◆ミモザの大木
シルバーがかった緑の葉がこんもりと茂る立派な木、どこかで見かけたことのある葉だと考えていたら、なんとミモザの木でした。
お花屋さんのブーケや小さめの植栽の印象しかなかったミモザ。春になると、この木いっぱいに黄色のふわふわとした花を咲かせる姿を思い浮かべたら、来年の春が待ち遠しくなりました。訪れる人にやわらかな幸せの黄色を届けてくれそう。
この木が黄色で染まる光景を、今度は目に焼き付けたい。
◆ワーケーションとしての利用も
しばらく家の中にばかりいたからこんなに楽しいのは久しぶりと話すと、「やっぱりコンクリートの中に囲まれていたら暗くなるから、自然に触れるといいんですよ、よかったら裸足で土の上を歩いていったら?」とニコニコ笑いながら勧めてくれました。
「僕たちには普通の景色だけど、都会から来た人たちはびっくりして、喜んでくれるんですよね」
たしかに、都会も地方も、そこの住む人たちにとっては当たり前の光景になっているところに、何かヒントが隠れている気がします。そこをうまく結び付けられたら、お互いの豊かさを共有できる場が生まれる。例えばこちらのコワーキングスペースのように。
作られたものではなく、日常に溶け込んでいる自然に触れると、心が穏やかになります。心が洗われ、普段のわがままさ加減が恥ずかしくなってしまう。そこにあるだけで美しい木や実を眺め、今日初めて訪れた私たちまでその恵みを頂き、改めて感謝の気持ちが生まれました。
春にはミモザの大木が花を咲かせ、初夏はすももやさくらんぼが実る。季節ごとに実のなる木がたくさん植わっていて、なにかしらの果実狩りを楽しめるそうです。
友人は夕方からオンラインミーティング。その間私は窓側に椅子を移動して、日差しを浴びながら読書タイム。窓から見える紫陽花、用水路の水の流れ、程よく聞こえる人の声、私の周りだけゆったりと穏やかに時が流れています。今回は本を持参しましたが、コワーキングスペースにも本棚が置かれ、皆さんの持ち寄った本がずらりと並んでいました。その中から好みのものを選んでみるのも楽しいかもしれません。
引き戸には誰が書いたか分からない、水ようびの幼い字、歩くほどに色を蓄えた床板のあたたかさ、ほんのりと色を透かす昔ながらの窓ガラス。自然を感じ、緑を愛でながら仕事のできる空間で人とつながりながら豊かな時間を過ごすことができました。
こちらの施設に宿泊はありませんが、なぜかシャワールームが完備されています。仕事終わりに汗を流して帰ることもでき、果実狩りで多少汚れても安心ですね。
ドロップインで仕事をして、気分転換にフルーツ狩り体験まで出来てしまう、まさにワーケーションに適した場所なのでは?
近隣の宿泊施設も紹介していただけるということなので、ぜひ自然とふれあいながら仕事もできる環境を楽しんでいただけたら幸いです。
◆ちなみに番外編
ランチはどんなものが食べたい?都会から来てる人だからおしゃれなものよりもうきはらしいところがいいかな、とあれこれ候補を上げてくれたのですが、月曜定休が多いそうです。
営業中のお店をピックアップしてもらい、その中でも気になったパーコらあめんのお店。入居者の皆さんに、車で一緒に連れて行ってもらいました。
パーコはダブルでもぺろりとイケると、男性陣は皆ダブルで。とんこつスープにパーコ、少し辛味噌を入れるとまた味に変化がついておいしい。
地元で60年以上愛される味、うきはらしさを味わうことができて大満足です。
帰りがけに近くの浮羽稲荷神社を案内していただきました。
そう、行きの車の中で話していたあのパワースポットと言われる場所です。
300段の階段を上ると現れる神社は地元の方にとっては散歩コースであり、部活生のトレーニングにも使われるなじみ深い場所だそう。
延々と連なる鳥居、その下にまっすぐに伸びた道、ぶどう畑の景色が印象的でした。
◆最後に
小さな用水路を水が勢いよく流れている。むかし、田舎のおばあちゃんちの近くでこんな風景をよく見かけたな。
田んぼ一面に張られた水がきらきら反射する、まだ背丈の短い苗がそよそよと同じ方向に揺れる姿は子どもたちのお遊戯のようでどことなく愛らしい。みどりの粒がもう形を成しているぶどう畑、家々に植えられた紫陽花、電線に止まる鳥たちのさえずり、どことなく故郷と同じ匂いを感じ、原風景を思い出す場所でした。
多分、私たち二人だったら選べなかったであろう パーコらあめん。
地元の方のおすすめ、そして耳寄り情報を教えてもらい、私たち二人にも「うきは愛」が生まれました。
ずっと家にこもり、家族以外との会話も減って、内に内に入り込んでしまっていたこの時期。環境や意識の変化、時代の混沌からひとり取り残された思いを抱き、どことなく寂しさを抱えていた。
車で1時間の距離。こんなにあたたかく、自然と共に受け入れてくれる場所がある。
家や会社、学校、コミュニティ、今の時代それぞれの居場所の選択肢があるけれど、仕事をしながら、ふらりと自然や人とふれあうことができる場所を持てるとしあわせの幅が広がる気がします。
帰ってからいただいたすももでシロップをつけています。
次は泊まりで来たいよね なんて話が盛り上がっています。
ランチのお誘いから、いつしかうきはでワーケーションという大きな話題に変わっていた今回の小旅行。誘ってくれてありがとう。
案内してくださった コワーキングスペースFLATFORM の大熊みつるさん、そして入居者の皆様 ありがとうございました。この出会いを大切にしたいと思います。
大熊さん 他にもうきは市の75歳以上のおばあちゃんたちが働く会社や、うきはの19~20種野菜セットの販売を行っています。今後はうきはの旬をサブスクでお届けするプラン(野菜、野菜&フルーツ ハーフ、ひとり暮らしセット)も構築しているそうです。
いいなと思ったら応援しよう!
![ふむふむ](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/24894125/profile_78ea5c34c68b378661a16d9f557e1c52.jpg?width=600&crop=1:1,smart)