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集合写真を撮るときに自然な笑顔を引き出す遊び

ファミリーフォトの撮影を頼まれたとき、最も重要かつ難易度が高いのが「集合写真」だと思います。

構図や光の向きなどを考慮した上で全員の服装や髪型の乱れを気にし、子どもが動き回らないように声をかけながら、目線をしっかりもらいつつ、カメラに向かって微笑んでもらう。
さらに言うと他の人の写り込みを避けるようタイミングも測っていて、迷惑にならないように短時間で完遂させるというミッションなのです。

そんな中で、ひとまず一瞬でもお子さんにその場にいてもらうために遊びを交えながらシャッターを押すようにしています。
今回は、実際の撮影でも使っている遊び方を少しだけご紹介します。

これからファミリーフォトの撮影を予定している方や、我が子を撮影するときにその場にいてもらいたいと思っているパパママにとって、すぐ使える内容になっていると思います。


クイズ

クイズは常套手段で、おそらくいろんなフォトスタジオや出張撮影で取り入れられている方法です。
テレビでもずっとクイズ番組がやってるくらい、人はクイズが割と好きです。子どもたちも同じでクイズ好きな割合が比較的高いので、有効である場面が多いです。
自分が知っていることを披露するというできるという喜びクリアした時の盛り上がり・達成感があるのがクイズのいいところです。

<メリット>

・答える時にカメラ目線がもらいやすい
・頭を使うので、足が止まりやすい
・正解した後に笑顔になってくれやすい
・コミュニケーションを取れるので、仲良くなれる

<デメリット>

・難易度の設定を間違えるとつまらなくなる
・緊張した状態だと答えられない
・クイズを考えながら撮るので、こっちも手が止まりやすい
・身体的発達の方が優位の子には効果が薄め

<遊ぶ時のコツ>

・内容と難易度の設定に気をつける
撮影中においては「正解できる」というのが非常に大事で、悩んだ末に回答を出す必要はあんまりないです。
2択にして答えやすくしたり、食べ物や色、好きなアニメなど日頃から興味を持っていることをテーマにするのがおすすめです。

・わからない時の対応を考えておく
答えられなかったり、わからなかったりする場合、ただ答えを待ってるだけだと変な空気になります。対応を事前に考えておくと焦らずに進行できます。
私の場合、緊張して答えられなそうなときは「ママに教えてあげて」わからなそうなときは「パパとママと相談してみたら」と声をかけるようにしています。

だるまさんが転んだ

動きにルールをつけることで、ちょっと立ち止まってもらおうという狙いでやるのが「だるまさんが転んだ」もしくは「よーいどん!」です。

子ども的に「写真撮ってるから止まってて」はアクションが自分起点ではないから、当事者感が得られにくいので難しいことなんだと思います。
簡単にいうと楽しくない。
でもこれから競争する・ゲーム中の「ルール上」止まってるという解釈は、実感として楽しいのでできることが多いのではないか、と分析してます。

<メリット>

・動きたい!というニーズに応えるので理解が得られやすい
・繰り返しやってくれやすく、チャンスが多くなる
・自然な表情になりやすい
・身体的に優位な子でもわかりやすい

<デメリット>

・衣服や髪型が乱れやすい
・転んだり、負けたりした場合のリスクがある
・動きが早いと撮るのが難しくなる
・ルールが理解できない可能性がある

<遊ぶ時のコツ>

・遊びを始める"前"が大事
あくまでも集合写真を撮ることが目的なので、並んで立ってるところで写真を撮らないといけません。だるまさんが転んだを始めると並べるのが難しくなるので、開始する前にカメラを見てもらう声かけをした方がいいかなと思います。

・輝度差の少ない環境を選ぶ
場所を動くので、光の性質が変わる可能性があります。明るい・暗いが連続しているような場所はあまり向いていなくて、全体的に日陰になっていたり、逆光になっている環境選びが大事になってきます。

くっついたり離れたり

じっとしているのが苦手なとき、自分が撮りやすいように動いてもらうという方法をとることがあります。

カメラは前後に動くとピント面が変わるので難しいのですが、横、つまりカメラに対して水平の動きの方が捉えやすいという特徴があるので、
手を繋いで横に広がったり近づいたりするという動きはピントが合わせやすいです。

<メリット>

・手を繋いでるので安心できる
・くっつくと親子のコミュニケーションが生まれる
・自然な表情になりやすい
・ピント合わせやすい

<デメリット>

・衣服や髪型が乱れやすい
・ちょっと撮影に時間がかかる
・周りに人が多い時はできない
・ふざけすぎる可能性がある

<遊ぶ時のコツ>

・大人と子どもで説明を分ける
大人には「手を繋いで離れたりくっついたりする動きをして、楽しくなってきたらカメラ目線をもらう」お子さんには「パパとママが離れていくから、絶対に手を離さないでね」という説明をすることが多いです。
大人には目的を話しておかないと「なんでこんなことやってるんだろう?」と思われる可能性があり、こどもには目的を説明する意味はあまりないので、ゲーム性を伝えます。

・盛り上げ役をやる
ただただやってても楽しくないかもしれないので、「手が離れちゃう〜」とか「つぶされないように気をつけて〜」と、より楽しい雰囲気になるようアシストをした方が成功率が上がるはずです。

まとめ

くどくど理屈っぽい感じで書いてきましたが、
お子さんによってやりたいことやその日の気分が違うので、よく観察をして何がしたいのかを把握することを一番大事にしてます。
また今回の内容は小技みたいなものなので、子どもの心理や発達について学んでおくと応用が効きやすいです。

最近買って面白かった本を紹介して、記事を終えたいと思います。


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