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これからの居心地の良さについて 村山和弥さん編/「Terra Australis Incognitaが消えるまで」

イントロ


全員に訪れる未来そのものを、必ず向かう場所として捉えてみる。そこがもし島や大陸ならば、周りに流れている海には何が流れているだろうか。未来そのものは、漂流先/旅行先のどちらだろう。

およそ一年をかけ、さまざまな場所で公演を行う演劇作品『Terra Australis Incognita』の宣伝文はそのように書いています。

ウイルス禍において、公園がひとつの息抜きスポットになり、リモートの会議などが増えることで、おうち時間を豊かに・快適にするためのグッズが売り上げを伸ばしたりしました。

そこから広がり「これからの居心地の良さ」について考えてみます。一口に「これからの居心地の良さ」と言っても、場所やコミュニティによって変化し、多方にも跨るこのテーマを元に、さまざまな方とお話をさせていただいた模様を、記事として更新していきます。

それでは、本編をご覧ください。

本編


三橋 こんにちは〜。
全員 こんにちはー。
三橋 「これからの居心地の良さについて」という題名で『Terra Australis Incognita』吉祥寺 ver.の出演者の方々と色々なお話しをさせていただいてきました。そして、ついに今日がラストということで。
小見 第8回ですね。
三橋 はい。では、最終回のゲストは村山和弥さんです〜。
村山 村山ですー、よろしくお願いします。
三橋 今回も、タイマー15分きっかりでやっていきたいと思います。無限に話せちゃうんでね。では、タイマースタート!

タイマースタート

三橋 というわけで、7回くらいやってきたんですけど、どなたの記事が印象深いとかありましたかね?
村山 初っ端の方になっちゃうけど、義邦さんの感じが、結構ずっと居心地について考えてやってきただけあるっていうか。その、苦労があるっていうか。
三橋 うんうん。良いよね。最初この企画を聞いた時はどういうふうに思ったりした?居心地の良さについて。既に出てることでも全然いいんだけど、思ったこととか。
村山 そうだね、東京の話題が出ていたと思うんだけど、俺も最近は東京辛いなーっていうのは思ってはいるんだけど。でもなんかどこにいてもだなっていうのも最近思ってる。なんか、あんま意識してなかったんだけど、友達っていいなーじゃないけど。友達いるところが居心地いいなーってのが最近すごい感じてる。特にね、緊急事態宣言とかで会えない期間があったから、対人関係の居心地の悪さと良さはやっぱりアップデートされた感じがある。
三橋 ちょっとボーダーラインがそもそも上に上がっちゃった感じもするけど、自分なりに選び始めたのかもだね関係性を。そうね、東京はちょっと考えちゃうよね。
村山 そうだね。
小見 地元の千葉とやっぱり違いはある?
村山 全然違う。でもなんか、何が違うんだろうね、
小見 道の広さ?
村山 街灯の距離感とか。
三橋 あと、海沿いとか?
村山 そうだね。
小見 あー、なるほどね。
村山 地元に海とか川があるないで全然違うなっていうのは、思うね。
三橋 地元と東京の距離感もだけど、これからずっと東京にいるのかなってところ、やっぱ考えるね。
村山 ここまでさ、居心地の良さで何回か連載してると思うんだけど、そこで、未来を考えている人と考えてない人がいて、それ、どっちも真理だと思うんだけど、未来考えた時にやっぱりちょっとしんどいと思う部分はあるよね。特に東京っていうか、千葉とかのこっち側近郊は。なんでなんだろうね。なんとなくのネガティブイメージで判断しちゃってる感じ?
三橋 コミュニティだけ考えると、違う形でコミュニティは作れるからいいのかな。リモートとかも増えたからネット上でもコミュニティみたいなものは作れるは作れるから。でもやっぱり自分たちは特にね演劇関係で集まっている人たちだから、それだけで緊急事態宣言とかで立ち行かなくなるのは、きちんとダメージだよね。それが蓄積されて、ちゃんと等身大でくらっちゃってるよね。
小見 特にウイルス禍とかでさ、東京の人には、なんか一定の責任みたいなのが生まれたと思う。東京住んでる人だけじゃなくて、東京で活動している人も同じく、地元に広げないようにする感じが。東京都内はもうどうしようもないみたいな感じじゃない。なんとなく、ニュース的にも。
村山 ネガティブな雰囲気は流れちゃってるよね。
小見 外に出すなっていうのほうが強いじゃない。都内をどうにかするっていうのじゃなくて。やっぱり、責任が伴ってるのはすごい感じる。それが居心地が悪いよね。どっかに逃げるわけにもいかないから。
宮ヶ原 未来のことを考えた場合に東京が苦しいなって思うのは、やっぱりこの状況が続くのを見越している感じ?
村山 この状況もそうだし、なんだろうね、やっぱ家にこもってると必要なものと不必要なものが見えてきて、結局自分の中で、ショッピングとかレジャーとかが特に必要なかったってことを再認識したんだよね。その場合、わざわざ東京である必要がなくて。東京がネガティブというよりは、東京である必要がない感じになっちゃってるんだよね。家賃も高いしね。
三橋 電車の話題だけどさ、ここ来る時も満員電車だったんだけど車内が。それちょっと異常だなって思ったよね。感染する〜とか関係なしにさ、やっぱこんだけ人いちゃいけないんだなって。
村山 そこは抑圧されてるからネガティブになっちゃうんだけど、ネガティブな意味じゃなくて東京じゃなくてもいいってくらいの広がりかな。嫌というよりは。
三橋 住む場所だったらそれこそね、それぞれの好きな地元だとかさ、親戚が住んでる場所でもいいもんね。今している活動が全部出来て通えるお金とかがあったら住むよね、そっちにね。時間とかもあれだけど。群馬なり千葉なり、鹿児島でも京都でも。
村山 仕事だよね、1番でかいのは。仕事さえさ、違うところで安定して働けるのであれば考えちゃうよね。
三橋 賃金とか考えちゃうよね。
村山 そうそう。
三橋 使えるかどうかわからない話をしちゃうわけなんだけど、こないだのあいちトリエンナーレのリコールを求めるの署名のやつ、全国で賃金が一番安い佐賀で不正バイトとして行われてたじゃん、時給950円で。それって全然東京の最低賃金割っててちゃんと。70円以上割ってるんだよ。そこにやらせてたとか考えるとすごいよね。東京と比べるとあっちはあっちで、物価安かったりとか家賃が安かったりもするかもしれないけど、ちょっと考えちゃうよね。なんか「同じ国内だぜ」って。
村山 でもなんか、今のうちから、そういう思想をさ、これ危ない話みたいだけどさ、全体で共有できないと、どんどん東京の一極化が進んでいくというか、それこそさ、津田沼のパルコと新所沢のパルコが潰れるわけだけどさ、
小見 潰れるの?
村山 潰れんのよ、めっちゃショックじゃない?
小見 仕事先がなくなっちゃうわ。
村山 まあ、無くなるのは2023年とからしいんだけど。で、そういうなんか、ちゃんと地方に根付けるものみたいな奴がどんどんなくなっていくとさらに選択肢も絞られていっちゃうかなって。
三橋 デパートはどんどん無くなるよね、
小見 経済的に余剰的な部分がさ、削られていったよね。言っちゃえば、喫茶店とかも経済的に儲かるためにやってるわけじゃないところが多かったから、やっぱりここら辺が潮時かなって引いてたり。
村山 タイミングではあったのかもね。
小見 っていうので、どんどん畳んでってね。
三橋 あることで豊かになるものがなくなっているから、買い物する余裕がなくなっているのも事実であったりね。
村山 あとAmazonで済むしね。
三橋 そうそう。だから、駅ビルとかも発達しすぎてるよね。デパートの話に関連するんだけど。ちょっと駅から離れている昔建てられた旧道にあるようなデパートはどんどん畳まれてって、三越なりパルコなりね。
村山 川越の方もね。
三橋 そごうとかもなくなってるよね。
小見 飲食もやっぱり外食が減ってさ、オンラインでいいわけじゃん。オンラインっていうかテイクアウト。ウーバーイーツとかのね。あとは仮想店舗とかがどんどん増えていて、家みたいなところでタピオカ作って売ったりとか。土地代とかが高いから、どんどん新たな店舗の構え方というかそういう方にいくんだろうな。
村山 何が残るの、この後の街って。道路と信号機?そうなったら別にどこでもいいか。東京もそうなってくんだもんね。
小見 ぱっと見では住宅しかないけどいろんなお店が入ってる。
村山 じゃあ別にどこでも良くなっちゃうのかな。
小見 そうだね、結局ね。
村山 電車に乗る必要も無くなってったらね。
小見 まあ結局、自分は演劇をやってなかったら、東京には来てないね。仕事自体は地元でいいなっていう考えがあったから。別に東京で働きたいって考えもなかったし。
三橋 そうだね。金銭的に制限がなかったらもっとね、地方というか自然豊かなところ行っちゃってもいいと思うし、今の環境が維持できた上で。なんか、新幹線走んないかなあ千葉の奥まで。
村山 成田の方だろうな。
三橋 まじか。ま、だからね、どうなんだろうね。正直先月、先々月くらいに本気で移住しようと思ったから。下手したら二年、数年以内には地方に行ってるかもね。移住してるかもしれない。
村山 まあでも、結果的に、収束していくのかな。
三橋 ウイルス?
村山 なんか、街よ。街を平均にしていって、東京はこれ以上伸びることはない?
三橋 東京は実際もうこれ以上伸びないらしいよね、住民的に。
村山 長い目で見ると、どこも同じになっていくのであれば、別にわざわざ引っ越すこともないけど。
三橋 なんか、自分はコンビニがあればいいもん。
村山 極端な話をするとね。生きてればっていうか。
三橋 コンビニがあれば全部できるもん。
村山 コンビニと仕事があれば。
三橋 そうそう。セブンがいいなー。
村山 ローソンだなあ。
三橋 あ、そうなの。ファミマあげるよ小見くん
小見 今はいらないですねファミマは。パンはうまいけどね。ミニストップはイートインが使えないから色々難しいのかな。こないだ見た記事で、ウーバーイーツの人が働きながら特定の家を持たずに全国を旅するっていうのをやってる人がいて
村山 可能だよね。
小見 それできるのめちゃくちゃいいなーって。じゃあもう、これからの演劇団体はぞれぞれウーバーイーツに登録して、例えば、東北の公演行きますってなったら、まずはウーバーやってる地域を探してから行って。それぞれが稽古時間外は自転車で稼げるようになったり。
村山 それで巡業というか。
小見 そう、巡業。これからはそういう巡業の仕方もあるんじゃないかなって。
村山 働きながらね。で、まあフィールドワークにもなるしね。何よりも覚えるよね。絶対自分で行かないようなところも行くからね。
三橋 そのチャリってどうすんだろ。
小見 このあいだ、仙台でオーディションがあって、一ヶ月間、向こうで住まないとどうしようもないっていうので、これちょっとウーバーチャンスだなって考えちゃったね。
村山 生活もあるしね。
三橋 そういえば、ウーバーって頼んでる?
宮ヶ原 あんまりかなあ。
村山 あら。でも、ちゃんと需要は増えていってるからね。
三橋 だよね。最近は出前館がトップに出てきてさ、出前館のバイクとかチャリとかどんどん増えてるよね。街は今、出前館まみれだよね。
宮ヶ原 やっぱりずっと損してる気がするんだよね。
三橋 ウーバー?
村山 自分で行った方が安いは安いからね。
宮ヶ原 そうそう。
小見 まあそうだね。
三橋 送料ってさ、何に居心地の良さを感じるかみたいな感じでさ、どこに自分が納得できるかって感じよね。
村山 折り合いだよね。
三橋 お金の価値観ってそういうとこでさ、大事だよね他人同士だと。送料をどこまで高いって思うかとかだよね。例えば、フリマアプリで出品してさ、送るときにさ80円くらいで送れるじゃんって思った奴がさ120円とかさ200円だった時にさ、え?って思っちゃうよね。
宮ヶ原 飲み物一本買えるかで結構計ってるかもなあ。
三橋 わかるわかる。
村山 IKEAなんてさ、配送料4500円とかするわけだからね。でもそれで無理して持って帰らないのが、居心地の良さっていうか、大人だよね。
三橋 サブスクとかもそうだよね。どこにどういう感じのプランにお金を落とせるかっていう。
小見 そうだね。
宮ヶ原 やっぱりずっとお金を貯まったらこうしようとかいうのの積み重ねで、いろいろ我慢してる感じがある。
村山 まだ今じゃない、まだ今じゃないって?
宮ヶ原 今じゃない、今じゃないっていう生活してる。
三橋 サブスクは若干だけどそれを壊したよね。とりあえずやってみるかって感じで、嫌になったらすぐ辞めればいいから。

タイマーがなる

三橋 あ。終わっちゃった。最後はお金の話になりましたね。
村山 までも、お金あるないでだいぶ居心地変わるよね。お金と時間な訳じゃん居心地って。
三橋 働くのはそのためだもんね、お金のためだし。わーなんか現実だ。
村山 悲しくなっちゃうよね。
小見 悲しいよね。
三橋 悲しいですが、ついに今回で終わりということで、皆さまありがとうございました。
全員 ありがとうございました。
三橋 ゲストは村山和弥さんでした。ありがとうございました。
全員 ありがとうございました。

以上です。
お読みいただきありがとうございました。

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収録(戯)曲
1. 初鳴日
2. FOLKLORE
3. 新世界よりも
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【会場​】
吉祥寺シアター

【日時】 
2021年3月14日(日)
13:00 / 18:00

【出演】
小見朋生(譜面絵画)

宮ヶ原萌(譜面絵画)
川端真奈
新藤みなみ(中野成樹+フランケンズ)
高橋星音(無名塾)
中村康太郎(人生旅行)
中山正太郎(無名塾)
松﨑義邦(東京デスロック)
三河美優
村山和弥(三輪舎)



【映像出演】

南風盛もえ(⻘年団)

黒澤多生(⻘年団)

【スタッフ】

脚本・演出・宣伝美術 三橋亮太(譜面絵画/⻘年団演出部)

舞台監督 篠崎うらら

照明 黒岩玲音
制作 大川あやの(譜面絵画) 河﨑正太郎(譜面絵画)
制作助手 落合比奈
セノグラフィー 白金里菜

協力:三輪舎/人生旅行/青年団/東京デスロック/中野成樹+フランケンズ/無名塾
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京

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