モリアル開墾日記・5〜世界の中心の暖め方
2022年の元旦は、娘が休みをもらえたこともあり、仙台の自宅で迎えたぼくらだったけれど、正月三が日目に川崎町の森のアトリエギャラリーにやってきた。ちなみにここは蔵王国定公園内に位置している。
川崎町サバトの森にある「森のギャラリーアルティオ=モリアル」の敷地の積雪は、深いところで20センチくらいと想定内。妻と二人で一時間ほどの雪かきで済んだくらいなので、そう驚くほどではない。
なんといっても、ここは東北だ。
標高330メートルの山あいでこれくらいだから、奥羽山脈を越えて向こう、豪雪の日本海側と比べたならば、楽園みたいなものだろう。
一週間ほど開けていた室内は気温5度。こちらも仙台の自宅の玄関先の室温とほとんど変わらない。(どういう家だ?古い家です笑)
モリアルの造りは1階20畳くらいのワンルーム。広さはそれなりにあるうえ、2階はロフト。吹き抜けになっている。こちらも15畳ほど。仕切壁がない仕様なので、建物の空間は実質ひとつのハコだ。
寒さ迎え撃つぼくらの手持ちの暖房器具は、円筒形灯油ストーブと10畳用石油温風ヒーター。
そして薪ストーブ。総力戦の全点火で温める。
…けどなかなか温まらない。というか、全然ダメ。
3つもあるのになぜだろう?…ぼくは、考えた。
薪ストーブは部屋に入って右奥の角。
円筒ストーブはドアを開け、部屋に上がって右手すぐのところ。
温風ヒーターは左奥。キッチンの手前から部屋センターに温風を送る配置。
仮に部屋を上からから見下ろすと暖房器具の配置は三角形。センターにぼくらの座るテーブル。理想の配置ではないか…しかしだ、その部屋の中心が暖まらない。
ウロウロしながらキッチンへ行った時、ハッと気がついた。キッチンの空気、室温がほぼ冷蔵庫状態なのだ。
温風ヒーターの向きかも?!
温風ヒーターをくるりと回転、部屋には背を向けキッチンへ吹き出し口を向けると…ぐんぐん室温が上がりはじめた。
部屋の中央ばっかり温めようと三角形集中にしていたのがNGだったのだ。
ワンルームの作りでは、一箇所が寒いと、いつまでたっても室温が上がらない。
自分が暖まろうと思ったなら、周りに暖を向けるんだ!
なんか、これって、大発見かも。(あたりまえだよね)
そんなことに気がついたぼくは寅年生まれ、今年還暦です。60歳を迎えようとしてるけど、世の仕組みは分からないことばっかりだなあ、と、一つ学んだのでした。
すみません、今回は暖房のことで終わってしまいました。
換気が肝心、と、窓を開けると無音の世界に木々が生き物のようにシルエットを浮かび上がらせていました。
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