しゃくりあげて泣いてしまった
小学校から高校まで同じ学校だった君は
去年の今頃 ひっそりと一人で亡くなっていた
突然死だったらしい
そして、私は、4カ月後に君が亡くなったことを聞いて
しゃくりあげて泣いてしまった
君とは、そんなに話したことはなかったけれど
確か中学2年くらいの時に
父親から困らせられていたことで愚痴っていたから
母親に言ってみたらと言ったら
「どうしようもないんだ。お前には分からないんだ。」
と言われた
父親からいろいろ言われても、
母親までも同じように君を辛くさせていたなんて
知らなかった
うちも同じように母親はモンスターだったし
父親は何を考えているか分からなかったから
自分の悲しさや辛さで手一杯で
君の絶望を私は想像することが出来なかった
君の母親が亡くなって
「昨夜は、白菜にマヨネーズをかけて食べたよ。」と
高校生の君が当たり前のように話しているのを聞いた時に
その当時は、白菜にマヨネーズをかけて食べる人なんかいなかったから、
君が健気に家事をしているのが目に浮かんできて
泣きそうになった
高校を卒業してからは
たまに顔を見かけて、挨拶程度だった
君が郵便配達の仕事を始めた日に
たまたま会って
良かったなあって安心したのに
その日に
事故を起こしてしまって
首になってしまっていた
その後は、地元の会社で働き始めて火夫もやっていた
「誰も家族がいないから良いんだ」
そう言っていたらしい
私が、うつになって体力がなかった時に
君のうちの前を通って散歩していた
その時君と会ったのは何度あっただろう
2回もあったからどうかだった
去年も冬の間に何回か君の家の前の道を散歩した
除雪してないことがあって
何処かへ行ったのかと 勝手に思っていた
亡くなっていたなんて、
どうして教えてくれなかったのと
つぶやいてしまった
君が亡くなって悲しかったのは
私が君が不幸だったんじゃないかと思ったから
両親から愛されず
一人で生きることを選び
淡々と生きていた君の道に
幸せがあったかと思うからだ
でも、君を弔ってくれた同級生がいた
会社の同僚がいた
君は、君でいて、愛されていた
君は、知れっと横を向いて、背中を丸めて歩いている
特に愚痴も言わず
一つひとつを淡々と成して
君はそんな中を生きていた
君が亡くなってしまった
どうか、地上での苦労や悲しみから解放されて
心安らかにいてほしいと
心から願うのです