少女性について
「セーラー服は17歳の特権なの
だからわたしたち、いつまでも少女でいたいね」
わたしのセーラー服への羨望は
どうして、年を追うごとに強くなっている。
靴下は白しかダメ、スカートは膝下。
髪の長さだって決められて、
セーラー服の少女たちはみんな校則に縛られて生きている。
あの頃は確かにそんな日々が息苦しくて、
早く抜け出したかったはずなのに
自由を追い求めていたはずなのに
今のわたしにはそんな感情さえも愛おしいの。
自由になりたい。なににも制限されることなく、何者にでもなれるはず。
少女は確かにそう思っていた、今だって信じている。
彼女の透き通る黒髪は美しかった。
その景色だけは、今でも脳裏に焼き付いて忘れられないのに。
セーラー服を脱いだ少女は、
果たして本当に自由になれたのだろうか。
furi