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Episode.14 たまには、子連れ勤務もいかが


先日、子連れで出張取材に出かけてきました。


福井県敦賀市の愛発(あらち)地区というところで

ドローン配送サービスが開始されたことを取材するという

ドローンライターとしてのお仕事でした。


ちょうど夫も泊まりがけの社外活動中で、

ドローンによる山岳救助コンテストに参加するため

北海道に出かけており、私がワンオペだったため


取材先の広報さんにご相談したうえで

子連れでご取材させていただきました。



子連れでの取材は、初めてではありませんが

今回は、かなり遠方だったことや、

前日の移動日が平日(小学校が終わった後)だった上

連日雨天だったので、公共交通が止まったらどうしようと不安も抱えていました。


また、ドローン配送の現場ということで、

現場でのアナウンスに従って適切に行動することを

事前に子どもにしっかり伝えておくなど、神経も使いました。


万が一、ご迷惑をお掛けしたり、

移動が困難になり取材自体ができなくなることなども想定すると、

メディアリレーションにも気を遣いますし、

子連れでないほうがよい面は多々あります。


何より、交通費、宿泊費、食費、

コストがめっちゃかかります。約2倍です。もちろん自腹で(笑)。



けれども、今回のように

「子連れで行くのは決して本意ではないけど現場は見ておきたい」ケースとか、


子どもの預け先がないために

職場で子どもの面倒を見ながら働きたいとか、


夏休みなどの長期休みで学童ばかりだと辛いので

職場で子どもに勉強させておきたいとか、


子どもが体調を崩したから

在宅リモートワークで看病しながら仕事したいとか、


「子連れ勤務」にも、

いろいろなケースがあると思うんです。


そんなとき、「子連れ勤務」が普通に受け入れられると

すごくすごくありがたくて、

職場や仕事へのエンゲージメントは上がると思います。


今回、私も相談してみて、

「前回の現場だったら難しかったけど、今回はいいですよ」と

忌憚なく言っていただけて、すごくありがたかったです。

(一度行ったことのある現場だったので、大丈夫そうかなと相談しやすかったのもよかった。)



ただ、やはり仕事場に子どもを連れていけば

子どもだって人間なので

そこで知り合った人に話しかけたくなりますし、


誰からも相手をされなければ

駄々をこねたりして気をひきたくなります。


また、仕事場の空気を読むなどはまだまだ難しいので、

はからずも、どなたかがフォローしてくださる場面も出てきます。。


今回も、私が子どもに

「ドローンが着陸するまでここで動画撮っておいてね」と

声かけした後で少し離れていた間に、

他の記者さんや関係者の方に、話しかけたりしていたようで

申し訳なかったなと思ったりしています。


ドローン待ちの合間、「こんにちは」と息子に挨拶して下さった方に

息子も場慣れしてないからか、すぐに応答できなくて

いちいち「ご挨拶は?」と促したり「すみません」と対応したり

取材のほかに気を取られることも多かったです。


子連れ勤務は、連れていく側がさまざまなことに配慮しないとな、と

改めてつくづく、そう思いました。



でも、昔ほどは気負わなくなったのも確か。


昔は、「職場に子どもが苦手な方や、人知れず不妊治療中や、流産した経験のある方、未婚で思うところある方など、さまざまな方がいる」

多様性を思うあまり、自分が我慢しなきゃ、控えなきゃと

強く強く思っていました。


4〜5年ほど前、働き方改革のご取材を重ねるなかでも、

多様性への配慮の重要性は、さまざまな企業や職場で叫ばれていて。


たまたまお仕事でお世話になった外資系企業の役員クラスの方には

「未婚女性の役員もいるし、自分は家族の話は職場で一切しない。それがマナーだと思っている」と

公言されている方もい羅っしゃって、

ご本人は育児パパさんであり、柔軟でスマートな考え方が魅力的だったので、

その時は私も、「それがきっと正解だ」と賛同していました。


でも、そういう配慮は

相手との関係性や職場によっては必要だと思うし、

私も基本的には、仲良くなった人や、相手から話題にしてくる人しか、家族や育児の話はしませんが、

「子どもを育てている人のほうが、周囲を配慮し必ず一歩下がるべき」という決めつけも、ちょっと違うしな、と最近は思うように・・・。


実際に、子連れ勤務をうまくやっている職場では、

・面倒を見るのは基本的には親。だから何か事故などが起きても親の責任。保険などは加入していない

・子どもの面倒を見る時間の分、稼働時間から1時間引いて給与計算することで合意している

・子どもがいていいゾーンと、入っちゃダメなゾーンを分けて、ゾーニングしている

などのように、工夫をしているという話も聞きます。


以前、とある投資ファンドさんが開催したメディア勉強会に参加したときには、

ファンド創業者さん自身が娘さんを連れてこられていて、

彼が講演している間、娘さんは同じ部屋の隅で

タブレットを見ながら座っていたということもありました。


やってるところは、すでにやっていることなんだと思います。



また子連れ勤務は、子どもの就労観にもよい影響を及ぼすのではないかと感じます。


以前、流山市で起業した女性の話を伺ったときのこと、

「大人になって働くのは嫌だ」と

子どもたちが抱く「働くこと自体へのマイナスイメージ」を払拭したい、

それが起業の理由の1つだというエピソードを聞きました。


満員電車に揺られて、疲れ果てながら通勤して、朝から晩まで働く、

そんな苦痛なイメージを変えたいのだと。


働くこと自体へのイメージがプラスに転換していくことは、

キャリアについて考えることの必要最低条件です。


今回、私が子連れ出張したことが、

少しでも息子の就労観によい影響をもたらすものであれば嬉しいですし、

現場でみなさんに温かく接していただき、撮影にも参加できて、

きっと働くことへのポジティブなイメージにはつながっていると確信しています。


取材帰りには、よく現場でご一緒する記者さんや知り合いのドローンオペレーターさんたちと息子も一緒に

色々写メ撮らせていただき、よい思い出です^^



周囲の理解を得ていくことには

まだまだハードルがある。


子連れでもちゃんとやれます、と

公言するのは勇気がいるし、

プレッシャーもかかる。


けど、

多少パフォーマンスが下がっても、

いま、自分にしか、できない仕事をするために

子連れでもよければぜひやりたい、という働き方がもっと許されれば、

もっと誰もが働きやすく、働くことが楽しい、世の中になるのではないでしょうか。


多様な働き方の選択肢として、

「子連れ勤務」も、もっと広がるとよいなと思います。


次回、Episode.15「子どもだって、家庭運営の当事者なのだ」は

10月14日(金)に公開しました。本編ラストです。


\かぞくも、じぶんも、しあわせに/

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🌷この記事を書いた人のプロフィール🌷

1978年5月生まれの牡牛座B型。
2022年現在、夫と息子と東京都内で3人暮らし。趣味は茶道。


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