猫は痛みに強い?我慢する理由は?痛みのサインはある!
猫は痛みを我慢することがあるため、「痛みに強い」「痛みに鈍感」と誤解されがち。
そんな猫が痛みを我慢する理由と、猫が痛いときに出すサインについてご紹介します。
はじめに
ヒートアップして部屋を駆け抜ける愛猫!
「ガンッ!」と衝撃音がしたと思ったら、猫が家具に衝突していた…。
ほかにも、高い所からの着地に失敗したり、フローリングで転んだり。
元気な猫にとって、こういったアクシデントは日常茶飯事。
飼い主は「痛くないの?」と心配になりますが、猫は平然としたもので、まったく痛みを感じていない様子。
そこで「猫は痛みに強い」とか「痛みに鈍感」と思っていませんか?
しかし、「猫は痛みに強い・痛みを感じない」というのは間違いです。
実は、猫は「痛みに強い」わけではなく「痛みを我慢」しているのです。
では、なぜ猫は痛みを我慢するのでしょうか?
また、猫が痛みを感じているときのサインはあるのでしょうか?
そこで、今回は「猫が痛みを我慢する理由」と「猫の痛みのサイン」についてご紹介していきます。
猫が痛みを我慢する理由
猫は体のどこかに痛みを感じていても、鳴いて訴えることは、ほぼありません。
かといって猫は痛みに強いわけではなく、痛くてもじっと耐えて我慢するのです。
では、なぜ猫は痛みを我慢するのでしょうか。
猫が痛みを我慢する理由は、猫には「野生動物の習性」が残っているからです。
もともと野生動物だった猫は、自然界では単独で行動していました。
生存競争の厳しい自然の中で猫が1匹で生き抜くためには、体調を崩したりケガをしたりしていても敵に悟られるわけにはいきません。
弱っている様子を敵に見破られるとアッという間に襲われてしまうからです。
そのため、猫はスキを見せないように痛みを我慢するという習性が身についたのです。
人間と一緒に暮らしていても、野生の本能が色濃く残る猫。
猫の野生動物特有の習性でよく知られているのは「排泄物の砂かけ」や「爪とぎ」などですが、「痛みを我慢する」という習性も受け継がれてきたんですね。
しかし、「痛みに強い」と誤解されるくらい我慢強い猫でも、痛みに耐えきれなくなるときもあります。
このような場合は、猫の痛みの原因の症状がかなり悪化している可能性が高いので、すぐに動物病院で受診するなど適切な対処をしましょう。
では、猫が痛みを感じているときに出すサインとは、どんなものなのでしょうか。
次は「猫の痛みのサイン」について、ご紹介していきます。
猫の痛みのサインはこれだけある!
愛猫が「痛みを我慢して耐えている」なんて、飼い主にとってもツラいもの。
愛猫が出している「痛みのサイン」に早く気づいて対処してあげましょう。
猫の痛みの原因は、ケガや病気などさまざまです。
「猫の痛みのサイン」の主なものを、症状別にご紹介していきます。
口の中が痛いときのサイン
歯ミガキが苦手な猫は、若くても歯周病になったり口内炎になったりすることがあります。
口の中が痛いとき、猫は次のような「痛みのサイン」を出します。
・フードを食べなくなる
・ヘンな動きでフードを食べる
・フードを食べながら鳴く
このような場合は、猫の歯周病や口内炎などがかなり悪化していることもありますので、早めに獣医師に治療してもらいましょう。
排泄関連で痛みがあるときのサイン
猫が排泄のときに痛みを感じる原因は、泌尿器系や便秘や腸の異常のほか、腎臓などの病気によることもあります。
猫の排泄のときの「痛みのサイン」は次のようなものです。
・トイレで排泄しているときに鳴く
・トイレに何度も行く
猫は、「トイレが汚いから掃除して!」や「今トイレ済ませたよ!」と報告するために鳴くこともありますが、頻繁に鳴くのは「痛みのサイン」とも考えられます。
排泄のときの痛みは、猫の命にかかわる病気の可能性もあります。
トイレで猫が出す「痛みのサイン」に気づいたら、速やかに動物病院を受診しましょう。
ケガをしているときの痛みのサイン
安全な家の中でも、実は猫にとっては危険がいっぱい。
転倒や高所からの落下や家具などへの衝突で、猫がケガをすることもあります。
猫がケガをしているときには、次のような「痛みのサイン」を出します。
・痛みのある部位を、しきりに舐める
・痛い箇所に触ると、嫌がり鳴く
・足を引きずる、など不自然な動きをする
・部屋の隅っこで動かなくなる
ほかにも「キャットタワーに上らなくなった」「走ったりジャンプしたりしなくなった」など、猫が出す「痛みのサイン」はさまざま。
このような「痛みのサイン」を猫が出しているときの原因は、ケガのほか、関節などの炎症による場合もあります。
痛みに耐えている愛猫の苦痛を和らげるために、すぐに獣医師の診察を受けましょう。
まとめ
今回は、「猫が痛みを我慢する理由」と「猫の痛みのサイン」についてご紹介しました。
猫の痛みの原因はさまざまですが、気づいてあげられるのは飼い主さんだけです。
日ごろから猫とふれあう中で、動きや食欲や排泄の様子を注意深く見ておきましょう。
そして愛猫がツラい痛みを我慢し続けることがないように、小さな痛みのサインでも見逃さないようにしましょう。
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