「試食は一人1つまで」〜乞食布教と呼ばれて〜 EP6.運命の出会いと東京滞在、そして東北へ
後々効いてくるリバーブロー的出会い
どこからか聞こえてくる音は拍子木には違いなさそうですが、「火の用心」の可能性も捨て切れません。
すると、前方から拍子木の主であるご婦人さんが歩いてきました。
ハッピ!!!!
これは声かけるしかないと思って、すれ違いざまを狙います。
「あの、すいません、実は僕もなんです!」
こっちはテンション上がってますが、向こうからしたらただの通行人から突然の謎発言。
完全にポカン状態です。
「あ、僕も天理教なんです!」
その瞬間、僕の予想を上回る勢いで婦人さんの表情が変わりました。
「そうなんですか!!どちらの方ですか?!」
「天理から来ました。」
「えーーっ!!これ(ママチャリ)で天理から??おぢばから教会ですか??」
「これから布教に向けて、、、」
「布教!?いつまで東京にいますか!?!?」
「数日はいると思いますけど、」
「ちょっと今日は時間がないので、滞在中に必ず教会に寄って下さいね!」
と勢いで押し切られ、後日参拝する事になり別れました。
その後、当初の目的である先輩布教師(パイセン兄貴→パニキ)との待ち合わせに向かいます。
東京タワー見ると「ついに!!」感かなり出ます。
パニキについて
数日お世話になるパニキですが僕の布教には欠かせない存在で、これからも度々登場する事になる方なので簡単に紹介します。
・大学時代、パニキを慕うゆかいな仲間たち(送迎担当、出席担当、卒論担当など)を率いていた
・鑑別所を出所したばかりの地元の後輩を、自分のアパートに住ませて面倒を見る頼れる兄貴的存在(イメージは煉獄杏寿郎)
・布教の家に入寮中、毎日十二下り10回する狂気的ストイックさ
・卒寮後そのまま残り、おたすけの一環で十日間の断食(水のみ)や真冬に水垢離(桶の水を一杯かぶるごとに十柱の神名を一つずつ唱える)を敢行
・路傍講演でチンピラに絡まれた際、逆に説教した事がきっかけでチンピラの妹がこどもおぢばがえりに参加
・長期の刑期を終え出所した元ヤ〇ザの方と不思議な縁で関わりができ別席を運んでもらう
ざっと挙げるとこんな感じですが、やるコトと起こってくるコトがちょっと普通ではない人と思ってもらったらいいと思います。
滞在中のあれこれ
せっかく東京まで来たので自衛隊に勤める大学時代の友人に会いに行きました。
移動はもちろん相棒で。
待ち合わせの池袋に着くと僕を見るなり笑い出す友人。
久しぶりの再会に笑顔がこぼれてしまったのかと笑い返しましたが、
奈良県天理市から友達がチャリで来たと言うから会ったらまさかのママチャリ!!
池袋で合流した瞬間まじで衝撃を受けました!!笑
(友人の当時のFacebook)
って事だったみたいで、いまだに会うとこの時の話してくれます。
ちなみにこの時まだ四月末でしたが、日焼けはすでに
こうなってました。
愛知で一夜を共にした盟友・ショウくんとも再会し、サポーターの返却とお互いの道中を報告し合いました。
(ショウくんのゴール後のFacebook)
長かったようで
あっという間だった13日間。
足の痛みは2日目にして限界を感じ、東京まで行くという目標がなければ、絶対に諦めていました。
"もう無理だ!"
と限界を感じてからが始まりであり、己との勝負。何度も、己と向き合い、歩いてきました。
そして、みなさんからの応援がなければ、絶対にやり遂げることは出来ませんでした!!
学んだこと・感じたこと
は多々ありますが、
1番はやはり"感謝"です。
"ある"のが当たり前の世の中、"ない"ことがどれだけ不自由か。
でも、あって当たり前のモノでも、本当に必要なモノは少ないんだということ。
モノが満ち溢れた世の中だからこそ、離れてみて気付くものがある。
そういう経験が出来たこと、本当にありがたく思います!!また、日頃からなんでも、求めれば"ある"という状態に、改めて感謝です!
応援して下さった皆様、道中で出会った方々、本当にありがとうございました!!!!!!!!
2013.4.18 22:00 START
2013.4.30 18:00 GOAL
歩いた距離:約550km
歩いた日数:13日間
相変わらず良いこと言うし、ゴール羨ましい。
そして数日前出会った、勢いで押し切られた方(ご婦人)との約束を果たしに行きました。(往復3時間ちょい)
約束って言っても「教会に寄る」って事だったんで、
参拝→挨拶→帰る
くらいのつもりをしてたら、挨拶するなり突然のGO TO 客間。
おもてなしを受けながら先日の出会いの真相を明かしてくれました。
話によると、そのご婦人が教会長(旦那さんは信仰初代)で僕が声をかけたその日は、父親である初代会長の信仰の元一日の日だったそうです。
「初代会長の信仰の元一日の日だけでも」と一年前から神名流しをはじめ、そんなメモリアルDAYだから「誰か会うかもしれないなぁ」と思って出発したので
「天理から、しかも単独布教を志す人が声かけてきた!これはお引き寄せに違いない!」
って思ったみたいでした。
まんまと神さまの罠にかかった気分です。
ちなみに今回は出会いの真相を聞いてお別れしましたが、ここでの出会いが後々効いてくるのはもう少し先の事。(先回りマジ半端ないです)
布教師(?)の会結成
いよいよ東北に向けて出発する前夜、パニキが僕の知り合いを呼んでわざわざ壮行会を開いてくれました。
この時は共通の話題で盛り上がって4人のグループLINEができた程度でしたが、その後この3人(パニキ・Kたん・Cちゃん)はそれぞれ大活躍してて今になってすごいメンバーだったと思います。
年祭活動で盛り上がりを見せた色々な○○会ってありましたが、布教師の会としては何気に結構早かったんじゃないかと思ってます。
そしてこれは最近知った事ですが結成にあたるこの日が、なんと130年祭のちょうど千日前でした。
後々になって味わいが増してくるのも、神さまの計らいの醍醐味です。
いざ東北へ!
東北に向かうだけなら国道4号線もありますが、ここから先は津波の被災地も出てくるしどこからどんな風になってるか見当もつかないので、とりあえず国道6道(通称ロッコク)をひたすら北上します。
千葉→茨城に入り、関東平野の広さとヤン車の多さを痛感。
コンビニでいまだに「チャンプロード」置いてたのも茨城だけでした。
海岸線を北上している道中、
謎巨人と出会ったり、
謎オブジェの意味を考えさせられたりします。
「まんが日本昔話」的には一等賞の強要です。
そんなこんなで茨城の海岸線を北上していくと、二年経っていてもところどころ被災の様子が残っていたり、福島原発の影響で放射線量の測定器があったりと、さすがに色々なものが出てきます。
放射線という見えないものに生身でひた走る不安も感じつつ、そもそも捨て身の気概だし「どうせ見えないなら、見えないものに凭れる事にしよう」と改めて思いました。
次回は、「EP7.ようやくの東北と衝撃の旅人」です。
お楽しみに!