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フィールドであつめる、グループで煮つめる。フィールドワーク in 滋賀・高島|LOCAL 2024


2泊3日のフィールドワークへ

実践プログラム「ふくしデザインゼミLOCAL in滋賀高島」の“教室”は、いろいろな人が暮らし、働くまちです。

「まちをゆたかにするアイデアをカタチにする」をテーマに、3ヶ月間活動していきます。

8/24-25に京都で行われたキックオフ合宿を終えると、ゼミ生たちは自主的にオンラインミーティングを重ね、「まちをゆたかにするアイデア」を出していきます。

そして、9/21-23に滋賀県高島市でフィールドワークを行います。

21人のゼミ生は4チームにわかれて、高島を駆けまわります。フィールドワークとグループワークを行き来するなかで、最終日のプレゼンテーションに臨みます。

フィールドワークは素材あつめだ

「プロジェクトを料理にたとえると、フィールドワークは素材集めです」と講師の川中大輔さん。おいしい料理をつくるには、素材集めが欠かせません。

図書館に行って、郷土資料を集めてみる。精肉店で、揚げたてのハムカツをいただきながら話を聞いてみる。小川の魚をのぞきこんで、山の湧水を飲んでみる。常連さんにまじって、純喫茶のカウンターに座ってみる。

そうして、素材を集めていきます。

グループワークは煮つめることだ

次にグループワークです。フィールドワークで集めた素材を机上にひろげて「どういう視点で、何を大切に調理していこう?」とみんなで考えていきます。

それから「アイデアを調べるのが得意」「デザインができる」「図面を描ける」「このまちのことを知っている」など、一人ひとりの得意を生かして、カタチにしていきます。

チームで取り組むことは、一人ひとりの力を何倍にもする可能性をひめています。“生煮えのアイデア”をグループでグツグツ煮つめていきましょう。

フィールドであつめる、グループで煮つめる

煮つめていくと、わかっていたつもりのことがわからなくなる場面があります。これを「既知の未知化」といいます。そのときは、もう一度フィールドに出かけましょう。

まちの人に声をかけて「味見」をしてもらうのもよいかもしれません。「こんなのもあるよ」とあらたな素材を分けてもらえるかもしれません。

そうしてまちと机を行き来しながら、生煮えのプロジェクトをぐつぐつ煮つめていきます。

視点のさしすせそ
ふくしデザインゼミLOCALの学びを深める視点があります

#自ら決める
プロジェクトに正解はありません。問いを立て、自分たちで考え、決めることが大切です
#ひらがなのふくし
「ふくし」ってなんだろう。その問いを掘り下げることが、プロジェクトの背骨を育てます
#仕事をつくろう
発表がゴールではなく、実践をめざそう。クラウドファンディングや学生起業にも取り組めます
#地域編集者と
チームにいる高島の人の「やりたい」を、みんなでいっしょに考えていくのも一つの方法です
#関係性のデザイン
正面突破できないことを、デザイン視点でかたちにしよう

まちの人にきいた「ふくしデザインゼミが煮つめているもの」

フィールドワーク最終日のプレゼンテーションに向けて、プロジェクトを煮つめるゼミ生たち。

ゆたか会チームでは、夜遅くまでゼミ生と肩を並べる人たちがいました。フィールドである障害者支援施設「清湖園」で働くみんなです。

どんな気持ちで参加しているのだろう?迎え入れるなかで、どう感じたのだろう?最終日に、2人に話を聞きました。

自分の職場である清湖園について「半分仕事、半分遊び」で関われるのは新鮮で楽しかったです。晩ごはんをすませたゼミ生たちが「もうひと頑張りしよう」って、プロジェクトを話し合う夜8時。仕事感覚だと残業だけど、遊び感覚というか。気づくと、わたしも一緒に机を囲んでいました。

わたしにもやりたいことはある。けど時間がない、人がいない、余裕がない。「ないないづくし」のなかで、やらない理由を考えがちだったなあ。ゼミ生から伝わってくるのは「まずやってみよう」「できる方法を探そう」という熱。みんなと3日間を過ごすなかで「やってみようかな」という自分がいます。

どうやら、ふくしデザインゼミLOCALが煮つめていくのは、プロジェクトに限らないようです。

フィールドワークから生まれつつある4つのプロジェクト

フィールドワーク最終日には、4つのプロジェクト発表が行われました。

「人口19人のむらで、大学生が家をかう?」から「グループホーム1階を、まちで働く人の休憩所にする」まで、いろいろなプロジェクトが生まれつつあります。

それぞれのプロジェクトを、ぜひ訪ねてみてください。

> ゆたか会。グループホーム1fを、まちで働く人の休憩所にする
> TAKASHIMA BASE。中の人にとっての出口、外の人にとっての入口
> 椋川。人口19人のむらで、大学生が家をかう? (プロジェクト むく
> 広域。わたしのゆたかさを問う「なんもないわ展 あるやんけ!」

※詳細は後日掲載します。

(編集・撮影:toi編集舎 大越はじめ


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