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愛がいっぱいのキックオフキャンプ | 川嶋香苗 | 2023-24 essay 01
所属や分野・領域の垣根を超えて多様な人たちが集まり、対話し、実践的に学び合う「ふくしデザインゼミ」。2度目となる今年は、28名の学生と若手社会人が、東京八王子、伊豆大島、滋賀高島、長崎諫早の4地域をフィールドに「福祉をひらくアイディア」を考えてきました。
正解のない世界を漂流する2ヶ月のプロセスのなかで、若者たちは何を感じ、何を思うのか。このエッセイでは、ゼミ生一人ひとりの視点から、ふくしデザインゼミを記録します。
これからはじまる
都内の会場でひらかれたふくしデザインゼミのキックオフキャンプ。福祉をはじめとする様々な分野で活動する28名の学生や社会人、3つの法人や4人の講師の方々との新しい出会いにドキドキわくわくする気持ちで参加した。
キックオフでは、講師のみなさんからも愛のシャワーを浴びるようだった。
始まってすぐのゼミ講師・小松理虔さんの「うっかりしてください」という言葉で全体の緊張感がほどかれ、遠慮のストッパーがはずれる。
「近くの異業種、遠くの同業種との出会いを大切に」という竹端寛さんの言葉で、「ここにいる人たちは大事な仲間だ!」とみんなの距離がグッと近づく。
そして、田中悠介さんからはデザインゼミのロゴ入りノートが手渡されると、気づけばそれぞれが溢れ出るようにアイディアを書いていた。その自然と熱量の高まる様子がとても新鮮で印象的だった。
さらには、知らない人ばかりのなかでも、「みんなにとって良い場になるといいな」とか「困っている人がいないかな」とか、そんなふうに愛を込めてその場をデザインしようとする人たちが集まっていることに気づかされて、驚きや幸せを感じる、そんな2日間だった。
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場をデザインするって?
1日目の終わりに4つのゼミに分かれて話し合う時間があった。わたしの所属する八王子をフィールドとする小松ゼミでは、メンバーがそれぞれの学びや興味関心について話すことからはじめたが、その想いや意識の差が大きくひらいているようだった。なんとなく不安や気まずさ、もどかしさがその場にあるように感じられて、そのモヤモヤとした空気にわたしはソワソワしてしまった。
「これから一緒にプロジェクトを進めていけるのかな?」という心配な気持ちとともに参加した2日目、ゼミの雰囲気を変えてくれたのはお昼ごはんだった。
みんなで行った近くのタコライス屋さんが持ち帰りのみだったので、公園で食べることになって、肌寒くて大変だったはずなのになぜだか心地が良くて楽しい時間だった。
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そのあとの個別ゼミでは今後の活動について前向きに話し合うことができて本当に嬉しかった。「公園でタコライスを食べたこと」にもデザイン性があったのかも…?
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「ふくしをひらく」
今回のキックオフキャンプで、全体になされた様々なデザインを手がかりにして、個別ゼミでの時間をより豊かなものにする経験ができた。それは、これから2ヶ月間のフィールドワークや「ふくしをひらく」デザインを実践する上で大切な一歩だったと思う。
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場のデザインってかっこいい。まだまだ漠然としているけど、みんなと一緒に楽しみながら「ふくしをひらく」と向き合うことで、ただの福祉施設の職員だった自分のなかにもアイディアやデザインが生まれていくような気がする。
これからどうぞよろしくお願いします!
|このエッセイを書いたのは|
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法政大学 社会学部卒業 / 元障がい者施設スタッフ
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お知らせ ~公開プレゼンを開催します!~
3月3日(日)には、正解のない世界を漂流した2ヶ月のプロセス、そしてアウトプットを共有し、みなさんとともに思考と対話を深める、公開プレゼンテーション〈「ふくしをひらく」をひらく〉を開催します!
エッセイを綴るゼミ生たちがみなさんをお待ちしています。ぜひご参加ください!