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夏子の酒と会社の哲学

ルーティン

就職が決まって1ヶ月が経過しました。
嬉しい気持ちの反面、新しい環境に身を投じることは不安、緊張がありました。しかし、職場の人の優しさに安心し、その芯の強さに今も尚、驚いてます。
“計画通りに、毎日同じ事を続ける” 杜氏からいただいた言葉です。
どちらかと言うと毎日新しい事に挑戦していたような10年間だったので、その言葉の難しさを想像しました。自分に出来るかな?けど、やってみよう。

どこかで同じような言葉を聞いた事があります。
福岡は薬院の寿司職人、近松の坂西さんの言葉です。
早朝の魚を選ぶところからのランニングを2回ご一緒させて頂きましたが、朝7時に柳橋連合市場でその日の仕込みが始まります。毎日同じルーティンで過ごす事により、細かい変化に気づく。
思い返せば、18歳の時に地元を離れてからというもの、最初の仕事はシフトで朝6時から働いたり、夜25時まで働いたりと時間帯がバラバラでした。
前職は運営側だったので、時間なんて無いようなものでした。
そんな18年を過ごし、時には打っ倒れる事もありましたが、今ここでその経験が活きたような気がします。毎日違う生き方と、毎日同じ生き方。
今までと違う生き方を経験できる機会をもらいました。

継続する難しさ

まだ1ヶ月ですが、すでに難しさを感じてます。
5時半の起床。
部屋の掃除。
朝食。
読書、その日の仕事確認。
仕事。
帰宅後の洗濯、お弁当の準備。
焼酎に触れる(晩酌と読書)。
23時に就寝。
この1ヶ月で何度もこのルーテインが崩れそうになりました。
しかし、自分で考えて決めた事ができない人間に旨い焼酎が造れるのか!と自分を鼓舞する事が出来ました。
きっと、杜氏の言葉の背景にはそういう意味が含まれているのだと思います。
挨拶、返事、掃除ができない人には、何もできない。
前職で10年死ぬ気で働いてでた持論です。意外とシンプル。

当たり前かもしれませんが、いかなる状況でもこの3つ、特に掃除を手を抜かない。仕事とは、人が考えて作り出すもの。作る人がこれらの事を丁寧に出来ずに何ができる。
現場では毎日、毎時間、毎分、本当それで良いのかと、自分との会話です。

寝ても覚めても焼酎

平日は現場での仕事はもちろん、朝、夜の読書で焼酎を学び、毎週土曜日は、鹿児島大学の焼酎マイスター養成コースを受講。

最近、夜の食事中にドラマ、夏子の酒を見始めました。
福岡を去る時に先輩が教えてくれた夏子の酒です。
もう30年程前の漫画原作のドラマです。
やっと観る心の準備が出来ました。
失業中、あんなに時間あったのに観なかったのは何故だろう。
原作の漫画も12巻購入しました。
言葉にすると表面的で薄く感じますが、原作の内容は今の職場が歩んできた道に似ているような気がします。
歴史が生み出した良い部分。
業界が作り出して来た悪い部分。
それらに立ち向かおうとしてます。革命を起こしているのです。

会社の為に僕が出来ることはまだ少ないですが、杜氏の言葉を信じて
まずは造りに携わる自分自身を磨くことから始めようと思います。

まずは1ヶ月できた。
それを自信に、明日からまたやり遂げます。


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