効果的なチームビルディング手法!?エンジニアが体験したレゴ®シリアスプレイ®メソッドの魅力とは…
お疲れさまです!フクロウラボの若杉です。
今回は、東ヤスオさんをお招きして、社内エンジニアメンバーで、レゴ®シリアスプレイ®メソッドというワークショップを実施してみました!
レゴ®シリアスプレイ®メソッドは、NASAやGoogleを始めとした多くの企業や団体で導入されいるワークショップです。このワークショップでは、参加メンバーが自分たちでレゴ作品を作り、それを共有してフィードバックを受けるというプロセスを通じて、クリエイティブな思考やチームビルディングを促進を目的としました。
実際にワークショップを体験した視点で、レゴ®シリアスプレイ®メソッドの特徴や効果、注意点などをご紹介できたらと思います!また、今回はオンラインメンバーも一緒にワークショップを行いました。オンラインでのレゴ®シリアスプレイ®メソッドの実践方法やワークショップを成功させるポイントや今後の展望についても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください〜。
レゴ®シリアスプレイ®メソッドとは…
レゴ®シリアスプレイ®メソッドは、2001年にデンマークのレゴ社が開発したメソッドです。レゴ®ブロックを用いて、参加メンバーが自由なアイデアを思いつきやすくなる環境を作り出し、コミュニケーションや問題解決能力の向上を促進することを目的としています。レゴ®シリアスプレイ®メソッドは、参加メンバーがレゴ®ブロックを手に取り動かすことでアイデアが生まれ、コンセプトをビジュアル化しやすくなる特徴があります。
レゴ®シリアスプレイ®メソッドの定義については、一般的には「レゴを使って、対話やアクションを通じて、課題に対するアイデアや解決策を発見するためのツール」とされています。具体的には、問題解決やアイデア出しのために、レゴ®ブロックを組み合わせて自分たちだけの作品を作成し、それを共有してフィードバックを得るプロセスが行われます。
レゴ®シリアスプレイ®メソッドの目的
レゴ®シリアスプレイ®メソッドの目的には、
・クリエイティブ思考の促進
・コミュニケーションの改善
・問題解決能力の向上
などが挙げられます。
ブロックを使用することで、創造性や想像力を刺激することができます。それによって、従来の枠組みから脱却した発想や新しいアイデアが生まれることが期待されているようです。
アイデアをレゴ®ブロックを使って表現することで、抽象的な概念を具体的に可視化することができます。個々が作成した作品を共有することで、チームメンバー同士が相互理解を深め、意見の違いを尊重することができます。
今回、「理想のエンジニアチームとは」をテーマにワークショップを作成していただきました。
レゴ®シリアスプレイ®メソッドの特徴
手に取ることでアイデアが生まれる
人間は、自分で手を動かして物を作ることで、アイデアが生まれることがあります。また、レゴ®ブロックを使用することでは、簡単に作品を作れるという要素も重要です。チームメンバーが、自由なアイデアを形にすることで、創造力や想像力を刺激することができるようです。
コミュニケーションの促進
チームメンバーはレゴ®ブロックを使ってアイデアを形にすることで、抽象的な概念を具体的な形で表現することができます。このプロセスを通じて、チームメンバー同士が共通の言語を創出し、意見の共有や相互理解を深めることができます。言葉によるコミュニケーションに比べ、レゴ®ブロックは誤解が少なく的確に意見を伝えることができるというメリットもあります。
それぞれがレゴ®ブロックを使って自分たちの作品を作成した後、それを他のメンバーと共有し、フィードバックを得ることができます。他のメンバーのアイデアを知ることで、新しいアイデアや視点を得ることができ、自分自身のアイデアをより良いものに進化させることができます。
レゴ®ブロックの種類と役割
レゴ®シリアスプレイ®メソッドに使用されるレゴ®ブロックには、基本ブロック、特殊ブロック、ミニフィギュアなど、さまざまな種類があります。
ブロックの役割は自由に設定することができます。例えば、ミニフィギュアを使って、自分たちのチームメンバーを表現することもできますが、ミニフィギュアでなくとも四角いブロックをメンバーと見立てて自由に意味づけて作品を作成してもOKです。またブロックをくっつけるだけでなく、並べるだけで作品にするのもアリです。
レゴ®シリアスプレイ®メソッドにおいては、それぞれのブロックには役割や使い方を、自由に設定し、自由に組み合わせ、自分たちの作品を作成することで、言語化ができなかったアイデアの具現化に役立ちます。
必要な道具や環境
レゴ®シリアスプレイ®メソッドを行うためには、メンバー毎のブロックセットとワークショップスペースが必要です。
レゴ®シリアスプレイ®メソッドを行う場所は、自由にブロックを組み合わせ、作品を作成しやすいように、できれば広開放的なスペースであることが望ましいようです。参加メンバー同士が自由に話し合えるよう、テーブルや椅子を配置する必要があります。
更に、今回は、「各チームに1名のリモートのメンバーがいる」という環境で行いました。ですので、各チームテーブル毎に1台のリモートPCと会議室用のマイク・スピーカーを用意しました。
また、リモートメンバーに対しては、オフィスメンバーと同様のワークショップで使用するブロックのキットを予め送付しています。さらにオフィスの方には、リモートメンバーの作品をオフィス側で再現できるように、リモートメンバーの人数分のセット大きく用意していただきました。
※このあたりの対応に関しても、ファシリテーターの東さんには感謝です。
ワークショップの流れ
ワークショップの準備
会場については、オフィスのカフェスペースに隣接するフリースペースをしようしました。快適にワークショップに参加できるようなテーブルと椅子の数がそろていることと、オープンな環境という条件が揃っている場所はここしかなかったというのもあります。チーム毎で各会議室に分かれるのは良くなく、やはり広く明るいオープンなスペースであることが望ましいです。
参加メンバーの選定については、ワークショップの目的やテーマに応じて、適切な人選を行うことが重要ですが、今回は、普段の業務で違うチームメンバー同士になるようにチームを編成するようにしました。やはり、普段とは違うチームメンバーとのコミュニケーションは、機会が少ないため、このワークショプを通じて、お互いに理解を深めてもらいたいという狙いがありました。
あと、"各チームに1名のリモートメンバーがいる"というチーム編成にしました。共同で1つの作品を作るシーンなどでは、オフィスメンバーがリモートメンバが作成したものと同じ作品を作成したり、リモートメンバーの指示の下にブロックを動かしたり、オフィスメンバーがリモートメンバーのために協力して、オフィスメンバーと同様にリモートメンバーもワークショップに参加できるようなチーム編成を意識しました。
ワークショップの進行
レゴ®シリアスプレイ®メソッドのワークショップは、通常、
1. お題・テーマ
2. レゴ®作品づくり
3. 共有&ディスカッション
の3つのステップで進行します。
まず、レゴ®ブロックの使い方やワークショップの進行に慣れるところから始めます。最初は少ないブロックだけを使って、短い時間で「タワーを作る」など、誰もが安心してワークショップに取り組める簡単な問いからスタートします。
チュートリアル的なワークショップの後から、本格的なセッションになります。1セッションの流れとしては、まずファシリテーターが「お題・テーマ」を提示するところからスタートします。例えば、『自分の役割』を示す作品を作ってください。と言ったようなものです。
続いてレゴ®ブロックで作品作りです。提示されたテーマに対して、レゴ®ブロックを使って作品を作ります。時間は5分程度。作品の完成度や芸術性は関係ありません。参加メンバーは手で考える体験を通して、思い思いの作品を自由に仕上げます。
次に、共有&ディスカッションでは、チームメンバーが自分の作品を発表し、なぜそういう作りにしたのか、作品の重要なポイントなどを共有します。また、チームメンバー同士がお互いに質問し合うことで、お互いの考えや価値観への理解を深めます。
ワークショップのまとめ
レゴ®シリアスプレイ®メソッドのワークショップの後半では、チームで1つの作品を作ります。さらに、チーム毎に作品の共有を行い、そのフィードバックをまたチーム作品に反映させ、チームメンバーは意見を出し合い、1つ作品をブラッシュアップさせていきます。
こういったコミュニケーションを経て、チームメンバー同士、お互いの考えや価値観を理解してチームとしての一体感が感じる事ができました!
更に最後には、ワークショップで得られた気づきや学びをもとに、今後の行動計画を立てます。それぞれがワークショップで得られた学びを実際の行動にどうつなげることができるかを発表しました。
レゴ®シリアスプレイ®メソッドの効果
クリエイティブな思考
レゴ®ブロックは、簡単に組み合わせることができるため、アイデアを具体化しやすいですし、自由な発想を促すことで、より創造的なアイデアを思いつくことができると思います。
チームビルディング
お互いにアイデアを発信し、それを尊重しあうことで、深いコミュニケーションができますし、チームメンバーが同じ目標に向けて協力することができます。
新たな視点の発見
ブロックを使用して抽象的な概念を具体化し共有化する際に、メンバーはお互いに質問し合ったり、意見を共有します。そのようなコミュニケーションから、それぞれの異なる視点から意見を交換することで、新たな視点が発見されることもあります。
楽しみながら学ぶことの重要性
レゴ®シリアスプレイ®メソッドは、楽しさと学びのバランスが取れたツールで、レゴ®ブロックを使って楽しみながら、問題解決やアイデア出しに取り組むことができます。楽しみながら学ぶことは、学習効果を高めるだけでなく、モチベーションの維持にもつながると思います。
レゴ®シリアスプレイ®メソッドの注意点
参加メンバーの心構え
レゴ®シリアスプレイ®メソッドは協力とコミュニケーションが大切なワークショップであるため、斜に構えて参加するメンバーが多い場合、進行がスムーズにいかない可能性があります。このあたりについても、やはりファシリテータの方のスキルが重要かもしれません。参加メンバーは、積極的にコミュニケーションを取り合い、協力してアイデアを形にしていく姿勢が必要そうです。
ファシリテーターの役割
レゴ®シリアスプレイ®メソッドのワークショップにおいて、ファシリテーターは非常に重要な役割を担っています。ファシリテーターは、参加メンバー全員がアイデアを出しやすく、思考を共有しやすいようにサポートする役割があります。
先の項目でも触れましたが、ファシリテーターがグループ内の協力的な雰囲気を醸成することが非常に重要なように感じました。ファシリテーターがコミュニケーションを円滑にすることができるかどうかがプロジェクトの成功に大きく関わります。
セッションの時間管理
レゴ®シリアスプレイ®メソッドのワークショップでは、時間管理が重要なポイントだと感じました。ワークショップ全体の時間管理だけでなく、各セッションのフェーズ毎の時間配分も考慮する必要があります。
具体的には、
・作品づくり
・共有とフィードバック
・改善と再構築
など、セッション内の時間配分を考慮し、全員がアイデアや共有しやすい時間配分が重要に感じました。こちらも、ファシリテーターのスキルに依存する部分が大きいと感じました。
まとめ
参加メンバーの感想
実際にレゴ®シリアスプレイ®メソッドを活用したワークショップに参加したメンバーの感想をいくつかご紹介いたします。
他のメンバーと大切にしているエンジニアの文化が似ていて嬉しかった。
他のメンバーがそれぞれ大切にしている仕事の価値観を知れてよかった。
間接的に自分や、他の人の理想のチーム像を知る事ができてよかった。
レゴを使って自分の意見をアウトプットするという導き方が面白かった。
自分と違う意見や思想に対して、全くネガティブな感情を抱かずに受け入れる事ができていた事が凄いと感じた。
ワークショップを成功させるポイント
レゴ®シリアスプレイ®メソッドのワークショップを成功させるためには、チームの心構え、ファシリテーターのスキルが重要です。参加メンバーは、協力的な姿勢でワークショップに参加することが求められます。また、ファシリテーターは、参加メンバーの協調性を引き出しつつ、さらに、セッションの流れをスムーズに進める時間管理を適切に行うことで、ワークショップを成功させることができると思いました。
今回のワークショップを仕切って頂いた東ヤスオさんには本当に感謝です!
今後の展望
今回、フクロウラボでは、エンジニアメンバーでレゴ®シリアスプレイ®メソッドをやってみましたが、今後は、他の部署や経営陣など全社的に導入することもできかもしれません。
また、お互いの理解が浅くなりがちな遠隔地にいるリモートワーカーとも、深く理解し合えるコミュニケーションとして活用できるのではないかと思いました。
レゴ®シリアスプレイ®メソッドは、その柔軟性と効果的な手法を体験でき、非常に参考になりました。特に、ブロックを使ったビジュアル化は、意見やアイデアの具現化に非常に役立ちます。また、他のチームビルディング手法と組み合わせることでも、より効果的な結果が得られるかもしれないと感じました。
例えば、アジャイル開発やデザイン思考などで部分的に活用することで、より良いプロトタイプ開発やそのアイデア出しができるのではないかと夢を膨らませています!おそらく、今後も、多くの業界や組織での活用されて、また新たな応用例も生まれてくると思います。
チーム力を引き出したい組織や企業のみなさま、ぜひレゴ®シリアスプレイ®メソッドを取り入れてみてください!
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