processing~記憶の部屋~#1「監禁」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・う・・・・」
「・・・・こ、ここは・・・・」
横たわった男性が目を開けた。
男性は周りを見渡した。
10畳くらいの薄暗く、狭い部屋。
男性は見覚えがなく困惑してる様子だ。
男性は起き上がりまた辺りを見渡した。
そこには男性以外にも3人横たわっていた。
「おい!生きてるか!?おい!」
男性はすぐ近くにいた女性の肩を叩きながら声をかけた。
「・・・う・・・え・・・」
女性はだるそうに目を覚まし、男性に起こされたことに気が付いた。
「よかった。あんた大丈夫か?」
女性は男性の顔を見ると同時に引くような感じで驚いた。
「え!?だれ!?・・・え・・・ここは?」
女性はあたりを見渡し、自分の今の状態に困惑していた。
「俺も今目が覚めたばかりで・・・そしたらここにいて・・・あ、他にも誰かいるからそのままでいて。」
男性はそういうと次の近くにいた男女二人に声をかけた。
「おい!あんたら大丈夫か!?おい!」
「・・・う・・・え?・・・・」
先に女性が目を覚まし寝ぼけたように男性と目を合わせ首をかしげる。
「あなただ~れ?」
「よかった生きてて、あんたこの人知り合いか?」
男性は倒れている男性を指さし女性に話しかけた。
女性は男性の顔を
「う~~んわかんない。会ったことないかな・・・」
男性は倒れていて目を覚まさない。
男性は心拍を確認した。
「一応生きているみたいだ・・・」
倒れている男性は生きはあるものの目を覚まさなかった。
「あの・・・」
最初に起こした女性が男性に声をかけてきた。
「今、入り口や窓を見たんですけど。。。中からは出られないようになってて。。。」
「そんな・・・ほんとだ・・・外からじゃないと開かないみたいだ。」
男性も確認し中からは開けられない事実に絶望を感じた。
・・・・・・・・・・・・・・・・
目を覚ました3名は部屋の中央にあるソファーとテーブルで固まり
現状の状況を理解した。
今この部屋では見知らぬ4名がこの部屋に監禁されていること。
ただ、なぜこのような状態になったのか身に覚えがないこと。
「あの。。。この状況で言うのもですが、私たちがなぜ今こうなっているか、何か共通することがあると思うんですよね。だから状況の整理のためにも自己紹介しませんか?」
最初に起こした女性が話しかけた。
「それもそうだな。俺は槙野拓(まきのたく)。大学4年生だ。」
男性が自己紹介をした。
「あ、私は浅倉恵美(あさくらえみ)です。私も大学4年生です。」
最初に起こした女性が自己紹介した。
「えー!皆さん4年生なんですか?~私もです!桃山萌(ももやまもえ)です!」
最後に起こした女性が自己紹介した。
「俺ら3人の共通点は大学4年生か。。。あとはこの人だけか。目が覚めたら聞いてみよう。ちなみに最後の記憶はおぼえてるか?俺はバイト帰りでコンビニよって家に帰ってきたのが最後の記憶だ。」
槙野はしっかりと覚えてる記憶をすらすら話した。
「私は、、、学校からの帰りに友達とカフェによってから家に帰ったところまでは覚えてる。」
浅倉も覚えてる記憶をすらすら話した。
「私は~彼氏とデパートにいって~ご飯食べて帰ったところまではおぼえてる~」
桃山覚えてる記憶をすらすら話した。
3人とも用事をすませ家に帰ったところまでは覚えている。
他に共通する話題も出ず、静かな空気が漂った。
「どういえば、監禁されているのはわかるけど、何が目的なんだ。別に俺の家は金持ちでもないし、誰かに恨まれるようなことなんて・・・」
槙野はこの監禁のなぞについて話を出した。
「私も特に裕福でもないし、恨まれるようなことはないと思う・・・」
浅倉も自身のことを話した。
「う~~~ん私は確かにパパが会社の社長だからお金には困ってないけど~そんないっぱいもないし~男友達がいっぱいいるだけで別に恨まれてなんかないかな~~~!」
槙野のと浅倉は心の中でこの人は生活環境が違う人だと感じた。
ガー・・・ガー・・・
天井につるされたスピーカーが鳴り出した。
「何か無線みたいな音が鳴り出した。」
槙野が気が付きスピーカー近づく
「このスピーカー・・・カメラが仕込まれてる。」
「えーー!やっぱり私たち監視されてるんだ!!!いやだー!」
桃山が悲鳴を上げるように叫んだあとスピーカーから女性が話しかけてきた。
『槙野、浅倉、桃山目が覚めましたね。ようこそ”記憶の部屋”へ。』
#1「監禁」 完
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槙野、浅倉、桃山そしてまだ目が覚めない男性
スピーカーから突如流れてきた謎の女性の声。
監禁のなぞがわかるか。
次回 #2「キーワード」
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↓#2「キーワード」へ
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