もし あなたがネットの誹謗中傷にさらされたら
こんにちは、福岡で弁護士をしている篠原です。
この数年でインターネットに関する悩みや相談はとても増えています。個人から法人までその悩みは多岐に渡ります。今回は「ネットにおける誹謗中傷」をテーマに、よくある疑問とその実情について説明したいと思います。
こんなお悩みをお持ちではありませんか
・私の個人情報を他人がSNSやLINEなどに書き込んでいる
・悪質なレビューや評価を書かれて、営業妨害されている
・匿名掲示板で誹謗中傷されている
慰謝料は払ってもらえる?
まず、相談に来られる方の多くが、2ちゃんねるや爆サイなど匿名掲示板で誹謗中傷されたとおっしゃいます。その際によく聞かれる「で、慰謝料はいくらもらえますか?」しかし、ここで断言しましょう。皆さんが思っている慰謝料は簡単にはもらえません。
そもそも慰謝料の相場とは
ネットにおける個人への誹謗中傷でよくあるのは、匿名掲示板に個人情報を書き込まれたというものです。電話番号や顔写真・住所など内容は様々ですが、どれも高額な慰謝料を請求できるものではありません。金額感としては、10万円~50万円程度でしょうか。リベンジポルノのように「顔がわかるような裸の写真がさらされた」ということが無い限り、100万円を超える慰謝料は難しいのが現状です。
書き込んだ人を特定したいのですが
詳しい説明は省きますが、実は書き込んだ相手の特定も簡単ではありません。なぜなら相手を本気で特定しようとするならば、該当する書き込みから3ヶ月以内に二重の仮処分をしなければならないというルールがあるからです。弁護士に依頼すれば、この費用だけでも50~60万円かかってしまいます。つまり、慰謝料の金額か、それ以上の金額がかかってしまうのです。
では、いったい何をすればいいの?
ここまでの話を踏まえ、最優先すべきは「書き込んだ相手の特定」ではなく、『被害の根源となる掲示板や書き込みの削除』です。これが何よりも最初にやるべき対応です。
しかし、実際に書き込みを削除するとしてもどうやればいいかわからないと思います。次回のnoteでは、実際に削除する方法に中心に、削除した方がよいケースや特定できる場合など具体的な例をご紹介いたします。
本noteの写真は以下のサイトから利用しています
フリー素材ぱくたそ(www.pakutaso.com)
サポートをいただいたら、よりわかりやすいnote制作するために自身の勉強として専門書の購入に当てたいと思っています。よろしくお願いいたします。