自発的な学習の下地作り《はじめてのマイノート》

春から小学１年生になるお子さん達はいよいよ、本格的に就学前の学習に入りました。と言ってもレッスン内容が大幅に変わる訳ではありません。これまで通り、音読や書き取りも引き続き取組んでいきます。レッスンでは【はじめての作文】にも挑戦していきます。まずはその先駆けとして、私が作成した例文の中から「いつ」「どこで」「だれが」「なにをした｣「どう思った」を表す言葉、一文を見つけていくところから始めます。そして、はじめは２から３文の文章作りに挑戦します。他にも、文字の形や簡単な計算などレッスンでは色々な事に取り組んでいきます。ただし、これらの学習は全て《与えられた課題に取組む》ことがメインです。与えられた課題、決められた課題をすることは大切です。しかし、学習の根本である《自発的な学び》がなくては寂しい気がするのは私だけでしょうか･･･。自ら興味を持ったことを学ぶ、物事を派生させて学ぶ、このことは学習の基本だと思います。

【自分だけのマイノートで自発的な学習へ】幼児の学習の仕上げに入ったお子さんには『ノートを用意してね』と伝えます。ノートはキャラものでも、何でも構いません。近頃は１００均でも可愛いノートを見かけますよね！とにかく、お子さんが好きな物を選ぶ、ここがモチベーションアップには重要です。おそらく入学後は、学校指定の文房具を使うことになると思います。なので、せめてお教室に来た時、私と学習する時にはお子さんの好きな物を使って楽しくお勉強してほしいなという思いがあります。《お子さんそれぞれの持つ色》は見ていてとても面白いです。

【マイノートの活用】マイノートは宿題をしたり、貼り付けたりして活用します。これまでのプリント学習と違い、《調べ物》の宿題も新たに加わります。最近ですと、《お花の名前》や《鳥の名前》などの調べ物の宿題を出しました。プリント学習と違い、これらの宿題はお子さん一人で取組むのは難しい課題です。そして、そこが狙いでもあります。調べ物をする際は、保護者の方に聞いたり、図鑑で調べたりする必要があります。「プリントなら、すぐに終わるし、楽なのに・・・」と思うお子さんもいることでしょう。しかし、時間は掛かるけど、自分で考えたり、調べたことは必ず自分自身の力や知識になります。はじめから一人でさせる、自由課題を与えることはしません。はじめは保護者の方と一緒に、力を借りながら取組む、与えられたお題を取組む、これでいいです。そして、これらを続けるうちに、『もう少し調べてみようかな』『先生に、見せてあげようかな』そんな思いが芽生えてくれたら嬉しいです。世界で一つ、そして、初めて手にするマイノートを上手に活用し、自発的な学習へと繋げてほしいと思います。絵が好きなお子さんは絵を、簡単な感想文が書けそうなお子さんは文章を書く、読んだ絵本の名前を書く、それでいいのです。生活の中で「不思議に思ったこと」「知りたいこと」「分かったこと」や「見つけたこと」このようなお子さん自身の心や頭の中から生み出されることを学習へと繋げていきたいと考えています。とは言え、まだまだ幼児のお子さん達です。保護者の方の手助けが必要であることは言うまでもありません。

【親子で楽しみながら学ぶ大切さ】マイノートを活用した学習は保護者の方にもご協力をお願いしています。とは言え、これはあくまで自発的な学習への下地作りが目的なので、「やりなさい！！」とお子さんに強制するものではありません。また、私に見せるものだからと完成度を高くする必要もありません。私としては調べ物などの課題を、親子で一緒に楽しんでほしいと考えています。宿題を自分だけでして来るお子さんと、保護者の方が関わる、あるいはアドバイスをしたり、チェックをするお子さんとでは、「丁寧さ」にはっきり違いがあります。確かに、宿題を一人で出来るようになることも大切なスキルです。しかし、一人だとどうしても、雑になることがあるようです。少し時間は掛かってしまうかもしれませんが、（自分なりに）丁寧に課題に取組む姿勢は大切です。これらの習慣は一夜にして身につくものではありません。意識して、徐々に身につけていくことが重要です。

自発的な学習の下地作りは後の自学の習慣へと繋がります。自学力があるお子さんは、学年が上がるに連れて、その強みを発揮する場が増えていくように思います。小論文やレポートなどがその典型ですが、《自分で考える力》《調べる力》《表現する力》が不可欠です。それらの力を身に付けるには《与えられた課題》をするだけでは、不十分です。子ども達の将来を見据え《想像力を働かせる学習》をしてきたいと考えています。将来の持っていてほしい力の下地作りは、既に始まっているのです。

それでは、次回もどうぞお楽しみに

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