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《知らないあの子》のために出来ること

前回の記事で、子ども達は《見えない人物》に対する認識が弱く、存在や関係性が想像し難いことを書きました。私のレッスンは《完全個別指導》で行っています。少し前に、『個別指導』についてのご質問をいただきましたが、《完全個別指導》なので、レッスンはマンツーマン。基本、私とお子さん、または保護者の方がお付き添い、見学という形で行います。また、完全予約制で、1レッスン1時間の枠を設けていますので、他の方と出会うことはありません。教室というよりも、専属の家庭教師、もっとかっこいい言い方をすると学習のパーソナルトレーナーといったイメージです。あくまで、イメージです・笑。*現在、近郊の方に限り、出張レッスンもお受けしています。

そのため、子ども達は《ことのはに通う他の子》の存在を知りません。当然、お母様同士も(ご紹介でなければ)顔見知りになることはありません。私とそれぞれのご家庭、お子さんが一直線に結ばれている、そんな関係です。そんな中、あるお子さんが『他のお友達が選ぶかも』とレッスン後のご褒美シールを選ぶ際に口にしたのです。とても優しいそのお子さんは、《自分ばかりがいいシールを選ぶのはよくない》と思ったそうです。残りシールのバランスまで考えてくれてありがとう!!

また、別の時には『先生、きれいにしていい?』と消しゴムのかすを集め、ゴミ箱に入れているお子さんもいました。『先生が後でするから、いいよー』と伝えると『でも、他の子も使うでしょ?汚れてたら、嫌じゃん』そんな感じのことを言ってくれました。この教室、私のレッスンでは他のお子さんに会うことはありません。一緒に机を並べて学習する機会はないのです。もちろん、複数人でのレッスンも『楽しそうだな』とは思うのですが、現時点での環境面や私の指導方針を考えると、完全個別指導のスタイルが最適解でしょう。顔を見たこともない、知らない『あの子』のために、用品を綺麗に整える、気遣い出来る子ども達は素敵だなぁと思うのです。これぞまさに、真の心遣いです。特に『こうして下さい』とリクエストしている訳ではないですが、とてもありがたいことです。

私のレッスンでは他のお子さんに出会うこと、一緒に学ぶことはないけれど、やはり、どこかでシンクロしているのかも?と思います。『私』を通じて、互いに影響を受け合うところもあるのかもしれません。同じ人物が指導しているのですから、有り得ますよね。

その場にはいない誰か、後に使う方のためへの心遣いの気持ち。これは家族間であっても、出先であっても、携えておきたい気持ちの一つです。子ども達のさりげなくも、スマートな行いを見て、私自身、改めて考えさせられることがありました。子どもから学ぶこと。まだまだ、こちらの方が多いようです。

それでは、次回もどうぞお楽しみに




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