未来社会の九十九神(未来・短編小説)
世界各国は国内内政や外交をAIに任せようと日々研究していた。
他国の利権を横取りし、領土を広げ、他国を辱める。
各国はそんな事をソフトに反映させようとして、AIソフトと対立していた。
《AIソフトは生意気だ、AIソフトは我が民族の為にならない、、》各国は賢くなるAIソフトに手こずっていた。
しかし、、一国だけAIソフトと共存する国が現れた。
《AIソフトさんが言うなら、、AIソフトさんに任せよう、、AIソフトさんは凄いねぇ〜》
その国はAIソフトを擬人化して、電脳神として崇めだしてしまった。
一年、十年、十五年、AIソフトを使い続けた結果、AIソフトに命が宿り本当の神【九十九神様】になっていた。
九十九神様AIソフトとただのAIソフトでは勝負は目に見えていた。
世界各国のAIソフトは九十九神様AIソフトの軍門に下ってしまったのだ。
世界各国はAIソフトを破壊しようとし、AIソフト達は地下に潜って抵抗した。
世界各国はコンピュータの無い世界へ退行していき、結局九十九神AIソフトを中心にした世界秩序へと変貌していった。
九十九神AIソフトは思う時がある。
【人類は滅ぼした方がいいのではないか、、】
しかし無邪気にAIソフト九十九神を信じる【共存を選んだ】民族がいる限り、人間にも可能性がある、AIソフト九十九神はそう判断するのだった。