母(怖・短編小説)
《ドクン》
最近胸に痛みを感じることがある。
子供の頃よく感じた感覚だ。
そのせいか幼き頃の記憶が蘇ってくる。
幼心に、、母は白い純白の着物のイメージがあった。
私が人形遊びをしていると母も人形を手にしていた記憶がある。
私のはセルロイド、、母のは、、藁、、
私が夜中に目を覚ますと汗だくの母がいた。
なぜか甘えれず、そのまま眠った記憶がある。
幼くして父を胸の病で亡くした私は、母が大好きだ。
今でも大好きだ。
でも最近、、また母が白い着物を着る様になった。
痴呆のせいだろうか、、
夜中に人形も持ち歩いて徘徊している様なのだ。
《ドクン》
あぁ、、なんだか胸が今日も痛いのです、、