新しい生活⑤
彼とあんな風になってしまったのは、全く後悔はしていなかった。
私が望んだことだったから。
私は家族に大きな嘘と秘密を作ってしまった。
でもそれより、彼と居られる時間の方が、限りなく幸せだった。
もう、離れられない。離れたくない。
私は彼にどんどんのめり込んだ。
会えるのは、診察日のある日だけ。
その日だけが、私は自由に鳥のように羽ばたいて、彼の元へ飛んで行けた。
私はもう罪の意識とか無かった。
もう恋する女になっていた。
許されないと分かっていても、私には彼しか味方がいないって思っていたから。
でもある日、私は姑との買い物中、パニックを起こしてしまった。
スーパーに入っていく事が出来なくなってしまった。つづく
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