鬱病になったきっかけ。
私ね、鬱病になる前は、これでもバリキャリの営業ウーマンだった。
住宅営業してたから、めちゃくちゃ成績上げて稼いでた。
周りの社員は皆ライバル。味方は誰も居なかった。
私はシングルマザーの貧困家庭で育ったから、お金に対する執着は凄かったんだと思う。
頑張って稼いで、もっと出世してやるって思ってた。
周りの人間を蹴落としてもいいって思ってたから、本当に性根は腐ってたね。
深夜残業、休日出勤、出張、何でもこなしてた。
偉くなるためなら何でもした。
それは長く続かなかった。
ある日から私は全く朝が起きられなくなった。
どうしても気力が湧かない。
無理矢理起きて会社に行っても、仕事なのに、全くやる気が起きない。
何をしていいのか、分からなくなった。
そんな私を周りは見捨てて行く。
成績も悪くなってきた。
上司からの叱責も増えてきて、私は段々ふさぎこむようになっていく。
そして出社拒否が増えて、とうとう会社から母の所に連絡が入る。
母は私の家に来て、その家の様子に愕然としていた。
あまりの乱れように、言葉を失っていた。
すっかり様子が変わってしまった私に、「これから病院に行こう」と言ってくれた。
連れて行かれたのは、心療内科。一番最初に受診した所だった。
診察を受けた結果、私は「鬱病」と診断された。
仕事による過度なストレスが原因だった。
それから休職するように言われ、数ヶ月休職してから、復職したが、今度は閑職に追いやられた。
私には仕事を回して貰えない地獄のような日々が何ヵ月も続き、私はまた鬱病を再発。
もう会社には二度と行けなくなり、退職することになった。
鬱病になった時は、本当に色んなどす黒いものが、混ざり合って、生きるのが本当に辛くなった。
この時の事を今でも忘れてない。
忘れないようにしている。
鬱病になったのは、きっと私の目を覚まさせてくれたんだと思う。
私は鬱病にならなかったら、人として正しい道を歩いてなかったかもしれないから。
きっとそういうことだったんだと思うようにしている。